【事例付き】Instagramで採用はできる?運用のコツも解説
「Instagramで採用はできる?」「導入している企業の例が知りたい」
昨今のトレンドであるInstagram採用。採用単価を抑えられたり企業ブランドのイメージを向上できたり、さまざまなメリットがあります。
しかし、実際にどのように運用すればいいのかわからない方も多いのではないでしょうか。
当記事では、1,000社以上のWEBマーケティング支援してきたグランネットが、Instagramで採用に成功している企業の事例や具体的な運用のコツを解説しています。
Instagramで採用を検討しているWEB/採用担当者はぜひ参考にしてください。
1.Instagram採用とは?
Instagram採用とは、画像投稿やリール機能を活用して視覚的に企業の採用情報を発信し、求職者を募集する手法です。
Instagram採用には、企業アカウントの運営と、広告を出稿する2パターンがあります。企業アカウントを運用する場合は、企業の認知度アップなど多様な目的に合わせて運用できる点が特徴です。
一方、広告を出稿する場合は、Instagramに広告料を支払って広告を掲載してもらいます。広告の出稿は費用はかかりますが、ユーザーが自発的に企業のアカウントにアクセスしない場合でも広告が表示され、多くのユーザーに企業を認知してもらえる特徴があります。
Instagram採用は、ニーズに合わせて運用することで成果が出せる手法として注目を集め、近年さまざまな企業での活用例が増えています。
2.他のSNSとの比較
企業で活用できるSNSは、Instagram以外にも多々あります。ここではInstagramとほかの主要なSNSを比較するため、それぞれの基本情報を把握しましょう。
なお、ここではInstagramの比較対象として、X(旧Twitter)・Facebook・LINE・YouTubeをピックアップしています。
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X(旧Twitter) |
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LINE |
YouTube |
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ユーザー数 |
約3,300万人 |
約4,500万人 |
約2,600万人 |
約8,400万人 |
約6,200万人 |
登録年齢層 |
10代から30代 |
10代から20代 |
20代から40代 |
10代から50代 |
10代から50代 |
登録者の特徴 |
比較的女性が多い |
若年層が多い |
実名で登録する人が多い |
年齢層が幅広い |
年齢層が幅広い |
DM可否 |
可 |
可 |
可 |
可 |
不可 |
コメント可否 |
可 |
可 |
可 |
可 |
可 |
それぞれのSNSの特徴をまとめると次のとおり。
- Instagram:画像や短い動画(リール)を使い、視覚にうったられる上に、長文も投稿できるので多くの情報を伝えやすい
- X(旧ツイッター):リポストによる拡散性が高くトレンドをリアルタイムで拡散しやすい
- Facebook:長文を投稿でき、多くの情報を伝えやすい
- LINE:居住エリア・年齢・性別などさまざまなデータをもとにターゲットを絞り込みやすい
- YouTube:動画を活用し、情報量が多く分かりやすいコンテンツづくりができる
登録者の年齢層を比較すると、Instagramは30代までが中心です。主要なSNSの中でも、比較的若い層にアプローチしやすいと言えるでしょう。また、Instagramは画像・動画投稿に特化した機能や長文を投稿できる機能があり、情報を伝える手段も豊富です。
DMとコメント機能については、ほとんどのSNSで利用でき、各SNS間で大きな差はありません。ただし、YouTubeのみDM機能が廃止されており、DM専用の機能はありません。現在、YouTubeのDMは、受取に許可が必要なプライベートチャットや問い合わせメール機能で代用されています。
3.Instagramの採用事例
Instagram採用の効果を知るには、Instagram採用の成功事例を見るのがよいでしょう。ここでは、実際にInstagramを活用した採用の事例を紹介します。活用の仕方は企業によってさまざまです。自社にあった取り入れ方の参考にしてください。
3-1.株式会社サイバーエージェント
株式会社サイバーエージェントは、AmebaやCygamesなど多岐にわたる事業を展開しているIT企業です。サイバーエージェントのInstagramは動画を使った投稿が中心で、オフィスツアーやインターンシップの様子など、社内の様子が分かる動画を投稿しています。
また、サイバーエージェントは、面接対策や社員へのインタビューなど求職者に役立つ情報をオープンにしています。投稿にはハッシュタグも細かく設定されており、ユーザーが見たい投稿にアクセスしやすい点も特徴です。
3-2.株式会社リクルートスタッフィング
株式会社リクルートスタッフィングは、リクルートグループの人材派遣会社です。リクルートスタッフィングでは派遣スタッフではなく、社員の採用にInstagramを活用しています。
リクルートスタッフィングの投稿は、社員のインタビューが中心です。インタビューの中では、主にそれぞれの仕事のやりがいや志望動機など、求職者が参考にできる内容を提供しています。インタビュー内容は画像で掲載されているため後で読み返しやすく、仕事内容や職場の様子をじっくり理解できるでしょう。
3-3.株式会社JALスカイ
株式会社JALスカイは、新卒採用・期中採用にInstagramを活用している企業です。Instagramの内容は、就職関連のイベントのお知らせや社員のインタビュー、仕事内容の紹介などがメインです。
投稿内容は業務の流れだけでなく、仕事中のスタッフの持ち物紹介など変わった切り口の情報も公開されています。航空会社は比較的仕事内容をイメージしやすい業種ではあるものの、ニッチな内容を投稿することで航空会社の業務に対するイメージを補完しています。
3-4.dip株式会社
dip株式会社は、バイト紹介サービスのバイトルなど人材サービスを提供する企業です。Instagramの内容は、社員のインタビューや新卒研修の様子など、社内の様子がよく分かる投稿が中心です。
企業の制度の説明なども「3選」などの形でまとめ、動画でぱっと見ても内容が分かるように、コンテンツづくりに工夫が凝らされています。
3-5.三井住友カード株式会社
三井住友カード株式会社では、コンテンツごとに画像と動画を使い分けて運用している点が特徴です。画像ではインターンシップや企業の制度の紹介、動画ではオフィスツアーや社員のインタビューを投稿しています。インタビューでは普段の仕事中の姿も交えるなど、職場の雰囲気がイメージしやすいように編集されています。
工夫が光るのは投稿の内容だけではありません。投稿のサムネイルを組み合わせると1枚の画像に見えるように配置されており、メイン画面から人の目を引く仕掛けも施されています。
3-6.【中小企業】Instagramの採用事例
中小企業でも導入できるのが、Instagram採用の強みです。中小企業の採用活動では、求人媒体は大手企業との知名度勝負になるので効果が出にくく、人材紹介を利用すると採用コストの負担が重くのしかかります。
一方で、Instagram採用は知名度に関係なくローコストで運用できるため、知名度や採用コストに制限のある中小企業と相性がよい手法です。
中小企業でInstagram採用を取り入れている例に、株式会社OTONAがあります。Instagram採用を取り入れはじめたころのOTONAは、従業員数10名以下の地方の企業でした。Instagramを効果的に運用することで、採用コストを120万円以上カットした上で40人以上から応募を獲得しています。
4.Instagramで採用するメリット5つ
Instagram採用には、SNSならではのメリットやほかのSNSにはないメリットが多々あります。Instagramで採用する際の具体的なメリットは次の通りです。
メリット1.広範囲のユーザー層にリーチが可能
Instagramのような多数のユーザーを抱えるSNSを活用すると、企業が発信したメッセージは広範囲のユーザー層の目にとまります。SNSの性質を利用すると、現在求職中の人や特定の業種・業界を志望する求職者といった顕在層だけでなく、潜在層にもリーチできるでしょう。
求人媒体など採用活動に特化したサービスでは、自社や自社の業種を選択肢から外している層にリーチするのは困難です。SNSであれば、就職先をリサーチしている段階では自社を検討していない層にもリーチでき、採用できる人材の幅が広がります。
メリット2.若年層にアプローチできる
Instagramの登録者層は特に20代が多く、新卒やインターン採用といった若年層の採用に効果的です。若年層の中には、就活生だけでなく、数年後には就職活動が本格化する学生なども含まれており、就職活動を開始する前の層に対しても企業の認知度を高められます。特に新卒採用では積極的に活用しましょう。
また、Instagram採用では、投稿するコンテンツによっては転職を希望している人にもアプローチできます。最初は新卒採用向けに運用している場合でも、中途採用などにも柔軟に対応できるでしょう。
メリット3.入社後のミスマッチを減らせる
Instagramでは、テキストや画像、動画などを通じて、企業風土や実際に働いている人の様子を発信できます。求職者が投稿を通じて入社後に自分が働く姿や環境をイメージできると、入社後のミスマッチが減り、早期退職も防止にもつながるでしょう。
具体的なイメージがわくことによって入社意欲が高まるケースもあります。メリットを最大限に生かすには、セミナーや面接の日程といった必要最低限の情報だけでなく、日常的な風景も積極的に発信しましょう。
メリット4.既存の採用コストを削減できる
Instagramをうまく運用できると、採用の成功率を高めながらも既存の採用コストを抑えられます。求人媒体や人材紹介を利用すると、中間マージンなどの採用コストが発生します。一方、Instagramは基本的に無料で利用できるため、自社の社員のみで運営する場合、採用コストとしてかかるのは人件費のみです。
「採用は進めたいもののコストに余裕がない」「限られた予算内で採用を拡大したい」といった企業には、Instagram採用の導入がおすすめです。
メリット5.企業のブランドイメージを向上できる
Instagramは、自社のブランドイメージ向上にも利用できます。SNSを利用する企業の中では、企業理念や社内の風景、社員の様子などを発信し、ユーザーをファンとして取り込む動きが増えています。採用でInstagramを取り入れると運用のノウハウを蓄積でき、効果的なブランディングにもつなげられるでしょう。
また、採用専用のサイトは更新に手間がかかります。Instagramであれば簡単にコンテンツを更新できるため、コンテンツを常にアップデートし、最新のブランドイメージを継続的に発信しやすい仕組みをつくれます。
5.Instagramで採用するデメリット3つ
Instagram採用には多くのメリットがある一方で、デメリットもあります。ここでは、Instagram採用のデメリットを紹介します。デメリットはやり方によっては軽減できるため、デメリットについても把握することでInstagram採用をより有効に活用できるでしょう。
デメリット1.コンテンツ制作のノウハウが必要
Instagramさえ使えば、誰でもすぐに効果的に運用できるわけではありません。Instagramを有効活用するには、コンテンツ制作のノウハウが必要です。多くの企業がInstagramを運用している中で漫然と投稿を繰り返すだけでは、自社のコンテンツは競合他社の情報に埋もれ、ユーザーの目にとまりにくくなります。
そこで、ユーザーのニーズをリサーチし、ターゲット層にアピールできるコンテンツ制作する「コンテンツマーケティング」のスキルが求められます。自社で運用するのであれば、SNSの担当者にスキルを身につけてもらうか、スキルのある社員を担当者に据える必要があるでしょう。
社内で人材をまかなうのがむずかしい場合は、SNS運用に特化した企業に外注するのも1つの方法です。
デメリット2.中・長期的な運用が必要
Instagramに限らず、SNSは継続的な運用を想定する必要があります。そのため、Instagramを含めたSNSによる採用は、短期間では成果につながりにくい点がデメリットです。
ただし、Instagram採用はもともと中・長期的に運用して成果を求める手法です。運用開始直後だけを見ると効果がないように見えても、気にする必要はありません。
最近では、コンサルティングやSNS運用代行などのサービスも、比較的安価で利用できるようになりました。SNSの中・長期的な運用が不安な場合は、コンサルティング会社に依頼するのも1つの方法です。
デメリット3.炎上のリスクがある
InstagramをはじめとするSNSの投稿はネット上でオープンにされており、不特定多数の人の目に触れるコンテンツです。反響も大きいぶん、不適切なコンテンツを発信すると、ユーザーに不愉快な印象を与え、炎上するおそれがあります。
炎上するような投稿は、Instagramユーザーや求職者の心証を悪化させ、企業活動にも採用活動にも悪影響を及ぼすでしょう。特に、昨今パワハラやセクハラなどのコンプライアンスが厳しくなっています。
InstagramなどのSNSを利用する場合は、内容や表現がコンプライアンスに反していないか注意を払いましょう。基本的に、モラルやマナーを遵守した内容の発信を徹底すれば問題はありません。炎上を回避するには、企業側で発信する前のチェック体制を整えることも重要です。
6.Instagramの具体的な投稿方法
Instagramでの投稿方法は多彩です。Instagramをより効果的に運用するには投稿方法の特徴を把握し、コンテンツごとに適した方法で投稿しましょう。ここでは、Instagramの具体的な投稿方法を紹介します。
6-1.フィード
フィードは、ほかのSNSではタイムラインと呼ばれる基本的な投稿方法です。フィードで画像や動画を投稿すると、アプリのメイン画面に表示されます。フィードにはコメント欄があり、ユーザーとコミュニケーションを取れる点がメリットです。
フィードの投稿内容は、削除などをしない限り残り続けます。そのため、メッセージをこめたコンテンツを投稿し、ハッシュタグを利用して幅広い層にリーチするのに向いています。
6-2.ストーリーズ
ストーリーズは、動画や画像を投稿できる方法です。24時間で投稿が自動的に消えるため、短時間しか情報発信できない点はデメリットではあるものの、フィードより閲覧される傾向にあります。
ただし、24時間後には自動的に消える点を生かすと、24時間後の予告にも活用できます。フィードの投稿告知にも生かせるため、フィードとの相乗効果も期待できるでしょう。
6-3.リール
リールは、最長90秒のショートムービーを投稿できる機能です。動画の画面は縦長で、スマホで閲覧しやすいように考慮されています。
リールは、情報を多く伝えたいコンテンツより、エンタメ性の高い内容を発信したい場合におすすめです。リールは再生時間が短いことから隙間時間で閲覧するユーザーが多く、特にバラエティ性があり、気軽に閲覧できる企画に向いています。
7.Instagramで採用するためのコツ
ただ単にInstagramを採用活動に取り入れただけでは、効果的な採用にはつながりません。ここでは、採用につながるInstagramの運用のコツを解説します。Instagram採用を取り入れたい人や効果的な運用を目指す人は必見です。
7-1.ターゲットを明確にする
Instagram採用を成功させるには、フォロワー数の獲得だけでなく、ターゲットを明確化するのも重要です。手広く応募しても、自社に合わない層の求職者が来た場合には面接や内定にまでつながらず、採用活動として効果的とは言えません。
特に採用を重視して運用するのであれば、応募してほしいターゲットを具体的にイメージし、ターゲットの興味をひくコンテンツを配信することが大切です。
7-2.企業イメージを投稿に反映させる
Instagramの投稿には、企業イメージを反映させ、ユーザーが雰囲気をつかみやすいような投稿を心がけましょう。求職者は入社後に後悔したくないと考え、少しでも多く企業の情報を集めようとします。特に、職場の雰囲気や働きやすさなど、企業が発表するデータからは読み取れない情報には高いニーズがあります。
企業イメージを発信する場合、求職者が入社後にギャップを感じないように、リアルな現場の様子を公開することが重要です。発信すべき内容がイメージできなければ、社員・オフィス・実務の様子など、採用側にとっては日常的に感じられる風景などを発信してみましょう。
7-3.投稿フローや運用方針を明確にしておく
企業でInstagramを運用すると決めたら、投稿フローや運用方針を明確化しておきましょう。フローや方針を決めないと、作業の進め方や運用方法が担当者次第で変わります。
コンテンツ作成や投稿の都度、作業が停滞するおそれがあり、非効率です。フローや方針を決めておくと、作業がスムーズに進み、新規の投稿も高い頻度で更新もしやすくなるでしょう。
7-4.リアリティを大切にする
求職者は、自分に合った企業を見極めるため、実際の現場の雰囲気などが分かる情報を求めています。Instagramでは動画や画像を活用し、社員や職場の様子などテキストでは伝わりにくいリアルな情報を発信しましょう。現場の様子を積極的に発信すると、投稿内容に企業イメージも反映しやすくなります。
魅力的な面やきれいごとばかりの投稿では、求職者はかえって不信感を覚えます。たとえば、「ノルマを達成できなかったときのMTG」「ミスしたときの対処法」など、失敗談も交えた赤裸々な企画を発信するのも大切です。
7-5.ハッシュタグを活用する
ハッシュタグは、投稿に関連したトピックやキーワードを設定したタグです。ハッシュタグを検索することで、ユーザーは自分がアクセスしたい投稿を探しやすくなります。幅広いユーザーにリーチするには、ハッシュタグの活用が必要です。
Instagramのハッシュタグは、最大30個まで設定できます。ハッシュタグを活用したい場合は、関連性の高いキーワードをタグに入れることが大切です。
まとめ
Instagramでの採用は、若年層へのアプローチが期待できるので新卒やインターンの求職者に効果的です。動画や画像をうまく活用して社風をアピールしましょう。
ただ、ゼロから始めるとなるとノウハウや工数の確保に不安がありますよね。
Instagramの運用で採用を成功させるには、採用活動をサポートしてくれる企業に運用代行を依頼するのも1つの方法です。企業に運用を代行してもらうと、Instagramの運用にかかる労力や時間をカットしながら結果を引き出せます。
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