アンカーテキストとは?SEOに好影響を与える7つのポイント
SEO目的で「アンカーテキストの設置方法を改善したい」と考えるものの、具体的なやり方が分からず、困っている人もいるでしょう。Web担当者やSEO担当者を任されてから日の浅い人の中には、「アンカーテキストとは何か」「SEOとの関連性が分からない」という部分でつまづく人も少なくありません。
そこで今回は、アンカーテキストの意味と設定方法を解説します。「無料で実践できる施策によって商品やサービスの認知度・売上アップを図りたい」と考えている人は、SEOにつながるアンカーテキストの使い方をマスターしておきましょう。
1.アンカーテキストとは?
アンカーテキストとは、内部リンクや外部リンクを設置する文字列を意味します。HTMLタグでいうと、a要素で囲まれた文字列がアンカーテキストことです。
アンカーテキストを設置する際は、a要素のhref属性に移動するページのURLを記載します。
■アンカーテキストの設置例
<a href=”リンク先のURL”>アンカーテキスト</a>
アンカーテキストは、検索エンジンがリンク先ページの質や内容を評価する際に活用されるといわれています。そのため、アンカーテキストを設置する際にはSEOに影響を与えることを踏まえて、計画的かつ戦略的に行うことが大切です。
1-1.適切なアンカーテキストがSEOに好影響を与える理由
アンカーテキストを適切に設置することは、SEOに好影響を与えると考えられています。その理由は、大きく分けて2点です。
(1)クローラーの回遊率が高まる
クローラーとは、検索エンジンがホームページの情報を集めるために使用するロボットです。適切にアンカーテキストを設置することによってクローラビリティを高めると、検索エンジンにより多くの情報を伝えて、SEO効果を狙うことができます。
(2)リンク先のページの内容を伝えられる
検索エンジンは見る人にとって良心的なホームページを高く評価し、「検索結果の上位に表示させよう」と図ります。そのため、アンカーテキストによってリンク先ページのテーマやトピックを分かりやすく伝えて、ユーザビリティを高めることが大切です。
2.アンカーテキストを設置する際のポイント7つ
SEO目的でアンカーテキストを設置する際の注意点は、ホームページを見る人にとっての利便性を考えて、対策を進めることです。Googleでは、SEOの原則について以下のように述べています。見る人の利便性を損なう対策は、マイナスに働くリスクがあるため、注意しましょう。
ウェブサイトはユーザーの便宜のために構築するべきであり、すべての最適化はユーザーエクスペリエンスの向上のために調整する必要があります。検索エンジンはユーザーの1つであり、他のユーザーがコンテンツを見つけるのに役立っています。
引用:Google検索セントラル「検索エンジン最適化(SEO)スターターガイド」
以下では、注意点を守ってアンカーテキストを設置する際のポイント7つを、分かりやすく解説します。
2-1.対策KWを含める
アンカーテキストには適度な数のKW(SEO対策キーワード)を含めると、SEO効果が期待できます。たとえば、リンク先のページのKWが「犬 エサ 選び方」である場合、「犬のエサの選び方」などをアンカーテキストとして使用します。
ただし、SEO内部対策を目的としたKWの詰め込みは、リスクが高い行為です。Googleの公式SEOガイドラインでは、「アンカーテキストで以下のような行為を行うと検索順位に影響するケースがある」と警告を出しています。
アンカーテキスト
リンクにキーワードを豊富に使用した、大規模なアーティクルマーケティングキャンペーンやゲスト投稿キャンペーン。
アンカーテキストに含めるKWは、1個もしくは1セットの関連KW程度にとどめることが適切です。過剰な数のKWを盛り込み、ペナルティを受けないように注意しましょう。
2-2.リンク先の内容が分かるテキストにする
アンカーテキストには、リンク先のページの内容を簡潔かつ分かりやすくまとめた文章を使用します。曖昧な単語を使うことは避け、見る人を惹き付ける文章を作成しましょう。見る人を惹き付ける文章を作成することはアンカーテキストのクリックを促し、ホームページの回遊率を高めることに貢献します。ホームページの回遊率が高いほど滞在時間が長くなり、内容の理解を促すことが可能です。
なお、アンカーテキストの長さは、20文字から40文字程度にとどめてください。大まかなイメージとしては、記事タイトルや見出し程度の長さを意識し、アンカーテキストを決めてください。
2-3.リンク先のコンテンツ品質を確認する
コンテンツ品質の低いページへリンクを張ると、リンク元ページの評価が下がる恐れがあります。アンカーテキストを設置する際には、リンク先ページのコンテンツ品質を確認しましょう。
コンテンツ品質の低いページの具体例には、以下のような内容が挙げられます。
- 他のホームページへのリンクのみが並べられたページ
- 無断複製されたコンテンツを多く含むページ
- オリジナルコンテンツが少なく、十分な付加価値を提供しないページ
また、外部のホームページに対するリンクを設置する場合は、ウィルスに感染するリスクのあるページへのリンクも避けてください。不正なリダイレクトの設置されたページ、コンテンツに関係のないキーワードが羅列されたページへのリンクも避けることが原則です。
2-4.画像リンクにはalt属性を設定する
画像リンクの場合、alt属性に設定する内容がアンカーテキストの役割を担います。HTMLタグでいうと、img要素のalt属性にアンカーテキストにあたる文章を記載しましょう。
■画像リンクの設置例
<a href=”リンク先のURL”><img src=”画像.jpg” alt=”アンカーテキスト”/></a>
Googleは、「alt属性は以下のような役割を果たすもの」と述べています。
代替テキスト(画像について説明するテキスト)は、スクリーン リーダーを使用するユーザーや、低帯域幅のネットワークを使用しているユーザーなど、ウェブページの画像を確認できないユーザー向けの補助機能として役立ちます。
つまり、alt属性の設置によって、音声読み上げ機能を使用する人・ホームページの画像を表示できない人の利便性を高めることが可能です。ホームページを見る人の多様性に対応するためにも、alt属性を適切に設定しましょう。
2-5.動画リンクにはHTMLに説明テキストを設定する
動画内から他のページに移動するリンクを作成する場合は、動画を表示させるタグの中に説明テキストを設定します。たとえば、videoタグの場合、以下のような書き方が適切です。
■動画タグの設置例
<video src=”ビデオ.mp4”>説明テキスト</video>
なお、videoタグに説明や注釈を含める行為は、上位表示を狙うための偽装行為とはみなされず、Googleは「見る人の利便性を高める行為」として推奨しています。
動画の説明テキストを HTML 内に記述する。キャプションや字幕を含めることもできます。
検索エンジンは、ホームページを見る人と同じように動画を視聴して内容を判断することができません。そのため、説明テキストを設定して検索エンジンに対して多くの情報を提供することが大切です。
2-6.隠しリンクを使用しない
アンカーテキストは、隠しリンクとみなされない形式で設置しましょう。隠しリンクとは、スタイルシートなどを活用し、ホームページに表示されない形式でリンクを設置することを指します。
Googleから隠しリンクとみなされるリスクの高い設置方法は、以下のような内容です。
- 白の背景で白のテキストを使用する
- テキストを画像の背後に置く
- CSS を使用してテキストを画面の外に配置する
- フォントサイズを 0 に設定する
- 小さな 1 文字(段落中のハイフンなど)のみをリンクにしてリンクを隠す
上記はいずれも、見る人ではなく検索エンジンのみを対象にリンクを設置しているため、ペナルティを受けるリスクがあります。ガイドライン違反を疑われる行為は極力控えて、ペナルティリスクを軽減しましょう。
2-7.アンカーテキストの分散よりもユーザビリティを意識する
SEOを意識したアンカーテキストの設置方法として、検索エンジンに不自然と感じさせない範囲で内容を分散することが推奨されるケースもあります。たとえば、リンク元ページ1のアンカーテキストに「SEO対策の進め方」、リンク元ページ2に「正しいSEO対策のやり方」を使用するといった方法です。
しかし、アンカーテキストの分散は、必ずしもSEO上のメリットが高いとはいえません。アンカーテキストの分散によってホームページを見る人の利便性が低下すると、SEOを進める上で、ネガティブに働くこともあります。無理に内容を分散させることは避け、見る人にストレスをかけない方法でアンカーテキストを設置しましょう。
まとめ
アンカーテキストの意味と重要性、設置のコツやテクニックを解説しました。アンカーテキストとは、内部リンク・外部リンクを設置する文字列です。アンカーテキストとSEOには密接な関係があるため、ポイントを守った上で設置する必要があります。
アンカーテキストの設置方法を誤ることは、検索エンジンからの評価が低下する・ペナルティを受けるなどの悪影響を引き起こす要因です。この記事で紹介したコツ・テクニックを活用して、検索エンジン経由の集客力を高めてください。