LPOとは|対策のポイントと導入による改善事例を徹底紹介
LPOとはWebマーケティングの用語で、ランディングページ最適化(Landing Page Optimization)を表します。
LPOを行えば、Webサイトのランディングページにアクセスしたユーザーに対して、商品購入や資料請求などの行動を効果的に促すことが可能です。
この記事では、LPOの概要や効果的なLPOを行う5つのポイント、LPOの導入による具体的な改善事例について解説します。
Webサイトの集客力を高めたいと考えるWeb担当者の方は、ぜひ参考にしてください。
1.LPOとは?
LPOを行う目的は、Webサイトの集客効果を高めることです。
LPOで最適化する対象となるランディングページ(LP)は「ユーザーがWebサイトにアクセスして最初に見るページ」を意味しています。
ただし、WebマーケティングにおけるLPは「資料請求や商品購入などを促す目的で作られたページ」を指すことが一般的です。
LPOという概念は1990年代後半に登場し、インターネットの普及に伴って注目を集めるようになりました。
また、データを用いて集客効果を細かく分析できるようになると、WebマーケティングにおけるLPOも広まりました。
Web広告の価格競争が起こり、より効果的に集客できるLPが求められるようになったことも、LPOが発展した要因といえます。
LPOの発展に伴って、より効率的にLPOを行うためのツールも開発されました。
LPOツールには、複数のLPに自動でアクセスを振り分ける機能などがあるため、効率よく効果検証ができます。
1-1.SEO・EFOとの違い
LPOと類似するWebマーケティング用語に、SEOやEFOがあります。
LPOとSEP・EFOでは、「最適化を行う対象」が異なります。
SEOは検索エンジン最適化(Search Engine Optimization)の略称です。
Webサイトを検索エンジンで上位に表示させるために、コンテンツや被リンクなどを対象とした施策を行います。
SEOに成功すれば、検索エンジン経由のアクセス数を増やすことが可能です。
EFOはエントリーフォーム最適化(Entry Form Optimization)の略称です。
資料請求や商品購入を促すために、申し込みフォームなどを対象として施策を行います。
EFOに成功すれば、フォーム入力中の離脱を防ぐことが可能です。
2.効果的なLPOを行うポイント
LPOを行う際はいくつかポイントを押さえることで、より効果的に集客が可能です。
効果的なLPOを行うポイントには、LPの内容に関する項目だけでなく、広告とLPの関連性や効果検証のテクニックも含まれます。
以下は、LPOを成功させるために押さえたい5つのポイントです。
2-1.広告とLPで訴求内容を揃える
広告をクリックするユーザーは、広告に記載されている内容に関心を持った状態でLPにアクセスします。
そのため、広告とLPで訴求内容を揃えることがLPOにおける重要なポイントです。
広告のテキストでアピールしている内容がLPに記載されていなければ、ユーザーは興味を失うため、LPから離脱する可能性が高まります。
また、バナー広告で集客する場合は、広告画像に使用する写真・イラスト・フォント・配色をLPと統一することも重要です。
広告とLPの印象があまりにもかけ離れている場合、ユーザーが離脱しやすくなります。
2-2.ファーストビューで興味を惹きつける
ファーストビューとは、LPにアクセスしたユーザーが最初に目にする画面です。
ファーストビューでユーザーの興味を惹きつけることで、LPを最後まで読んでもらえる確率が上がります。
以下は、ファーストビューで興味を惹きつけるためのポイントです。
○キャッチコピーのデザインや画像のクオリティを高める
キャッチコピーや画像のデザインが崩れていたり、画質が低かったりする場合、ユーザーからの信頼を損なう恐れがあります。
内容・デザインともにクオリティを高めましょう。
○キャッチコピーのテキストを吟味する
キャッチコピーの内容はLPの集客効果に大きな影響を与えます。
キャッチコピーが長すぎたり、短すぎたりするとユーザーの興味を惹きつけることができません。
ユーザーに伝える文章は、分かりやすく簡潔な言葉を使用しましょう。
○導線を分かりやすくする
資料請求・商品購入・問い合わせなどのユーザーに促したい行動を、LPに分かりやすく明記することも大切です。
ファーストビューには購入ボタンやバナー画像を表示させ、ユーザーが次のアクションを取りやすい導線を設計しましょう。
2-3.スマホに対応したLPを作る
スマホユーザーを対象としたWeb広告で集客する場合、スマホに対応したLPを作ることが重要です。
スマホはパソコンと比較して画面サイズが小さいため、パソコン用のLPをスマホで表示すると見づらくなる恐れがあります。
また、スマホで使用する回線によっては通信速度が遅いケースがあるため、LPのデータ容量を軽くして読み込み速度を上げることも重要です。
動画や高画質の画像を多く掲載した場合も、LPが表示されるまでに多くの時間がかかります。
読み込み速度が遅ければ、その分ユーザーの離脱に繋がりやすいため注意しましょう。
2-4.テスト検証を繰り返しチャンピオンページを目指す
チャンピオンページとは、効果の高いLPのことです。
複数パターンのLPを制作してテスト検証を繰り返し、チャンピオンページを目指すことがLPOのポイントとなります。
テスト検証を行う際は「ABテスト」と呼ばれる検証方法がおすすめです。
ABテストでは、内容の一部を変更したAパターンとBパターンを作り、サイト訪問者を振り分けることで成果を比較します。
例えば、キャッチコピーの内容だけが異なる2パターンのLPでABテストをすれば、より優れたキャッチコピーを見極めることが可能です。
効果が高かったページと新たなパターンでABテストを行い、検証を繰り返すことで、チャンピオンページを制作できます。
ABテストのコツは、1回のテストでは1つの要素のみを変更して効果分析を行うことです。
1回のテストで複数の要素を変更すると、どの変更が有効な改善策だったか判断できません。
2-5.ユーザーごとにパーソナライズされたLPを作る
ユーザーのニーズに合わせてLPを作ることも、LPOを成功させるためのポイントです。
ユーザーが検索しているキーワードによって、探している情報や求めている商品は異なります。
同じキーワードを検索した場合でも、ユーザーの年齢や性別が異なればニーズも変わります。
そのため、ユーザーごとにLPをパーソナライズすることが重要です。
例えば、20代の女性向けにLPを作成する場合と、50代の男性向けにLPを作成する場合では、訴求すべきポイントやデザインが異なります。
ターゲット層やユーザーのニーズに合わせて、ページ内容を最適化しましょう。
3.LPOの導入による改善事例
以下では、LPOの導入によって集客が改善できた成功事例を紹介します。
○ボタンの文言とコンテンツの配置を変えて成功したLPO事例
あるサイトでは、無料コンテンツの取得を促すボタンの文言を変えたことにより、より多くのユーザーから反応が得られるようになりました。
また、顧客の購買意欲を高めやすい「顧客レビューページ」を、ファーストビューの目立つ場所に表示させました。
ユーザーの視線移動に沿う形でコンテンツを配置したことで、LP経由の売上が30%以上アップしています。
○地域ごとのターゲティングと支払い方法の訴求で成功したLPO事例
全国で多店舗展開を行うある企業では、Web広告のリンク先ページを地域別に変更し、ユーザーの所在地域に合わせたLPを表示させました。
この施策によって、Webサイト経由で来店に至ったユーザー数が増加しています。
また、ABテストによる検証で、分割払いが可能であることがユーザーに認知されていないと判明しました。
ABテストの結果をもとに、LPに分割払いの情報を表示させたことで、顧客単価や購入率が増加しています。
まとめ
LPOによってランディングページの内容を最適化することで、より高い集客効果が見込めます。
効果的なLPOを行うポイントは、広告とLPで訴求内容を揃えることや、ユーザーの属性や利用デバイスに合わせてLPを作成することです。
また、ABテストによって改善を繰り返すことでチャンピオンページを作ることができます。
Webサイト経由の集客数を増やしたり、広告の費用対効果を高めたりしたい方は、ぜひLPOに取り組んでみてはいかがでしょうか。
KEYWORD