相互リンクとは?SEOの効果やメリット・設置方法・注意点を解説
Webサイトを運営するなかで「相互リンク」という用語を見聞きし、どのようなものか気になった人は多いのではないでしょうか。相互リンクは検索エンジンからの評価に影響を与えるため、SEO対策を行う上で正しく理解しておくことが重要です。
この記事では相互リンクの概要やSEO効果、相互リンクの設置方法、検索上位を狙うための方法について解説します。運営しているWebサイトを検索上位に表示させ、より多くのアクセスを集めたいWeb担当者は、ぜひ参考にしてください。
1.相互リンクとは?
相互リンクとは、ドメインが異なる2つのWebサイト間で互いに貼られているリンクのことです。
Webサイトのリンクはhtmlの「aタグ」と呼ばれるコードによって記述されます。aタグにURLを記載することで、対象のリンク先へユーザーをアクセスさせることが可能です。
リンクは同じWebサイト内のページだけではなく、外部のページにも貼ることができます。同一ドメイン内で貼られているリンクは「内部リンク」、異なるドメインのページに向けて貼られているリンクは「外部リンク」と呼ばれることが一般的です。
そして、2つのWebサイトが互いに外部リンクを送りあっている状態を「相互リンク」と呼びます。
2.相互リンクによるSEO効果・メリット
Googleなどの検索エンジンの仕組みは、Webサイトの情報を収集し、ユーザーが入力した検索キーワードと関連性の高いページを表示するものです。検索エンジンのボットは、リンクを辿ることでWeb上に存在するさまざまなページにアクセスし、情報を収集しています。
検索エンジンのアルゴリズムが発達する以前は、意図的に相互リンクを増やすことによって検索上位を狙うSEO手法が流行していました。しかし、現在では単に相互リンクを増やすだけでは検索順位の向上が見込めません。
ここでは、相互リンクによるSEO効果について解説します。
2-1.質の高い相互リンクは検索順位アップが期待できる
検索エンジンの精度が高まった現在も、質の高い相互リンクはSEO対策に有用です。
検索エンジンのボットは、リンクを辿ってWebサイト間を巡回するときに、リンク元からリンク先に対してSEOの評価を渡しています。そのため、すでに検索エンジンによって高い評価を受けているサイトと相互リンクができると、自社サイトの評価も高まりやすくなる傾向です。
質の高い相互リンクを検索エンジンが評価する理由として、ユーザーの利便性が高まることが挙げられます。内容が類似している高品質なWebサイト同士に相互リンクが貼られていると、ユーザーは自分にとって有用な情報を簡単に見つけることが可能です。
また、Googleの検索エンジンでは外部サイトからのアクセス流入が検索順位に影響します。相互リンクによって質の高い外部サイトからのアクセスが増えると、Googleから価値のあるサイトと判断されやすい傾向です。
2-2.質の低い相互リンクはペナルティの対象になる
Googleガイドラインによると、検索順位を不正に高める目的で設置された質の低い相互リンクはペナルティの対象となる場合があります。
単に相互リンクの数を増やす目的で情報量の乏しいWebサイトを量産しても、上位表示はできません。特に、プログラムやツールによって自動生成された大量のWebサイトと相互リンクを貼る行為は、ペナルティの対象です。
また、相互リンクのみを目的としたWebサイトとリンクを貼りあうこともスパムとしてみなされます。検索順位を高めるためには、あくまでも関連性が高く有益なWebサイトと相互リンクを貼ることが重要です。
検索エンジンによってペナルティの対象となったWebサイトは、検索順位が著しく下がったり、検索結果画面にインデックスされなくなったりします。一度ペナルティの対象となったドメインで再び評価を取り戻すことは難しいため、質の低い相互リンクを作らないようにしましょう。
3.相互リンクを設置する方法
相互リンクを設定する際、自社サイトを複数運営してれば、自社サイト同士でそのまま相互リンクできます。自社サイトを複数運営しておらず、相互リンクを設置したい場合は、他のWebサイト運営者に直接依頼する方法が一般的です。
以下では、自社サイト以外と相互リンクを設置する方法について順を追って説明します。
3-1.サイトを選定する
まず、相互リンクを設置するサイトを選定します。選定する際の基本的なチェックポイントは、候補のサイトが自社サイトと同じジャンルや関連したテーマを扱っているかという点です。関連性が高いサイトとの相互リンクは、SEO対策としての効果も大いに期待できます。
相互リンク数を増やすため、自社サイトと関連性が低いサイトといくつも相互リンクすると、検索エンジンからランキング操作目的とみなされる可能性があります。場合によってはペナルティを受けるため、注意してください。
自社サイトと関連性が高いサイトであっても、相互リンク先が信用できないサイトの場合、自社になんらかの不利益や悪影響を与えるリスクが潜んでいます。サイトを運営している企業情報などを収集し、精査した上で候補を選定することが重要です。
3-2.問い合わせメールを送る
相互リンクの候補として選定したサイトに問い合わせメールを送ります。問い合わせメールを書く場合、サイト内の問い合わせフォームやコメント欄を利用します。ドメインパワーが強いサイトへも果敢に問い合わせてください。了承を得られる可能性もあるでしょう。
問い合わせメールでは、相互リンク希望の旨を単に伝えるのではなく、自社サイトをアピールすることが大切です。自社紹介、自社サイトの特徴、相互リンクのメリットなどを簡潔かつ丁寧に記載します。
候補のサイトが自社サイトのオリジナル画像を許可なく使用している場合などは、依頼が受け入れられる可能性が高まるでしょう。交渉が有利に運ぶような自社の強みを見つけ出し、積極的に利用することもおすすめです。
3-3.相互リンクを設置する
了承を得たサイトとの相互リンクを設置します。相手のサイトのリンクページに自社サイトのURLを掲載したり、相手サイトの記事内に自社サイトの関連記事URLを掲載したりといった設置方法があります。
設置する際の注意点としては、やみくもにリンクを設置しないことです。ユーザーがおのずからリンク先へと移動できるような設置を心がけます。設置後はリンクが正常に作動しているか、品質に問題ないかなど、相手サイトの定期的な確認も忘れずに行ってください。
4.相互リンクを設置する際の注意点4つ
相互リンクは、ただ設置するだけで検索順位の向上が見込めるわけではありません。Webサイトをペナルティから守り、SEO効果を得るためには、以下に紹介する4つの注意点を守る必要があります。
4-1.ジャンルの異なるWebサイトと相互リンクを設置しない
自社サイトとジャンルの異なるWebサイトとの相互リンク設置は避けたほうが賢明です。検索エンジンが関連性の低いWebサイトとの相互リンクは、ユーザーにとって有益でないと判断し、低評価を与える可能性があります。
相互リンクを設置する場合は、ユーザーに与える利便性の向上を念頭に置き、自社サイトと同じジャンルやテーマを扱っているサイトを選んでください。関連性が高い相互リンクの設置は自社サイトの高評価につながります。
4-2.質の低いWebサイトとは相互リンクを設置しない
質の低いWebサイトとは相互リンクを設置しないでください。検索エンジンが低評価を与えているWebサイトと相互リンクを設置すると、同じく低評価が与えられる傾向があるためです。場合によってはペナルティを受けます。
検索エンジンは基本的に、ユーザーにとって有益で良質なWebサイト同士の相互リンクが適切であると認識します。このため、質の高いWebサイトと相互リンクを設置することで、検索順位における自社サイトの上昇にもつながります。
質の高いWebサイトを探し、自社サイトと相互リンクを設置したいと希望しているWebサイト運営者は少なくありません。このため、自社サイトの質を向上させて被リンクを増やす努力を重ねることも重要です。
4-3.むやみに相互リンクを設置しない
相互リンク数を増やそうと、むやみに相互リンクを設置することはおすすめしません。検索エンジンは、相互リンクを過剰に設置する行為をペナルティの対象としているためです。検索順位で重視されるのは、被リンク数ではなくサイトやコンテンツの質です。
相互リンク募集サイトや自動相互リンクツールを利用して、関連性の低いサイトや質の低いサイトと相互リンクを設置するのもおすすめできません。相手サイトの質を重視し、相互リンクを設置するよう心がけてください。
4-4.相互リンクだけを目的としたページを作成しない
相互リンクのみを目的としたページの作成は得策ではありません。外部サイトのURL一覧を載せた相互リンクページは、相互リンクのみを目的としたページであると検索エンジンに認識され、ペナルティの対象となります。
自社が運営している複数サイトに相互リンクを設置する場合は、関連性があり、数も過剰に多くないことから問題視されてはいません。具体例としては、自社のコーポレートサイトやECサイト、ブログなどとの相互リンクです。
ただし、自社で質の低いサテライトサイトを作成して相互リンクを設置すると、検索エンジンにスパム判定される恐れがあります。相互リンクのみを目的としてサテライトサイトを作成したと認識される可能性があるためです。
5.質の低いWebサイトと相互リンクしたときの対策
質の低いWebサイトと相互リンクしてしまった場合は、ランキングへの悪影響を防ぐために適切な対処が必要です。
すでに数多くのWebサイトとの間に相互リンクを設置しているケースでは、自社サイトからのaタグに「rel=nofollow」の属性を追加しましょう。「rel=nofollow」の指定により、検索エンジンのボットがリンク先を辿ることを防ぎ、相互リンクによる悪影響を軽減できます。
また、Webサイト管理者に対して、「rel=nofollow」の設定をメールなどで依頼したり、リンク自体の削除を依頼したりすることも大切です。相互リンク先の運営者と連絡がつかない場合や、削除依頼に応じてもらえない場合は、Googleが提供するリンク否認ツールを使うことで自社サイトへの影響を回避できます。
6.相互リンク以外で検索上位を狙うためには?
質の高いWebサイトとの相互リンクには一定の効果があるものの、順位向上を狙うためには別のSEO対策を行うことも大切です。
現在のGoogle検索アルゴリズムでは、相互リンクの件数よりもWebサイト自体の品質が重視されています。そのため、ユーザーの検索ニーズに対して良質な情報を提供できるサイト内容を考えることが、検索順位の向上に効果的です。
また、そもそも自社サイトに良質なコンテンツが掲載されていない場合、相手から相互リンクを設置してもらうこともできません。そのため、検索上位を狙いたい場合は相互リンク以外の施策にも注力しましょう。
当メディアでは、SEO対策についてより詳しく解説した記事もあります。自社で取り組めるSEO対策について知りたい人は、ぜひ下記の記事も参考にしてください。
まとめ
相互リンクとは、ドメインが異なる2つのWebサイト間でお互いに貼られるリンクのことです。関連性の高いサイト同士に相互リンクが貼られている状態はユーザーの利便性を高めるため、検索エンジンから高く評価される場合があります。
ただし、質の低いサイトとの相互リンクや、不正に作成された相互リンクはペナルティの対象です。質の低い相互リンクができてしまった場合は、リンクの否認などの対策が必要となります。自社サイトの掲載順位を高めたい場合、相互リンク以外のSEO対策もしっかりと実施しましょう。