記事LPとは|構成の作り方・書き方のポイント4選も紹介
「記事LP」は、潜在層への効果的なアプローチを可能にするWebマーケティングの手法です。「記事」や「LP」という言葉について理解している人は多いかもしれませんが、記事LPについて詳細かつ具体的に理解している人は多くないでしょう。
そこで当記事では、記事LPとは何かについて、記事やLPとの違いを踏まえて解説します。さらに、記事LPの構成を作る方法や効果的な記事LPを書くポイントについても解説するため、Webマーケティングで成果を出したい人は、ぜひ参考にしてください。
1.記事LPとは?
記事LPとは、読み物(記事)となっているランディングページ(LP)のことです。Webマーケティングで用いられる一般的なLPに比べて、記事LPは宣伝色が薄く、ユーザーの離脱を招きにくいという特徴があります。そのため、近年のWebマーケティングでは、記事LPを積極的に活用するケースが増えています。
ここでは、記事LPと記事・LPとの違いや、記事LPの効果について解説するため、ぜひ参考にしてください。
1-1.記事LPと記事・LPとの違い
記事LPは、「記事」と「LP」が一体化したコンテンツです。それでは、記事LPと両者には、どのような違いがあるのでしょうか。
■記事LPと記事の違い
記事LPは、「商品・サービスを販売につなげる」というマーケティング的な目的があるコンテンツです。一方、記事は読み手に有益な情報を伝えることが主たる目的であり、通常はマーケティング目的で書かれるものではありません。
■記事LPとLPの違い
記事LPとLPの違いは、商品・サービスのアピール方法が異なることです。LPは、商品・サービスの魅力をユーザーにアピールすることがコンテンツのメインとなっています。一方で、記事LPは商品・サービスの魅力を直接的にアピールするよりも、ユーザーが抱える悩みへの共感や解決方法の提示がコンテンツのメインとなります。
記事LPは、LPが持つような宣伝色を薄めることで、ユーザーの売り込みに対する拒否反応を和らげることが可能です。商品・サービスに関心を持っていないユーザーに対して、宣伝色の弱いコンテンツで、商品購入までのプロセスをサポートします。
1-2.記事LPの効果
Webマーケティングでは、購入に結びつくターゲットユーザーを絞り込んでいく段階ごとに、潜在層・準顕在層・顕在層に分けて考えます。顕在層は商品・サービスを認知しており、購入の可能性があるユーザー層です。顕在層は既に購入検討段階にあるため、LPのなかでダイレクトに商品をアピールするほうが、コンバージョンにつながります。
それでは、記事LPには「どのようなユーザー層に」「どのような効果」を期待できるのでしょうか。
■潜在層・準顕在層へのアプローチが可能である
記事LPは、潜在層・準顕在層へのアプローチが得意です。潜在層・準顕在層は、商品・サービスの必要性がわからない、あるいは、商品・サービスそのものを認知していないというユーザー層が当てはまります。記事LPによって商品・サービスの内容や特徴を潜在層・準顕在層に知ってもらい、購入検討の段階に進ませることが可能です。
■ユーザーの購買・比較検討プロセスを省略できる
記事LPは、ユーザーの悩みや問題に寄り添う形で記事が作られます。目的とする商品・サービスが記事の内容と結びつくことで、ユーザーの購買・比較検討プロセスを省略して一気に購入の段階まで進めることが可能です。
2.記事LPの構成を作る方法
記事LPは、記事の形で商品・サービスを知ってもらい、読者に訴求・提案するものです。そのため、対象となるユーザー層を絞り込み、どのようなアプローチの方法で記事を作り込んでいくかが重要となります。
そこで、どのようなアプローチの方法で記事構成を組み上げていくのかについて、詳しく解説します。
2-1.ペルソナの設定
ペルソナとは、商品・サービスが対象とするユーザーを、より具体的にイメージするための仮想的な人物像です。幅を持つターゲット層といった捉え方ではなく、特定の個人を想定した属性やライフスタイル、価値観などを細かく設定します。
まず、性別・年齢・居住地・職業・年収・未婚既婚・子供の有無など、詳細な属性情報を決定しましょう。その上で、個人の人物像につながる生活習慣や嗜好、価値観、抱えている悩みなどをより細かくイメージすることが重要です。
特定の個人をイメージできる人物像を作り上げることによって、記事LPで訴求すべき切り口やテーマ、内容が明確になります。
2-2.ユーザーへのアプローチ方法の決定
セールスライティングにおいて、ペルソナと組み合わせて用いられるBDFというフレームワークがあります。下記の頭文字を取ったものがBDFです。
- Belief(ビリーフ:信念、固定観念、思い込み)
- Desire(デザイア:欲求、願望、欲望)
- Feelings(フィーリングス:感情、心理、感覚)
目的の商品・サービスに対して、ペルソナが持つBDFをリサーチします。BDFはペルソナの商品・サービスに対する反応を想定するものであり、リサーチを行ってさまざまな角度から検討することが必要です。
BDFを明確にすることで「どのような切り口で記事を書けば良いのか」「どういった訴求方法が適切なのか」など、ユーザーへのアプローチ方法を決める手がかりとなります。
3.効果的な記事LPを書く4つのポイント
LPの持つべき機能を記事という形で実現する記事LPには、成果に結びつけるために必要ないくつかの要素があります。記事に関心を持ってもらうだけではなく、最後まで読んでもらい、その上で記事内容を信用してもらうことができなければ、記事LPは役割を果たすことができません。
そこで、ここでは記事LPの役割を果たせる書き方のポイントについて、特に重要なものを4つ紹介します。
3-1.タイトル・見出しを工夫する
まず、記事を読んでもらうことが最優先の課題です。ユーザーに読んでもらえるかどうかは、タイトルや見出しの付け方に大きく左右されます。タイトルや見出しは、下記の点に考慮して工夫してみましょう。
■具体的な数字を提示する
数字には客観性があるため、数字を含めることで説得力が増します。
■記号などを活用し2つのフレーズに分割する
短いフレーズのほうが印象に残りやすく、リズム感があるフレーズをつなげることで読み手が受け入れやすくなります。
■文末を疑問形で終わらせる
疑問形で文章が終わると、その答えを次に続く文章から探したいという心理が働き、本文が読まれる可能性を高められます。
3-2.ユーザーの視覚に訴える
検索から流入するユーザーは、求める情報を手に入れることが目的であり、必要のない文章を読むことを嫌います。特に、表示される文字数が限られるスマートフォンでは、その傾向が顕著です。
図や写真、イラストなどを使うことで、文字を読むというユーザーの負担を軽くすることができます。記事を最後まで読んでもらうための工夫として、図や写真を活用し、ユーザーの視覚に訴えることが効果的です。
3-3.ユーザーの信頼を獲得する工夫を行う
記事に信憑性がなければ、ユーザーは記事の内容を信じて行動することはないでしょう。その記事が信頼に足るものであると納得させる情報を織り交ぜることで、記事の信頼感が増し訴求力が高まります。ユーザーに信頼感を持ってもらう方法としては、下記のようなものがあります。
■官公庁が公表するデータ・文章の引用
官公庁が公表するデータや著名人の発言などは権威性を高めることにつながるため、記事で言及する内容に説得力を持たせられます。
■ライター情報の記入
記事の執筆者・ライターの情報を入れることで、記事の内容に対する責任の所在が明確になり、記事の信頼性を担保することが可能です。
3-4.文脈に応じて導線を設ける
記事LPの目的は、通常のLPと同じく、最終的には商品・サービスの購入に結びつけることにあります。記事LP内の文脈に応じてリンクを設置し、購入ページに誘導する形で記事を設計しましょう。
その際に、記事の構成による全体の文脈に対し、導線となるリンクが不自然であるとユーザーに違和感を持たれ離脱される原因となりかねません。
そのため、「購入」「申し込み」といった、ダイレクトに購入の決断を迫る文言での誘導を控えることが基本です。テキストリンクには、「問い合わせ」や「詳細を知る」といった購入とは直接結びつかないワードを選択するようにしましょう。
まとめ
記事LPは、より柔軟な形で情報を提示できる記事というスタイルを取ることで、潜在層や準顕在層のユーザー離脱を防ぎながら、LPの機能も果たすことが可能です。
巧みに作られた記事LPは、顕在層以外の幅広いユーザーにも商品・サービスを知ってもらうと同時に、購入プロセスにも影響を与える優れた機能を持っています。その一方で、記事LPで作られる記事には、LPとしての機能を果たすための構成と表現の上での細かい配慮が欠かせません。
当記事で紹介したポイントを踏まえて、Webマーケティングに効果的な記事LPを設計しましょう。
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