Bing公式が提唱する「BingのSEO対策」を解説！施策のポイントも
Webサイトを運営する中で、Bingの検索エンジン対策を行うべきか気になっている方も多いのではないでしょうか。BingにはGoogleと異なる特徴があるため、ユーザー層やSEO対策の方法について正しく理解した上で施策に取り組むことが重要です。
当記事では、Bingの概要やBingのSEO対策をするべき理由、事前に把握したいポイントについて解説します。Bingの検索エンジンで自社のWebサイトを上位表示させ、アクセス数を増やしたいWeb担当者の方はぜひ参考にしてください。
1.Bingとは？
Bingとは、マイクロソフト社によって開発・提供されている検索サービスです。GoogleやYahoo！などの検索エンジンと同様に、キーワード入力によって関連性の高いWebページを探すことができます。
インターネット上に存在するコンテンツの質を評価し、キーワードとの関連性が高い順に表示する点では、Bingとほかの検索エンジンに大きな差異はありません。ただし、GoogleとYahoo！が同じ検索アルゴリズムによってWebサイトのランキングを作成しているのに対して、Bingは異なるアルゴリズムを使用している点が主な違いです。
また、Googleはシェアが大きいため、SEO対策を行っている企業が多く存在します。一方、BingはSEO対策をしていない企業が多いためライバルが少なく、自社のWebサイトが検索結果の上位に表示されやすいでしょう。
2.BingのSEO対策をすべき理由
Bingは現時点でのシェアが少ないものの、SEO対策で上位表示されることで将来的にメリットを得られる可能性があります。特に、Bingがインストールされている環境や、利用者数の伸びなどは注目すべきポイントです。
ここでは、BingのSEO対策に取り組むべき理由について解説します。
2-1.Windows 10ではBingが標準設定されている
Bingは、Windows10に標準設定されている検索エンジンです。Windows10の利用を開始した時点ではブラウザが「Microsoft Edge」となっており、設定を変更しない限りBingによる検索が行われます。パソコンの操作方法に詳しくない方や、検索エンジンの種類にこだわりがない方は、標準検索エンジンであるBingをそのまま使用することが一般的です。
また、Bingの利用者にはITに詳しくない方が多いため、Googleの利用者と比べてユーザー属性を推測しやすくなっています。ユーザー属性の推測に成功するとマーケティング施策の精度が高まり、優良顧客を獲得することが可能です。たとえば、年齢層が高くITに詳しくない方を対象とした商品やサービスを取り扱っている場合、Bing経由でアクセスしたユーザーに対して効果的な販促が見込めるでしょう。
2-2.今後利用者が増える可能性が高い
2010年から2021年までの期間でシェア率の推移を確認すると、Bingの利用者は今後増える可能性が高いと考えられます。国内外の検索市場におけるデバイス別のシェア率推移は次の通りです。
・海外における検索エンジンのシェア率（デスクトップ）
海外におけるデスクトップのBingのシェア率は、2010年7月時点で3.74％でした。同時期のYahoo！のシェア率は3.89％で、Bingのシェア率と僅差となっています。2017年頃を機にBingとYahoo！の差が開き始め、2021年7月時点のシェア率はBingが5.68％、Yahoo！が2.68％です。世界的なシェア率で比較した場合、BingはGoogleに次いで2位の検索エンジンとなっています。
出典：StatCounter Global Stats「Desktop Search Engine Market Share Worldwide」
・海外における検索エンジンのシェア率（モバイル）
海外におけるモバイルのBingのシェア率は、2010年7月時点で0.46％でした。同時期のYahoo！のシェア率は0.8％で、Bingは第3位となっています。2012年から2017年ごろまではYahoo！のシェア率が一時的に高まったものの、2018年以降は2010年の水準に戻り、横ばいの状態です。2021年7月時点のシェア率はBingが0.49％、Yahoo！が0.84％となっています。
出典：StatCounter Global Stats「Desktop Search Engine Market Share Worldwide」
・日本国内における検索エンジンのシェア率（デスクトップ）
日本国内におけるデスクトップのBingのシェア率は、2010年7月時点で2.18％でした。同時期のYahoo！のシェア率は17.15％となっています。Bingのシェア率は2010年以降増加傾向で、2021年7月時点のシェア率は7.78％です。Yahoo！とのシェア率の差は従来よりも縮まっています。
出典：StatCounter Global Stats「Desktop Search Engine Market Share Japan」
・日本国内における検索エンジンのシェア率（モバイル）
日本国内におけるモバイルのBingのシェア率は、2010年7月時点で0.17％でした。同時期のYahoo！のシェア率は8.56％、Googleは91.15％となっています。その後、Bingのシェア率は横ばいの状態です。2021年7月時点でBingのシェア率は0.17％でした。
出典：StatCounter Global Stats「Mobile Search Engine Market Share Japan」
特に、デスクトップにおけるBingのシェア率が、今後の日本国内で高まっていくと考えられます。そのため、Bingは今後SEO対策に取り組むべき検索エンジンです。
3.BingでSEO対策を行う際に把握すべきポイント
Bingで自社サイトを検索上位に表示させるための対策方法は、基本的にGoogle検索のSEO対策と変わりません。検索エンジンによるランキングで重視されている要素を知り、Webサイトを最適化することで評価が高まります。
BingでSEO対策を行う際に把握すべきポイントは次の通りです。
3-1.Bingでの検索結果のランク付け方法
Bingがコンテンツをランク付けする際に使用している主なパラメーターとして、次の項目が挙げられます。
| パラメーター | 概要 |
|---|---|
| 関連性 | 検索キーワードとコンテンツの関連性が評価の対象となります。 |
| 品質と信頼性 | Webサイトや執筆者の権威性、情報の信頼性などが評価の対象となります。 |
| ユーザーエンゲージメント | Webサイトのクリック率や、サイト訪問者の滞在時間などが評価されます。 |
| 鮮度 | 最新の情報が掲載されているかどうかも評価対象です。 |
| 場所 | ユーザーの所在地と、ページがホストされている地域、Webサイトの使用言語も評価の対象となります。 |
| ページの読み込み時間 | より高速で読み込まれるページはユーザーにとって使いやすいため、高く評価されます。 |
Bingのランキングは上記のような指標に基づいて行われるため、Bingへの報酬提供などによって順位が向上することはありません。また、Webサイトで提供する商品・サービスの特性は、コンテンツがユーザーにとって不快または有害である場合を除いてBingによる評価の対象外です。
3-2.Bingからペナルティを受ける例
次のような項目に当てはまるページは、Bingからペナルティを受ける可能性があります。
・クローキングの使用
クローキングとは、検索エンジンのクローラーと一般のサイト訪問者に対して異なるページを表示する手法です。クローキングを使用している場合、ペナルティの対象となります。
・リンクの購入、リンクスパム
リンクの購入やリンクスパムによって得られたサイト流入、評価の低いWebサイトからのリンクは検索順位の向上に役立ちません。
・自動生成されたコンテンツ
プログラムなどを使用して自動生成されたコンテンツを使用することはペナルティの対象です。
・内容が薄いコンテンツ
ユーザーにとって役立つ情報が少なく、広告などが主に表示されているページは上位表示されません。
・コンテンツの重複
外部のWebサイトや、自社サイトと重複したコンテンツを掲載している場合、ペナルティの対象となる可能性があります。
・キーワードの乱用
ページ内に不自然な量のキーワードを詰め込む行為はペナルティの対象です。
3-3.その他のポイント
BingでSEO効果を高めるためのポイントとして、次のような項目も挙げられます。
・構造化コンテンツの利用
構造化コンテンツとは、Webサイトに含まれるテキストの意味を、検索エンジンにもわかりやすく表記するためのデータです。Bingでサポートされている仕様を用いて構造化コンテンツを記述すると、Webサイトの利便性を高め、検索結果画面で目立たせることができます。
・404ページの仕様
アクセスしたURLにページが存在しない場合に表示する404ページは、シンプルに作成することがポイントです。複雑なスクリプトや広告、ページ自体を呼び出すコードなどを含めずに作成する必要があります。
・ビデオフィードの提供
Webサイトに動画コンテンツが含まれている場合は、Bingへビデオフィードを送信すると、検索エンジンに正しく検出させることが可能です。
まとめ
Bingは検索エンジンの1つで、Googleと異なりSEO対策を行っている企業が少ないため、上位表示しやすい傾向です。Windows10のブラウザで初期設定されていることから、パソコンに詳しくない方などにBingは使用されます。また、近年では日本でのシェア率が高まっていることも、BingのSEO対策をすべき理由です。
GoogleのSEO対策と同様に、Bingでも検索結果のランキング要素を理解し、ユーザーにとって価値のあるコンテンツを作ることが検索順位の向上につながります。自社サイトの検索流入を増やしたい方は、BingのSEO対策に取り組んでみてはいかがでしょうか。
