【分析画像付き】競合サイトの分析方法は?チェックすべき項目やツールを紹介
自社サイトの検索順位を高めるためには、競合サイトの分析が欠かせません。特に、上位表示させたいキーワードに競合サイトが多い場合、リサーチを行ったうえでより有益性の高いコンテンツを作ることが重要です。
この記事では、競合サイト分析の必要性や分析するべき具体的なポイント、競合サイトを効果的に分析できるツールについて解説します。競合サイトを分析し、自社サイトのSEO対策に活かしたいWeb担当者は、ぜひ参考にしてください。
1.競合サイトの分析とは?
競合サイトの分析とは、「自社の競合となるWebサイトを分析すること」を指します。もし社内だけで自社のサイトの設計を考えていたとしたら、情報が不十分で上位表示の難易度は高くなります。
上位表示させるためのヒントの多くは、競合サイトのターゲット層、キーワードの把握といった情報を分析することによって得られます。
また、分析結果は自社サイトの改善だけでなく、自社製品や提供サービスの改善にも効果的です。
なぜ競合分析が必要なのか
自社サイトの検索順位を高めるために競合サイトを分析するべき理由として、次の2つが挙げられます。
【理由1】競合サイトとの埋めなければならない差を把握するため
検索上位ページを分析することで、自社サイトに足りていない項目を把握することが可能です。
上位表示されている競合サイトには、検索エンジンに高く評価される要素が含まれています。自社サイトと競合サイトの差を埋めるような施策を行うことが、SEO対策として効果的です。
【理由2】ユーザーニーズを調査するため
競合サイトのコンテンツを分析することは、ユーザーニーズの調査にも役立ちます。
検索エンジンはユーザーのニーズに応えるWebページを高く評価し、上位に表示する仕組みとなっています。そのため、上位表示されている競合サイトからはターゲットユーザーのニーズを知ることが可能です。
競合サイトの選定方法
そもそも競合サイトを分析するには、分析対象となるサイトを選定する必要があります。正しい競合相手を選定しないと、ターゲットやキーワードにズレが生じてしまい、成果につながりません。
また、できるだけ自身より上位に掲載順位のあるサイトにした方が現状から目標までの施策が浮かびやすく成果向上に効果的です。
目標となる競合サイトを的確に選定し、最適かつ最速で成果を出せるようにしましょう。
競合サイトを見つける方法
見つけ方としてもっとも効率的なのが、自社サービスや商品を検索することです。
扱っている商材を複数検索し、上位に出てくるサイトをピックアップして有力な競合サイトを洗い出しましょう。 なお、無料seoツールのグランサーチを利用すれば競合他社の一覧を1分で洗い出してくれます。
2.競合サイト分析の方法
競合サイトを分析する際に重要なチェック項目は、次の9つです。
●セッション数
分析ツールを使用すると、競合サイトが獲得しているセッション数の目安が把握できます。競合サイトのセッション数を把握すると、上位表示された場合にどの程度アクセス数の増加が見込めるかを知ることが可能です。
また、特にセッション数が多い競合サイトを分析することにより、上位表示させるポイントが見つかります。
●流入経路
競合サイトにアクセスしたユーザーの流入経路を調べると、どのような施策に注力しているのかを把握することが可能です。
たとえば、SNS経由でのアクセスが多いサイトの場合は、SNSアカウントの運営に力を入れていると考えられます。上位サイトの流入経路をもとに、重点的に取り組んでいる施策を推測することは、自社に足りていない施策を知る際に有用です。
●流入キーワード
競合サイトにアクセスしたユーザーの流入キーワードを調べると、自社サイトでも注力するべき検索キーワードが把握できます。特に、他社サイトの対策キーワードを自社が取りこぼしていた場合は、新規コンテンツを制作するとアクセス増加に繋がりやすい傾向です。
●滞在時間
一般的に、滞在時間の長いWebサイトは検索エンジンから高く評価されます。滞在時間の長い競合サイトを分析すると、ユーザーの興味を引く情報がどのようなコンテンツであるのかを知ることが可能です。
競合サイトを分析する際には、ツールを使用しつつ、これらのポイントに注意することで、自社サイトの問題点を明確に洗い出すことができます。
●ドメインパワー
競合サイトのドメインパワーを分析することにより、今後の方針を決められます。
ドメインパワーは、コンテンツを上げる際に上位に表示されやすい、検索エンジンに登録されやすいといった、上位表示に関与する大きな要因です。
仮に、自社サイトより大幅に上だった場合は、コンテンツを作成しても上位表示する難易度が高くなります。
ドメインパワーはコンテンツ数やサイト運営の年月、質の良い被リンクの量など、いわゆる中長期的な施策によって評価されていきます。
競合サイトの多くが自社より高い傾向にあれば、コンテンツも作成しつつドメインパワーをあげる施策も考えていきましょう。
●被リンク
被リンクはSEOの検索結果に大きく影響する指標です。
質の高い被リンクを見つけるためには、競合サイトがどのようなドメインから被リンクをもらっているのか分析しましょう。
分析することで、獲得すべき被リンクのリストアップはもちろん、競合サイトの被リンク先のコンテンツを参考にし、自社でも同じフォーマットのコンテンツを作成し、被リンク営業をすることが可能です。
●インデックス数
インデックス数は、競合サイトがどの規模でコンテンツを公開しているかの分析に役立ちます。
どのくらいのページがインデックスされているのかを把握することによって、自社が目指すべきコンテンツの作成数の目標を設定することができます。
●文字数
文字数は、検索エンジンがコンテンツを評価する基本要素の一つといわれています。
競合サイトがどれくらいの文字数でコンテンツを作成しているか把握することによって、自社でコンテンツを作成する際の文字数の目標を設定できます。
ただ、文字数は数ある評価要素の一つで絶対的なものではありません。
やみくもに文字数稼ぎをするのではなく、ユーザーにとって有益な情報を発信するように心がけましょう。
●タイトルと見出し
SEOにおいてタイトルと見出しは重要な項目です。
上位表示されている競合サイトは、ユーザーの検索意図にマッチした見出しとタイトルになっていると判断できるため、しっかりと分析して自社コンテンツに反映しましょう。
3.【比較】競合サイトの分析に使えるツール13選
競合サイトに関するさまざまな指標は、分析ツールを使って調べることが可能です。ツールの種類によって調査できる指標や特徴が異なるため、自社の目的に合う調査ツールを選ぶことが効果的なSEO対策に繋がります。
ここでは、競合サイトの分析に使える代表的なツールを13個紹介するため、ぜひ参考にしてください。
3-1.GRAN SEARCH
GRAN SEARCHは、無料で利用できる競合分析に優れたツール。分析内容はインデックス数や、被リンク調査など、最大5社の競合サイトを分析してくれます。
また、AIによる対策キーワードの補助機能も優秀で、キーワードを入力すれば上位10社の記事内容を分析してユーザー層やペルソナを分析してくれます。
最終章の「実際にツールを利用して分析方法を解説」では、この「GRAN SEARCH」の実体験レポートを紹介しているので、性能をもっと知りたい人はぜひ参考にしてください。
プラン名 | 月額料金 |
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無料プラン | 0円 |
ライト/スタンダード | 30,000円/50,000円 |
ビジネス | 100,000円 |
コンサル | 300,000円~ |
公式サイト:GRAN SEARCH
3-2.Wayback Machine(ウェイバック・マシーン)
Wayback Machine(ウェイバック・マシーン)は、Webサイトの過去のデザインを無料で知ることのできるツールです。調べたい競合サイトのURLを入力するだけで、時期ごとのデザインだったのか表示してくれます。
画像のすべてが正確に表示できるわけではありませんが、競合サイトが時代の流れに合わせてどうデザインを変えていったのかを分析できれば、自社サイトの運用に役立つかもしれません。
基本的な情報は無料版で調査できます。
公式サイト:Wayback Machine
3-3.Page Speed Insight(ページ・スピード・インサイト)
Page Speed Insight(ページ・スピード・インサイト)は、URLを入力すればそのWebサイトのページの表示速度を計測してくれるツールです。ブラウザ上で簡単に利用でき、調査したWebサイトの表示速度を100点満点で採点してくれるだけでなく、採点結果が低い場合には、原因についても言及してくれます。
またパソコンで見た場合の表示速度だけでなく、パソコンで見た場合についてもそれぞれ表示して採点してくれるので、webをより細かく改善するのに役立つツールです。
基本的な指標は無料版で調査できます。
公式サイト:Page Speed Insight
3-4. Keywordmap(キーワードマップ)
Keywordmap(キーワードマップ)は、わかりやすい操作性が特徴の初心者にうれしいSEO分析ツールです。
キーワード検索から競合サイトの分析、どのような施策をすれば上位表示しやすくなるか、といった多角的な分析が可能です。
調査対象のキーワードやサイト数に上限がないため、徹底的に競合調査ができます。
プラン名 | 月額料金 |
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ライト | 非公開 |
スタンダード | 非公開 |
エキスパート | 非公開 |
公式サイト:Keywordmap(キーワードマップ)
3-5.Dockpit
Dockpitは、無料でも利用できるサイト分析ツールです。
サイトのユーザー数だけでなく、訪問ユーザーの性別、年齢、エリアなどもグラフィック情報で取得できるので、詳細な競合分析ができます。
最大5サイトの結果を一括表示でき、ダッシュボードで分析できるため、初心者にも優しいツールとなっています。それらの情報は、モニター登録に同意した国内最大規模約250万人のネット上での行動データを元に算出されます。
ユーザーの流入経路の全体像を確認したい場合はSimilarWeb、より詳細な分析へと深めたい場合はDockpitがおすすめです。
プラン名 | 月額料金 |
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非公開 | 非公開 |
公式サイト:Dockpit
3-6.GRC(ジーアールシー)
GRC(ジーアールシー)は、Google、Yahoo!、Bingの検索エンジンでの検索結果の順位を調査できる無料ツールです。調査したいwebサイトとキーワードを登録すると、自動で日々の順位変動を計測をしてくれます。
継続して利用することにより、計測された過去データはグラフ表示されるので、「検索順位がいつ・なぜ・どのくらい変動したのか」が視覚的にとらえられ、次の施策に活かすことが可能です。
また、日々の業務に役立つ「アラート機能」があります。
「Googleの検索検索結果で10位以上/20位以下になった」などの評価基準でアラート設定すれば、毎日チェック作業を行わなくてもよいため、業務の効率化につながります。
無料版では、登録可能なサイトは3つ、検索キーワードは20個まで試せます。
元々はWindowsしか対応していないツールでしたが、2024年現在はMacでも利用可能になりました。プラン名 | 月額料金 |
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ベーシック | 495円 |
スタンダード | 990円 |
エキスパート | 1,485円 |
プロ | 1,980円 |
アルティメット | 2,475円 |
公式サイト:GRC(ジーアールシー)
3-7.SimilarWeb
SimilarWeb(シミラーウェブ)とは、イスラエルの企業が開発したWebマーケティングツールです。競合サイトの訪問者数や滞在時間、流入キーワード、流入経路などが簡単に分析できます。
SimilarWebを利用する際は、まず公式サイトにアクセスしましょう。「あらゆるウェブサイトやアプリを分析」と書かれたボックスに分析したい競合サイトのURLを入力すると、調査データが表示されます。
使用方法が簡単であるため、初心者でも扱いやすい点がSimilarWebのメリットです。また、ブラウザの拡張機能をインストールすると競合サイトにアクセスした際に分析ができます。
SimilarWebには無料版と有料版があり、有料版の料金を確認するためには問い合わせが必要です。基本的な指標は無料版で調査できます。
公式サイト:SimilarWeb
3-8.ahrefs
ahrefs(エイチレフス)とは、シンガポールの企業が開発・提供しているSEOツールです。競合サイトの被リンク数や想定流入キーワード、ソーシャルメディアの反応などを分析できます。
ahrefsを利用する際は、公式サイトからいずれかのプランに申し込みましょう。申し込み情報や決済方法を登録後、競合サイトの分析が可能です。
ahrefsでは、次のようなプランを選択できます。
プラン名 | 月額料金 |
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ライト | 99ドル |
スタンダード | 179ドル |
アドバンスド | 399ドル |
エージェンシー | 999ドル |
上位のプランではより多くのURLやサイトを対象に競合調査が可能です。ライトとスタンダードは、7日間7ドルの有償トライアルが用意されています。
公式サイト:ahrefs
3-9.eMark+
eMark+(イーマークプラス)とは、日本の企業が提供する分析ツールです。国内のモニターユーザーから取得した行動データをもとにセッション数や流入キーワード、流入経路、サイト訪問者の属性を詳しく把握できます。
eMark+を利用する際は、公式サイトから無料のトライアル版に申し込みましょう。
無料トライアルの利用後、自社に合う有料サービスに申し込みが可能です。有料プランの料金は要見積もりとなっています。
公式サイト:eMark+
3-10.Ghostery
Ghostery(ゴーストリー)とは、ドイツの企業によって運営されている競合サイト分析ツールです。競合サイトのソースコードに埋め込まれたタグをもとに、使用しているマーケティングツールやアクセス解析ツールを調査できます。
Ghosteryを利用する際は、公式サイトにアクセスし、ブラウザに拡張機能を導入しましょう。調査したいサイトにアクセスし、拡張機能を使用することで分析が可能です。
Ghosteryの競合調査機能は、無料で利用できます。
公式サイト:Ghostery
3-11.SEOチェキ!
SEOチェキ!とは、国内で活動するエンジニアによって開発・運営されているSEOツールです。競合サイトのタイトルや見出しのタグ、キーワード出現率などを簡単に分析できます。
SEOチェキ!を利用する際は、公式サイトにアクセスし、対象サイトのドメインを入力して「チェック!」ボタンを選択しましょう。調査結果の画面で、競合サイトに関する情報を見ることが可能です。
SEOチェキ!は、すべての機能を無料で使用できます。
公式サイト:SEOチェキ!
3-12.Gyro-n SEO
Gyro-n SEO(ジャイロンエスイーオー)とは、国内のWebマーケティング会社によって提供されているSEOツールです。キーワードごとの順位変動やインデックス数推移、対象サイトの内部施策などについて分析できます。
Gyro-n SEOを利用する際は、公式サイトにアクセスし、希望するプランに申し込みましょう。月額500円のスタータープランのみ、申し込みから3か月間限定の無料体験が可能です。
Gyro-n SEOには、機能や料金が異なる下記のプランが含まれます。
プラン名 | 月額料金 |
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スターター | 500円 |
ライト | 4,500円 |
スタンダード | 9,600円 |
プレミアム | 16,800円 |
いずれのプランも、初期費用はかかりません。
公式サイト:Gyro-n SEO
3-13.SEMrush
SEMrush(エスイーエムラッシュ)とは、アメリカのWebマーケティング会社が開発した競合分析ツールです。対象サイトのトラフィックや流入キーワード、被リンク状況などを分析し、わかりやすいレポートとして見ることができます。
SEMrushを利用する際は、公式サイトから希望のプランに申し込みましょう。中小企業を対象としたGuruプランは、14日間の無料トライアルの利用が可能です。
SEMrushには、対象ユーザーの規模が異なる下記のプランが含まれます。
プラン名 | 月額料金 |
---|---|
Proプラン | 119.95ドル |
Guruプラン | 229.95ドル |
Businessプラン | 449.95ドル |
いずれのプランも、導入後の無償サポートを受けることが可能です。
公式サイト:SEMrush
4. 実際にツールを利用して分析方法を解説
最後に、競合サイトの分析イメージを実際にツールの画面付きで解説していきます。
有料ツールを利用すれば短時間で高度な分析が行えますが、料金が平均して1万円以上かかってしまうのが懸念点といえます。
今回は、弊社が提供する競合分析ツール「GRAN SEARCH」(グランサーチ)の無料版の分析結果を紹介していきます。
4-1. 競合となるサイトを入力する
自社商材やターゲットを検索し、自社に近しい事業・サービスサイトを見つけてURLを貼り付けて分析を開始します。
分析にかかる時間は1分ほどで、次に紹介していく分析結果が表示されます。
4-2. トラフィック調査
各サイトの最新のトラフィック状況、合計検索数、クエリタイプ(目的)の割合を確認することができます。
この分析では、競合サイトのどのようなクエリタイプでトラフィックを集めているかが確認できるので、自社サイトの対策キーワードの候補出しに役立てることができます。
4-3. キーワード比較
競合が獲得しているキーワードに対し自社サイトが何位で表示されているのか、その際のページはどれなのかを確認することができます。
また重複キーワードスイッチをオンにすることで業界的に対策すべきキーワードがわかります。
ピンク色で表示されている行は、対策することをお勧めするキーワードです。
4-4. 改善推奨キーワード
一定の評価はあるものの改善することで更に流入につながる可能性のあるキーワード。
ピンク色で表示されている行は、さらに改善することをお勧めするキーワードです。
4-5. 内部評価比較
それぞれのサイト規模や実行URLのテキスト文字数、GoogleのPageSpeed Insightsのスコア(PSI)を確認することができます。
※取得できない場合、GRAN SEARCHからのアクセスが許可されていないサイトの可能性があります。
※PSIについては、PageSpeed Insights と同様に 赤:0–49、黄:50–89、緑:90–100 となっています
4-6. 外部評価比較
それぞれのサイトごとに外部評価としてバックリンク状況を確認することができます。
これにより競合サイトとの被リンクの数の差分が確認できるので、勝つためにはどれくらいの被リンクが必要かイメージが掴むことができます。
まとめ
検索エンジンで上位表示されている競合サイトを分析すると、自社サイトで取り組むべきSEO対策のヒントが得られます。競合サイトと自社サイトのギャップを埋め、ユーザーニーズに合わせたコンテンツを作ることで、検索順位の改善が可能です。
競合サイトの状況を分析するための指標として、セッション数や流入キーワードなどが挙げられます。SEO対策を戦略的に実施したい人は、この記事で紹介したツールを活用し、ぜひ競合サイトの調査に取り組んでください。