カルーセル広告とは?メリット・デメリットや活用法を紹介

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カルーセル広告とは?メリット・デメリットや活用法を紹介

Webマーケティングの施策を行うなかで、「カルーセル広告」と呼ばれる広告形式が気になった方も多いのではないでしょうか。カルーセル広告はSNSやGoogleの広告サービスで使用でき、従来のテキスト広告や画像広告よりも多くの情報量を含めることが可能です。

当記事では、カルーセル広告の概要やメリット、広告媒体ごとの設定方法、カルーセル広告の活用法について解説します。カルーセル広告の特徴や使い方を知り、自社のWeb集客に役立てたい方は、ぜひ参考にしてください。

1.カルーセル広告とは?

カルーセル広告とは、複数の画像や動画を横に並べて表示できる機能です。

「カルーセル」は回転木馬を意味します。複数の情報を横にスワイプして表示できることを回転木馬に例えて、カルーセル広告という名前がつけられました。

以下では、カルーセル広告を作成するメリットについて解説します。

1-1.カルーセル広告を作成するメリット

カルーセル広告を作成すると、従来の広告形式にはなかったさまざまなメリットが得られます。カルーセル広告を作成する主なメリットは次の3つです。

・複数の画像や動画を登録できる

カルーセル広告では、最低2種類、最大で10種類の画像や動画が登録できます。商品やサービスに関連した複数の画像・動画をまとめて表示し、さまざまな情報を伝えられることがカルーセル広告のメリットです。

・画像・動画ごとにリンクを設定できる

従来の広告形式では、1つの広告に対して1つの画像や動画、リンク先URLしか設定できませんでした。一方、カルーセル広告では複数の画像や動画に対して、異なるリンク先URLを設定することが可能です。

・画像・動画ごとにCTAを設定できる

CTAとは「Call To Action(コールトゥアクション)」の略称で、広告を見たユーザーに何らかの行動を促すことを表します。「購入する」や「お問合せ」と書かれたCTAボタンを画像・動画ごとに設定できることが、カルーセル広告のメリットです。

1-2.カルーセル広告のデメリット

カルーセル広告には、メリットがある一方でデメリットもあります。ここでは、デメリットの内容を詳しく解説します。

・作成の時間とコストがかかる

カルーセル広告の作成には、時間とコストがかかるというデメリットがあります。コンテンツを充実させる、クオリティを確保するには時間をかけなければなりません。また、制作費やデザイナーの負担、追加コストの発生もデメリットです。

・表示速度が遅くなる

カルーセル広告を取り入れると、表示速度が遅くなる可能性があります。画像を切り替える際に、処理時間がかかるためです。表示速度の遅さは、ユーザーにとって使い勝手の悪さにつながります。使い勝手の悪さにより他のサイトにユーザーが移ってしまい、ユーザーを逃がしてしまうことがデメリットです。

・クリック率は高くない

複数の訴求が必要なカルーセル広告のクリック率は、高くありません。訴求したい商品数によっては、カルーセル広告がベストな選択ではない可能性もあります。

・ユーザーに思いが届かない

カルーセル広告は、情報をスライドして複数の情報を訴求できます。しかし、ユーザーの多くは「最初のスライド」しか見ていないため、企業の思いがユーザーに届かない、解釈が違ってしまう可能性のある点がデメリットです。

・興味をもたせることが難しい

カルーセル広告は、ユーザーに興味をもたせられる画像や動画を選択することが難しいというデメリットがあります。マーケットリサーチを行い、異なるユーザー層・ニーズに対応するためのバリエーションが必要です。しかし、興味をもってもらえるコンテンツによって、広告の効果を最大化することもできます。

上記のように、カルーセル広告にはデメリットもあるため、メリットと比較検討して利用を考えるとよいでしょう。

2.【種類別】カルーセル広告の作成方法・入稿規定

カルーセル広告は、Facebook、InstagramなどのSNSやLINE、Googleの広告サービスで利用できます。ここでは、各媒体でカルーセル広告を作成する方法と、入稿規定について解説します。

2-1.Facebook

Facebookでカルーセル広告を作成する際は、広告マネージャの管理画面を開き、画面左上の「+作成」ボタンか、画面中央の「広告を作成」ボタンを選択しましょう。

次に表示される画面で、広告の配信目的や予算、広告の配信スケジュールを設定してください。形式の選択画面で「カルーセル」を選択すれば、カルーセル広告が配信できます。

カルーセル広告の作成画面では、「カード」と呼ばれる欄で画像または動画・スライドショーのアップロードと、リンク先URLの設定が可能です。また、「見出し」と「詳細」の欄ではカードごとに表示するテキストが編集できます。

「プレビュー」を選択して画像配置やリンク設定などを確認したあと、「確認」を選択すれば設定は完了です。

Facebookにおけるカルーセル広告の入稿に関する規定は、下記の通りです。

カード枚数 2枚~10枚
画像・動画のアスペクト比 1:1が推奨
解像度 1,080ピクセル×1,080ピクセルが推奨
テキスト文字数 125文字まで
動画の長さ 15秒間を推奨(最大240分間)
データ容量 30MBまで(画像)
4GBまで(動画)

2-2.Instagram

Instagramのカルーセル広告は、Facebookと同じ広告マネージャで作成できます。ただし、Instagramのカルーセル広告は、広告出稿を行う前にInstagramアカウントとFacebookアカウントの連携が必要です。

広告マネージャの管理画面で「+作成」または「広告を作成」を選択し、広告の配信目的を設定しましょう。「配置」の設定でInstagramストーリーズまたはフィードを選択してください。

広告の配信スケジュールや予算を設定し、「形式」の項目で「カルーセル」を選択すれば、Instagramでカルーセル広告が出稿できます。Facebookのカルーセル広告と同様に、使用する画像や動画をアップロードし、リンク先ページのURLやテキストなどを入力しましょう。

設定が完了し、「確認」を選択すれば広告作成は完了です。

Instagramにおけるカルーセル広告の入稿に関する規定は、下記の通りです。

カード枚数 2枚~3枚(ストーリーズ)
2枚~10枚(フィード)
画像・動画のアスペクト比 9:16(ストーリーズ)
1:1(フィード)
解像度 1,080ピクセル×1,920ピクセル(ストーリーズ)
1,080ピクセル×1,080ピクセル(フィード)
テキスト文字数 125文字まで
動画の長さ 15秒間以内(ストーリーズ)
60秒間以内(フィード)
データ容量 30MBまで(画像)
4GBまで(動画)

2-3.LINE

LINEでカルーセル広告を作成する際は、広告マネージャにログインし、広告グループの「広告を作成」を選択しましょう。「広告フォーマット」の欄でカルーセルを選択すると、カードの作成画面に移ります。

LINEのカルーセル広告は、静止画像のみ使用可能です。表示したい画像をアップロードし、タイトルやディスクリプション、リンク先ページのURLなどを入力しましょう。最後に「広告を保存」を選択すれば、カルーセル広告の作成は完了です。

LINEにおけるカルーセル広告の入稿に関する規定は、下記の通りです。

カード枚数 2枚~10枚
画像のアスペクト比 1:1
解像度 1,080ピクセル×1,080ピクセル
テキスト文字数 タイトルは20文字まで
ディスクリプションは40文字まで
データ容量 5MBまで

2-4.Google

Googleのカルーセル広告は、3つの配信先へ掲載することが可能です。

  • Google Discoverフィード
  • YouTube Homeフィード
  • Gmailの広告枠

Googleでカルーセル広告を作成する際は、Google広告の管理画面で新規キャンペーンを作成し、「ファインドキャンペーン」を選択しましょう。

キャンペーンの予算や配信スケジュールを設定し、広告グループで新規広告を追加する際に「ファインドカルーセル広告」を選択してください。

広告に使用する画像やロゴ画像、広告テキスト、リンク先ページのURLなどを入力して保存すれば、カルーセル広告の作成は完了です。

Googleにおけるカルーセル広告の入稿に関する規定は、下記の通りです。

カード枚数 2枚~10枚
画像のアスペクト比 1:1(正方形)
1.91:1(横長)
解像度 300ピクセル×300ピクセル(正方形)以上
600ピクセル×314ピクセル以上(横長)
144ピクセル×144ピクセル以上(ロゴ画像)
テキスト文字数 見出し文は半角40文字まで
説明文は半角90文字まで
会社名は半角25文字まで
データ容量 5MBまで(広告画像)
150KBまで(ロゴ画像)

2-5.Yahoo!

Yahoo!では、コンバージョン・サイト誘導・アプリ訴求のキャンペーン配下にカルーセル広告を作成可能です。画像とテキスト文で構成されるカルーセルカードを作成し、広告配信を行います。

手順は、広告管理ツールの表示、キャンペーン一覧画面でカルーセル広告を作成できるキャンペーンを選択してください。広告グループを選択し「広告作成」ボタンを押します。「カルーセル広告を追加」という画面が表示されたら、基本情報を入力してください。カルーセルカードは、最低2枚の設定が必要です。

続いてカルーセルカードを追加し、必要事項を入力します。「広告を追加」ボタンを押して、「作成」ボタンを押したら、広告の作成は完了です。

Yahoo!のカルーセル広告の入稿に関する規定は、以下の通りです。

カード枚数 2枚~10枚
画像のアスペクト比 1:1
解像度 600ピクセル×600ピクセル
テキスト文字数 タイトル:20文字以内
説明文:38文字以内
データ容量 3MBまで

2-6.Twitter

Twitterの広告管理画面「Twitter広告マネージャー」を開き、その後「クリエイティブ」「ツイート作成画面」「カルーセル」の順に選択します。ツイートするテキストを作成し「Add media(メディアを追加)」を選択しましょう。ここで貼り付ける画像を選択して追加します。

続いては、カードタイプを「ウェブサイト」「アプリ」「カードなし(行動喚起なし設定)」の中から選びます。ウェブサイトの場合は、カード名とヘッドラインから、リンクさせるURLを設定してください。アプリの場合もカード名を設定したら「インストール」「プレイ」「購入」「予約」「接続」「注文」「開く」の中から選択します。

ツイート作成画面の右上にある「ツイート」を選択して、公開完了です。Twitterのカルーセル広告の入稿に関する規定は、以下の通りです。

カード枚数 2枚~6枚
画像のアスペクト比 1:1
1.91:1
解像度 1:1の場合 800ピクセル×800ピクセル
1.91:1の場合 800ピクセル×418ピクセル
テキスト文字数 リンク:12文字
ツイート本文:128文字
※すべて日本語の場合
データ容量 5MBまで

3.カルーセル広告の活用法3選

カルーセル広告は複数の画像・動画が載せられるため、さまざまな方法で活用することが可能です。最後に、カルーセル広告を活用する3つの方法を解説します。

3-1.商品・サービスのメリットを複数訴求する

カルーセル広告に登録する1つの画像・動画につき1つのメリットを訴求すれば、商品やサービスの魅力を効果的にアピールすることが可能です。

たとえば、素材のこだわりやコストパフォーマンスの高さ、使いやすさなどを個別の画像としてカルーセル広告に載せれば、訴求力が高まります。

3-2.商品・サービスの使い方を並べる

カルーセル広告では商品・サービスの使い方を並べて、詳しく説明することも可能です。

商品・サービスを使う際の手順を複数画像に分けて表現すれば、使い方がイメージしやすくなります。静止画だけでは使い勝手がわかりにくい家電製品などは、動画を使ったカルーセル広告が有用です。

また、1つの商品・サービスをさまざまなシチュエーションで使用する方法を載せると、より高い販促効果が得られます。たとえば、少人数でも多人数でも使える会議システムの宣伝や、さまざまな場所で使えるアウトドア向けカメラの宣伝などに、カルーセル広告が効果的です。

3-3.商品・サービスを使用している人のストーリーなどを紹介する

載せられる情報量が多いカルーセル広告なら、商品・サービスを使用しているユーザーのストーリーなどと絡めた販促もできます。

一般的に、似た立場のユーザー層や、興味関心が近いユーザーからの意見は、共感が得やすい傾向です。そのため、ユーザーが商品・サービスを実際に利用している様子や、ユーザーからの感想などをカルーセル広告に載せれば、販促効果が期待できます。

4.カルーセル広告のポイントと注意点

カルーセル広告を利用するときは、効果的に打ち出せるようにポイントを押さえる必要があります。広告としての意味をなし、役立たせるためのポイントと注意点は以下の通りです。

4-1.1枚目の画像・動画は印象に残るものにする

カルーセル広告では、1枚目に表示される画像・動画がとても大切なものになります。ユーザーがスクロールして最初に目に入るものが、1枚目の画像です。ここで広告全体に興味をもってもらえるかどうかが決まります。

1枚目の画像や動画は、印象に残るようにしっかりと検討することが必要です。ユーザーの興味と関心を惹きつける言葉や、魅力的なデザインで2枚目以降の画像・動画も見てもらえるように調整しましょう。

効果を上げるために改善点を見つけたい場合は、1枚目の画像でABテストをするのもおすすめです。

また、動画の場合は1枚目の動画が終わった後、自動で2枚目にスワイプされます。すぐ2枚目にスワイプされるように、1枚目の動画は短くするのがポイントです。

4-2.2枚目には色や枠などに気をつける

カードの2枚目には、色や枠などに気をつけて背景色とかぶらないようにしましょう。画像の色がSNSなどの背景と同じ色の場合、同化してしまうため2枚目と認識されにくくなります。カルーセル広告を出す媒体によって、表示される背景の色が異なるため、確認してから2枚目の色を決めましょう。

色に関しては、もう1つポイントがあります。1枚目とはまったく異なる色味にすることです。1枚目の後に2枚目が少し見切れるため、同じ色味を連続で設定すると色が同化して、2枚目が分かりにくくなります。

また、目立つ色の枠線をつけることで2枚目のアピールをすることも可能です。

5.カルーセル広告作成の一般的な費用

カルーセル広告の運用費用は、1円や100円などの最低出稿金額で設定することができます。ただし、広告の効果をしっかり求める場合には、少なくとも5万円程度の予算は確保しておきたいです。

どこまで費用をかけるかは、広告予算や事業規模によって異なります。しかし、100円や数千円の金額では、ほとんど広告露出がありません。広告の効果を得るには、最低でも数万円の予算をかけることが推奨されます。

また、課金方式によっても費用相場が異なるため、プラットフォームごとに適切な方式を選択しましょう。カルーセル広告を効果的に配信するためには、費用だけでなく、効果のある媒体はどれなのかを十分に検討する必要があります。

まとめ

カルーセル広告は、複数の画像や動画を組み合わせて配信できる広告形式です。カルーセル広告を出稿することで、画像や動画ごとにリンクを貼ったり、CTAを設定したりすることができます。

SNSやGoogleのサービスなどでカルーセル広告を使えば、商品やサービスに関する複数の特徴・メリットを訴求することが可能です。また、商品の使い方やサービス利用者のストーリーなども紹介できます。

自社の商品を効果的に宣伝し、収益性を高めたい方は、ぜひカルーセル広告を利用してみてはいかがでしょうか。

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