SEOとMEOの違い6つ|それぞれの施策に向いている業種
Webマーケティングについて調べるなかで、SEOとMEOの違いがわからず気になった方も多いのではないでしょうか。SEOとMEOは名前が似ていますが、施策の内容や効果が異なるため、特徴を理解したうえで取り組むことが重要です。
当記事では、SEOとMEOの基本知識や、SEOとMEOの具体的な違い、SEO・MEOに向いている業種について解説します。自社でSEOまたはMEOに取り組み、アクセスや売上を伸ばしたいと考えているWebマーケティング担当者の方はぜひ参考にしてください。
1.SEO・MEOの基本知識
SEOとMEOの違いについて解説する前に、まずはSEOとMEOに関する基本知識を紹介します。
SEOは「Search Engine Optimization(検索エンジン最適化)」の頭文字をとった略称です。
一方、MEOは「Map Engine Optimization(地図エンジン最適化)」の略称となっています。
SEOとMEOの概要およびメリットは、次の通りです。
1-1.SEOとは
SEOは、Google検索などのアルゴリズムを考慮して、自社が運営するWebサイトの検索順位を上げるための施策を表します。
検索エンジンはインターネット上にアップロードされているさまざまなWebから、ユーザーが知りたい内容と関連性の高い情報を見つけるための仕組みです。そのため、何らかのキーワードで検索を行っているユーザーに対して、有益な情報を提供できるWebサイトを作れば、より多くのアクセスが集まります。
SEOによってアクセスが増えれば、アウトバウンドのセールス方法に頼らなくても、定常的に集客ができることがメリットです。
1-2.MEOとは
MEOは、地域名を含むキーワードや、Googleマップなどの地図サービスで検索が行われた際に、自店舗のビジネス情報を上位表示させるための施策を表します。
店舗サービスを探しているユーザーに対して店舗名や所在地を表示すれば、選択肢の1つとして検討してもらうことが可能です。また、MEOで上位表示された情報から自社が運営する公式Webサイトにアクセスしてもらったり、口コミを投稿してもらったりすることもできます。
2.SEOとMEOの違いを6項目に分けて解説!
SEOとMEOは施策の内容が異なるだけではなく、得られる効果や費用の面でも違いがあります。そのため、SEO・MEOで集客を行いたい場合、それぞれの特徴を踏まえて適切な施策を行うことが大切です。
以下では、SEOとMEOの具体的な違いについて、6つの項目に分けて徹底解説します。
2-1.施策対象
SEOの施策対象は、検索エンジンで上位表示させたいWebサイトの文章や写真などのコンテンツです。一方、MEOでは地域名などを含むローカル検索やGoogleマップ検索が行われた際の上位表示を目指すため、Googleマイビジネスが施策対象となります。
Googleマイビジネスは、Googleが提供する地域ビジネス向けの無料サービスです。地図アプリ上やローカル検索結果画面などで表示される店舗情報は、Googleマイビジネスのアカウント情報をもとに生成されます。
2-2.施策範囲
SEOの施策範囲は、MEOの施策範囲よりも広くなる傾向です。
SEOでは検索エンジンを利用するすべてのユーザーを対象に施策を行うため、ユーザーが検索する可能性があるキーワードに幅広く対応する必要があります。SEOは、2語や3語を組み合わせたキーワードや、ユーザーの性別や年齢、抱えている悩みなどに合った施策が重要です。
一方、MEOでは店舗ビジネスの商圏内だけに施策範囲が限定されます。実際に店舗に足を運べるユーザーだけを対象とするため、SEOと比較して対策するキーワードなどが少なくなる傾向です。
2-3.施策内容
SEO対策の施策内容は、Webサイトに掲載する文章や画像の改善、Webサイトに含まれるリンク構造の改善などがあります。SEO対策ではWebサイトを目にするユーザーにとって良質なコンテンツを作るだけではなく、検索エンジンからも高く評価されるようなコードを書くこともポイントです。
一方、MEO対策の施策内容には、Googleマイビジネスに登録する情報を改善することや、口コミ・レビューを集めることなどが含まれます。また、SNSを運用してインターネット上での知名度を高めることなども、MEO対策に含まれる施策です。
2-4.効果
SEO対策によって得られる効果として、狙ったターゲットユーザーから自然検索でクリックされやすくなることが挙げられます。
キーワード検索が行われた際に自社サイトのページが上位表示されれば、アクセス数が増えやすくなる傾向です。ただし、検索エンジンのアルゴリズムで高い評価を受けるためには、ある程度の時間がかかる場合があります。
一方、MEO対策によって得られる効果は、地域を含むキーワードで検索した際に、地図上で自店舗の情報が表示されることです。MEO対策による店舗集客効果は、SEO対策と比較するとより短期間で得られる傾向にあります。
2-5.競合数
SEO対策では商圏にかかわらず、Webサイトを持っているすべての同業他社が競合です。特に、ニーズの高いキーワードで検索上位を目指す際は、競合数が多くなる場合があります。
一方、MEO対策の競合数は、SEO対策と比べて少なくなる傾向です。MEO対策では商圏内の同業他社だけが競合となります。
2-6.費用
SEO対策で行う作業は、基本的に無料で取り組むことが可能です。ただし、SEO対策のノウハウを持っていない場合は外部の業者に費用を払って取り組むほうが、成果が出やすい傾向にあります。
SEO対策にかかる費用は、依頼する業者のサービス内容によってさまざまです。月額費用は数万円から20万円程度、場合によっては100万円を超えるケースもあります。
MEO対策も基本的には無料で取り組めますが、業者に依頼する場合は費用の支払いが必要です。
MEO対策にかかる費用はSEO対策と比べて安く、成果報酬の場合は表示順位に応じて1日あたり1,500円程度となります。月額固定制の場合は、月額10万円~40万円程度がMEO対策の費用相場です。
3.SEO・MEOに向いている業種
最後に、SEOおよびMEOのそれぞれに向いている業種を紹介します。
SEOに向いている業種の条件は次の通りです。
〇購入までに情報収集期間がある業種
ユーザーが商品やサービスを購入するまでに、比較的長い検討期間がある業種は、SEOに向いています。複数の競合商品について調べて比較検討する際、自社のWebサイトが検索結果の上位に表示されていれば有利です。たとえば、企業に導入する労務管理システムなど、専門性が高いサービスはSEOに向いています。
〇単価が高い業種
商品やサービスの単価が高い業種なら、SEO対策に高い費用をかけることが可能です。車や不動産などの高額商品や、医療、求人などの業種はSEOに向いています。
〇オンラインでの検索ニーズが高い業種
オンラインでの検索ニーズが高い業種も、SEOに有利です。季節ごとのギフト商品を扱っているネットショップや、他人に相談しにくいコンプレックスを解消するための商品を扱うビジネスは、SEOに向いています。
一方、MEOに向いている業種の条件は次の通りです。
〇実店舗を運営する業種
飲食店や美容院、エステ、フィットネスクラブなど実店舗を運営する業種は、MEOに向いています。商圏内の検索ユーザーに自店舗の情報を表示できれば、集客に結び付けることが可能です。
〇地域密着型のサービスを展開している業種
水道工事やブランド品買い取りサービスなど、地域密着型のローカルビジネスを展開している業種もMEOに向いています。また、税理士や弁護士など、地元の企業を対象に専門サービスを提供する士業もMEOに向いている業種です。
まとめ
SEOとMEOはいずれもWebマーケティング用語ですが、施策の対象や施策の範囲などが異なります。SEOが一般的な検索エンジンで上位表示を狙うことに対して、MEOは地域名や地図サービスで検索された際に上位表示を狙うことが主な違いです。
SEO対策に向いている業種として、購入までの検討期間が長い業種や、検索需要の高い業種などが挙げられます。一方、MEOに向いている業種は飲食店や美容院など、実店舗でサービスを提供する地域ビジネスです。
自社サイトへのアクセス数を増やして集客したい方は、SEOとMEOの違いを理解したうえで施策に取り組んでみてはいかがでしょうか。
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