内部リンクとSEOの関係性|効果的なリンクの種類と設置ポイント
検索結果の上位表示が叶えば、自社サイトに対する訪問者を増やすだけでなく、サービスの申込や商品の購入といった最終的な成果の獲得を目指せます。
そして内部リンクの設置は、検索エンジンの評価を高め、検索結果における上位表示を目指すSEOにおいて重要な施策に該当します。
そこで今回は、内部リンクとSEOの関係や設置方法のポイントを徹底的に解説します。
「内部リンクとは何か」といった基礎知識から、設置の際の注意点までも説明するため、自社サイトの内部施策を適切に進めたい方は、ぜひ参考にしてください。
1.内部リンクとは?
内部リンクとは、自社サイト内のページ同士を結ぶリンクを意味します。
たとえば、自社サイトのトップページからサービスページへの誘導リンク・自社サイトの商品一覧ページから商品の個別ページへの誘導リンクなどが内部リンクの具体例です。
前述のとおり、内部リンクはSEOにおいて重要な施策となります。
では、内部リンクとSEOはどう関係するのでしょうか。次に、内部リンクとSEOの関係性を詳しく解説します。
1-1.内部リンクとSEOの関係性
内部リンクの適切な設置は、クローラビリティの向上(クローラーの巡回を促し、自社サイトの情報をより多く検索エンジンに伝えること)に貢献します。
検索エンジンにより多くの情報を伝えることは、自社サイトの評価を高め、上位表示を実現するための第一歩です。
クローラーとは、検索エンジンがインターネット上に存在するサイトの情報を収集する目的で運用されているプログラムです。
検索エンジンは、クローラーの情報収集結果のデータベース化を行い、ページのランクや検索順位を判断する際の資料に活用します。
言い換えると、内部リンクの適切な設置は、検索エンジンに対する自社サイトのプロモーション活動です。
内部リンクの存在しないサイトは検索エンジンに対するプロモーション活動が滞り、上位表示を妨いでしまいます。
2.SEO効果が高い内部リンク5選
ひとくちに「内部リンク」といっても、さまざまな種類のリンクが存在します。
SEOにおいて特に重要性が高い内部リンクは、下記の5種類です。
- グローバルナビゲーション
- パンくずリスト
- サイトマップ
- サイドメニュー
- アンカーテキスト
ここからは、5種類の内部リンクそれぞれに関して、特徴およびメリットを解説します。
2-1.グローバルナビゲーション
グローバルナビゲーションとは、サイト内の主要ページへの道案内機能を果たすリンクです。
すべてのページで同位置に掲載され、会社概要や商品・サービス一覧といった主要ページに対する案内機能を担います。
グローバルナビゲーションを設置するメリットは、下記の2点です。
- 訪問者に対し、サイト構成を伝えることが可能
- 検索エンジンに対し、主要ページを指し示すことが可能
また、グローバルナビゲーションに画像を使う場合には、alt属性(altタグ)を挿入しましょう。
alt属性は文字情報の代替機能を果たし、検索エンジンにグローバルナビゲーションの項目を正しく伝えることに貢献します。
2-2.パンくずリスト
パンくずリストとは、サイトの上部や下部に設置する「トップページ>レディース服>ワンピース」といった形状のリストです。
パンくずリストは、訪問者に対して現在位置を明示するという役割も果たします。
パンくずリストには、階層構造の反映を行い、現在位置が一目で分かる書き方を行うことが大切です。
「トップページ>ワンピース」といった書き方は避け、サイト設計が一目で分かる書き方をしましょう。
2-3.サイトマップ
サイトマップとは、サイト内のすべてのページをまとめたページを意味します。
サイトマップの設置によって、サイト内のより多くのページにクローラーを呼び、巡回を促すことが可能です。
大規模なサイトでは一般的に、サイト内のページのカテゴリー分けを行い、カテゴリーごとのリストを作る書き方で、サイトマップを作成します。
訪問者にとってわかりやすいカテゴリー分けを行い、サイトマップの書き方に反映しましょう。
2-4.サイドメニュー
サイドメニューとは、各ページの右端もしくは左端に設置するリンクです。
「コンバージョン(サービス申込や商品購入など、サイトの最終的な成果)の獲得につながりやすいページへと訪問者を誘導する」といった使い方を検討できます。
サイドメニューを効果的に活用するためには、ページごとのコンバージョン率(訪問者がコンバージョンに到る割合)の定期的な把握を行い、適切な誘導に努めることが大切です。
コンバージョン率をもとに誘導先を吟味し、最終的な成果の増大を目指しましょう。
2-5.アンカーテキスト
アンカーテキストとは、サイト内の文章に設置するリンクです。
特定記事やページの末尾で関連記事や関連ページを明示し、アンカーテキストとして誘導することは、サイト内回遊率を高めることに貢献します。
回遊率とは、「訪問者がサイト内に滞在中、最初に開いたページ以外にどの程度のページを見たか」といった回遊性を示す指標です。
回遊率を高めることが検索エンジンに対するアピールとしての機能を果たし、評価アップをもたらすケースも存在します。
3.SEOに効果的な内部リンクを設置するポイント
SEOに効果的な内部リンクを設置するためには、いくつかのポイントが存在します。
内部リンクの設置方法によってはネガティブな影響を及ぼすリスクも存在するため、ポイントをふまえた対策を行うことが大切です。
ここからは、SEOに効果的な内部リンクを設置するためのポイントや具体的な対策方法について解説します。
3-1.関連性の高い記事に内部リンクを設置する
内部リンクは、関連性の高いページ・記事同士を結ぶ形式で作ることが大切です。
Googleは、専門性と信頼性の高い情報を掲載するサイトに対して高い評価を与えます。
関連性の高いページ・記事同士を結び、クローラーの巡回を促すことで、専門性や信頼性のアピールを行うことが可能です。
適切な内部リンクを設置するためには、コンテンツの絶対量を増やす対策を要するケースも存在します。
「サイトの専門性・信頼性を高めるためのコンテンツ作成を定期的に行い、内部リンクを設置する」といった順番で、対策を進めてください。
3-2.サイト内で重要な記事に内部リンクを集中させる
効率的にSEO効果を受けるためには、重要な記事・ページに対する内部リンクを優先的に設置することが大切です。
検索結果に特に表示させたいページに対する内部リンクの作成を、優先的に行いましょう。
多くの内部リンクを受ける記事やページはクローラーの巡回を受ける機会が多く、検索エンジンに対するプロモーションを機会を増やすことが可能です。
検索エンジンに対するプロモーションのチャンスは有限であるため、重点的なアピールを要する記事やページを絞り込み、効率的なサイト運営を実現しましょう。
3-3.アンカーテキストにキーワード部分を含める
アンカーテキストで内部リンクを設置する場合は、アンカーテキストの文章に適度な数のキーワードを盛り込むことも大切です。
「詳細はこちら」といった曖昧な文章を使うことは避け、誘導先の記事やページの内容をふまえつつ、適度な数のキーワードを盛り込みましょう。
関連記事やページに誘導する内部リンクでは、誘導先のページタイトルや記事タイトルをアンカーテキストに使うことも一案です。
ただし、キーワードを盛り込むことを目指すあまり、文章が不自然になれば、ユーザビリティの低下を招いてしまいます。
アンカーテキストの文章・誘導先の記事やページ内容の整合性をとることを念頭に、サイトの改善を進めましょう。
4.内部リンクを設置する際の注意点
内部リンクを設置する際は、質と量の適正化を図ることも大切です。
品質の低い記事やページから内部リンクを設置する行為は、リンク先の評価にネガティブな影響を与える可能性が否めません。
質の高い記事やページ同士を結ぶ形式で内部リンクを設置し、サイト全体の評価の最大化を図りましょう。
また、内部リンクが不自然に多い状態は、SEO目的の不正行為とみなされるリスクがあります。
Googleは、「検索ユーザーの利便性を最優先に運営されるサイトが理想である」という考え方を基本方針として、サイトの評価を行っています。
「訪問者の利便性に貢献するか」といった観点から、内部リンクの数や設置場所の調整を行い、ユーザビリティの高いサイトを作ることが、上位表示を狙うために最も重要だと言えるでしょう。
まとめ
ここまで、内部リンクとSEOの関係や設置方法のポイントについて解説しました。
自社サイトやブログの価値を高めるためには、実際に閲覧するユーザーに向けて質の高いコンテンツを作成すること・検索エンジンに正しくページ情報を収集してもらうための施策を行うことの両方が必要です。
質の高いコンテンツを作成するためには、「競合サイトに負けない内容であるか」といった観点から内容チェックを進めることも欠かせません。
あわせて、内部リンクの設置方法や設置場所を改めて見直しながら、訪問者・検索エンジンの両方に優しいサイトを目指してください。