URLはSEOに影響する?効果的なURL設定のポイント
Webサイトの制作や運営に携わる中で、URLがSEOにどのような影響を及ぼすか気になる方は多いのではないでしょうか。Webサイトを上位表示させるためには、URLとSEOの関係を正しく理解し、適切な設定を行うことが重要です。
この記事では、SEO対策におけるURLの影響やGoogleが推奨するURL構造、URLを設定する時のポイントについて解説します。URL設定の注意点を知り、Webサイトの改善や設計に役立てたい方はぜひ参考にしてください。
1.URLがSEOに及ぼす影響
URLの文字列をどのように表記するかは、SEOに直接的な影響を与えるわけではありません。ただし、全く無関係ではないため、URLの配列には注意する必要があります。
Googleなどの検索エンジンの目的は、ユーザーがインターネット上にある情報を見つけやすくすることです。ユーザーにとって利便性が高いと判断されたWebページが、検索エンジンの上位に表示されます。
ユーザーにとっての利便性を評価する際に、検索エンジンがチェックするポイントはさまざまです。記載されている内容の分かりやすさだけでなく、Webページの読み込み速度やWebサイト全体の情報量なども評価の対象となっています。
URLの文字列も、ユーザーの利便性に間接的に影響を与える要素の1つです。人間が見ても意味が分からない英数字の羅列をURLに多用してしまうと、利便性が下がります。また、特定の単語をURLに入れたからといって、直ちに検索順位が変動することはないものの、利便性の観点からはSEOに間接的な影響を与える可能性があります。
2.SEO対策に必須!Googleが推奨するURL構造
SEO対策における影響は大きくないとはいえ、検索エンジンに評価されるURL構造でWebサイトを作ることは重要です。GoogleのSEOに関するガイドラインでは、推奨されるURL構造が紹介されています。
参考:シンプルな URL 構造を維持する|ドキュメント|Google Developers
SEO対策を行う場合に注意するべきURL構造は次の通りです。
2-1.ページ内容をイメージできる単語・キーワードが含まれている
Webページに書かれている内容がイメージできる英単語やキーワードをURLに含めることが推奨されています。たとえば、複数の商品を販売しているECサイトでは、靴のカテゴリページのURLに「shoes」などの文字列を入れておくと、ページ内容を表現することが可能です。
また、ページ内容が分かりやすい単語やキーワードをURLに含めることは、外部のサイトから被リンクを受ける時にもよい効果が期待できます。リンクのアンカーテキストにURLの文字列がそのまま使われた場合でも、サイト閲覧者にリンク先の内容を想像してもらえるでしょう。
意味が分からない文字列でURLを構成してしまうと、被リンクを受ける時に誤ってURLの末尾を省略される可能性があります。被リンクを正しく設定してもらうために、分かりやすい単語やキーワードをURLに含めましょう。
2-2.区切り記号(ハイフン)が適切に使われている
区切り記号を適切に使うと、URLの見やすさを高めることができます。Googleの公式ドキュメントでは、区切り記号としてハイフンの使用が推奨されています。
出典:シンプルな URL 構造を維持する|ドキュメント|Google Developers
たとえば、料理の仕方を解説したWebページの場合、次のように区切り記号を使用しましょう。
●よい例
https://○○○○○.com/how-to-cook
●悪い例
https://○○○○○.com/howtocook
区切り記号を使ったほうが、つなげて書く場合と比べて意味を読み取りやすくなります。
区切り記号にはアンダーバーも使用できるものの、Googleの公式ドキュメントでは推奨されていません。可能な限り、区切り記号にはハイフンを使用しましょう。
2-3.短く簡潔な構造となっている
短く簡潔なURLを付けることも、Googleの検索エンジンから評価を受けるために重要です。
極端に長いURLは、ユーザーに対して不信感を与えてしまう可能性があります。不審に思われたリンクはクリックされにくく、SEO対策において悪影響です。
また、大規模なWebサイトではURLが長いとデータ容量が増え、ページの読み込み速度が下がるリスクがあります。利便性を高めるために、可能な限り短く簡潔なURLを設定しましょう。
3.SEOを意識したURLに設定するポイント
Googleが推奨する利便性の高いURLを設定するためには、いくつかのポイントに注意が必要です。URLの長さや使用するキーワードだけでなく、リンク階層やURLの正規化などへの配慮も求められます。
SEOを意識したURLを設定するためのポイントは次の3つです。
3-1.リンク階層とディレクトリ階層に配慮する
リンク階層やディレクトリ階層は、Webサイト内に含まれる複数のページがどのようにリンクされているかを表します。
リンク階層とは、トップページから数えて何個のリンクで特定のページにアクセスできるかを表す用語です。たとえば、下記のようなURLの場合「curry.html」というページは3階層目となります。
https://○○○○○.com/how-to-cook/curry.html
ディレクトリ階層とは、ページ同士の所属関係を表す用語です。上記のURLは、「how-to-cook」というカテゴリに「curry.html」というページが含まれることを意味しています。
リンク階層が深すぎたり、ディレクトリ階層が整理されていなかったりすると、SEOに悪影響を及ぼします。検索エンジンのクローラーが見つけやすいようにするため、重要なページは浅いリンク階層に配置しましょう。
3-2.URLを正規化する
URLの正規化とは、同じWebページや内容の似ているWebページのURLを統一することです。
たとえば、トップページにアクセスするためのリンクは、次のような複数の書き方で表せます。
- https://○○○○○.com/
- https://○○○○○.com/index.html
- https://www.○○○○○.com/index.html
しかし、同じページに対するリンクの書き方が複数存在している状態は、SEO対策において推奨されません。URLごとに検索エンジンからの評価が分散してしまったり、重複コンテンツとして認識されてしまったりするリスクがあります。
URLを正規化すると、検索エンジンから適切な評価を受けることが可能です。wwwの有無など、リンクの書き方は統一しておきましょう。また、カノニカルタグと呼ばれるHTMLタグも、URLの正規化に活用できます。
3-3.パラメータの複雑化を避ける
URLの末尾には、「?」や「&」などの記号を使ってパラメータを付与することが可能です。パラメータが付与されたURLは動的ページ、付与されていない場合は静的ページと呼ばれます。
CMSを使用しているなど、動的ページでWebサイトを構築する必要がある場合、パラメータが複雑にならないように注意しましょう。パラメータの数が多すぎたり、冗長だったりするとユーザーの利便性を損なう可能性があります。
また、アクセス解析などの目的でURLにパラメータを付与する時は、シンプルで分かりやすい文字列を設定することがポイントです。
4.SEOに効果あり?URL設定の注意点
これまでに紹介した基本的なポイント以外にも、URL設定に関して注意しておくべきポイントがあります。
●日本語URLは効果あり?
URLには英数字だけでなく、日本語の文字列を含めることも可能です。ただし、日本語URLを指定したからといって、SEOで有利になるわけではありません。
日本語の文字列はマルチバイト文字と呼ばれ、日本語URLをブラウザが読み込む時には英数字と記号にエンコードされます。エンコード後の文字列はユーザーが見ても意味が分からず利便性が下がるため、日本語URLの使用は極力避けましょう。
●古いURLは修正が必要?
すでに作成済みのWebページがある場合、URLの修正は推奨されません。URLを変更してしまうと、サイト内でリンク切れが起こるリスクがあります。また、検索エンジンからの評価にも悪影響を与える可能性があるため注意が必要です。
新規ページの制作時やサイトリニューアルなどのタイミングで、適切なURLを設定するようにしましょう。
まとめ
URLはSEOに直接大きな影響を与えることはないものの、間接的な影響はあります。検索エンジンから評価を得るためには、ユーザーの利便性を損ねないようなURLを設定することが重要です。
Googleのガイドラインでは、URLを短く簡潔な構造にすることや、ページ内容をイメージできる文字列を使用することなどが推奨されています。また、URLを正規化したり、パラメータを簡単にしたりすることも重要なポイントです。
新たなWebサイトやページを制作する時は、この記事で紹介した内容を考慮してURLを最適化しましょう。