サイテーションとは|被リンクとの違い・SEOとMEO効果・獲得方法

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サイテーションとは|被リンクとの違い・SEOとMEO効果・獲得方法

Googleの検索エンジンの進化に伴い、SEO対策に求められる要件も日々変化し続けています。SEO並びに近年注目され始めたMEOにおいて重要とされる概念が、「サイテーション」です。

Web担当者のなかには、サイテーションの重要性を感じている方や、SEO・MEOに役立てたいと感じている方も多いのではないでしょうか。

今回は、サイテーションの概要や注目されている理由から、サイテーションの効果性や確認方法、サイテーション獲得のためのポイントまでを解説します。サイテーションについて理解を深め、ビジネスの成長に役立てたい方は、ぜひ参考にして下さい。

1.サイテーションとは?

サイテーションとは、日本語に訳すと「引用・言及」という意味を持つマーケティング用語です。Webマーケティングにおいては、他のサイトから引用や言及を受けることを指します。例えば、特定の店舗やサービスについての口コミなどが、ブログやSNSで言及されるようなケースがサイテーションに該当します。

サイテーションは、SEO対策で重要とされる被リンクと同じく上位表示に影響があると言われており、特にローカルビジネスへの影響が大きいと考えられています。また、Googleマップの上位表示施策であるMEO対策への影響も、非常に大きいと言われています。

近年のSEO対策事情は、競争が激化しているだけでなくSEO要件も複雑化しているため、競争優位性を発揮するためにサイテーションを活用する動きが強まっています。

1-1.サイテーションと被リンクの違い

サイテーションと被リンクは、どちらもSEO対策に影響があるとされているため混同されがちですが、いくつかの違いがあります。下記は、サイテーションと被リンクの違いについてまとめた表です。

相違点 サイテーション 被リンク
リンクの有無 なし
○○サイトが使いやすい!
https://○○site.dom
あり
○○サイトが使いやすい!
https://○○site.dom
SEOへの影響未知数Googleが公式に推奨
施策の難易度簡単普通

被リンクは対象となるWebサイトとの紐づけが必要となりますが、サイテーションはテキストで言及されるだけで良いといった違いがあります。そのため、施策の難易度としてはサイテーションの方が簡単と言えるでしょう。

しかし、被リンクはSEO効果があるとしてGoogleが公言しているものの、サイテーションは公式に推奨されているわけではありません。

1-2.サイテーションが注目されている理由

サイテーションが昨今のSEOにおいて注目されている理由は、主に以下の2つが考えられます。

○コンテンツの質だけでなく信頼性が重視されるようになってきた

近年ではコンテンツの質だけでなく、信頼性も担保されたコンテンツが評価される傾向が見られるようになりました。サイテーションにより外部サイトやSNSで言及されることは、認知度や信頼性を測るひとつの指標となります。

認知度や信頼性は検索順位に影響を与えることから、サイテーションが重要視される傾向も強まっています。

○SNSユーザーが急激に増加した

ICTマーケティング・市場調査を行う企業「ICT総研」の調査によると、日本国内におけるSNS利用者数は急激に増加していることがわかります。増加傾向はなお継続しており2020年から2021年にかけての期間で8,000万人を超える見通しです。

SNSの利用者数の増加や、SNSが持つ特定のビジネス・サービスについて言及されやすい特性から、GoogleはSNSの言及について評価せざるを得なくなったと言われています。

サイテーションに繋がるテキストが記述できるSNSとしては、「Twitter」「Instagram」「Facebook」などが挙げられます。ICT総研によると、Twitterの利用率は38.5%、Instagramの利用率は35.4%です。

ネット利用者数に対するSNS利用者数の割合も80%を超えており、サイテーションが検索エンジンに与える影響は今後大きくなると考えられています。

このようなインターネット利用者の動向も、サイテーションが注目されている理由となります。

出典:ICT総研「2020年度SNS利用動向に関する調査」

2.サイテーションのSEO・MEO効果

ここでは、サイテーションによるSEO効果・MEO効果についてそれぞれ解説します。

○サイテーションのSEO効果

SEO(検索エンジン最適化)においては、コンテンツの質と外部からの被リンクがサイトの評価に大きな影響を及ぼすとされてきました。しかし、前項で解説したSNSユーザーの増加や日々増加するネット検索数の増加から、サイテーションもSEOに影響を及ぼすようになったと言われています。

具体的な評価要因についてGoogleから公式な発表はありませんが、良質なサイテーションを多く獲得することで、検索エンジンから信頼性・認知度についての評価が得られると考えられています。

○サイテーションのMEO効果

MEO(ローカル最適化)については、Googleマイビジネスヘルプにおいて検索上位に表示されるためには知名度が重要であると解説されています。また、知名度に影響を及ぼす要素として、リンク・記事・店舗一覧といったウェブ上の情報が挙げられています。

知名度とは、ビジネスがどれだけ広く知られているかを指します。ビジネスによっては、オフラインでの知名度の方が高いことがありますが、ローカル検索結果のランキングにはこうした情報が加味されます。たとえば、有名な博物館、ランドマークとなるホテル、有名なブランド名を持つお店などは、ローカル検索結果で上位に表示されやすくなります。
ビジネスについてのウェブ上の情報(リンク、記事、店舗一覧など)も知名度に影響します。Googleでのクチコミ数とスコアも、ローカル検索結果のランキングに影響します。クチコミ数が多く評価の高いビジネスは、ランキングが高くなります。ウェブ検索結果での掲載順位も考慮に入れられるため、検索エンジン最適化(SEO)の手法も適用できます。

引用:Googleマイビジネスヘルプ「Googleのローカル検索結果の掲載順位を改善する」

サイテーションは知名度に関連が高いことから、サイトやブログで自社・自店舗が言及されることは、MEOでの上位表示にとって効果性があると考えられています。

3.サイテーションを確認する方法

サイテーションをSEO・MEOに役立てるためには、自社・自店舗が受けているサイテーションの数や内容を把握する必要があります。

ここでは、サイテーションを確認する具体的な方法について解説します。

○Googleで「“サイト名”-site:サイトドメイン」と検索

単純にサイテーションの数と内容を把握したい場合は、Googleの検索エンジンを活用する方法が最も手軽です。

Googleの検索エンジンに下記の通り入力すると、対象ドメインを除くサイテーションを含む外部サイトが表示されます。

「“サイト名”-site:サイトドメイン」

ただし、良いサイテーションと悪いサイテーションの両方を含めた検索結果が表示される点に注意が必要です。

○Googleサーチコンソールを使用しサイト名で検索された回数を調べる

Googleが提供するマーケティングツール「Googleサーチコンソール」を活用すると、自社・自店舗への流入クエリから、サイテーションの傾向を把握することができます。サイテーションからの検索流入の効果測定まで行いたい場合におすすめの方法です。

  1. 1.Googleサーチコンソールにログインして、「検索パフォーマンス」をクリックする
  2. 2.検索クエリ・表示回数・クリック数などをチェックする

商品名やサイト名からの流入をチェックすることで、サイテーション数やサイテーションが検索にどの程度貢献したかを調べることができます。

○Yahoo!リアルタイム検索機能を使用する

Yahoo!リアルタイム検索は、Twitter・Facebookに投稿される自社サイトについての言及を、リアルタイムで知ることができます。

ログインや会員登録なども不要であるため、サイテーションの現状を把握したい場合におすすめの方法です。

4.サイテーションを獲得するために押さえるべきポイント

サイテーションの獲得はSEOやビジネスの成長において有益とされていますが、まずはビジネスの質を高めることが優先すべき目標であることを意識しておきましょう。サイテーションの獲得は、Webサイト上の自社コンテンツや実店舗の運営に尽力して、上質なビジネスを行った結果として得ることができます。

ここでは、上記を踏まえて、サイテーションの獲得のために意識すべきポイントについて解説します。

4-1.NAP情報を正しく記載する

NAPとは、店舗や企業に関する情報のことです。下記の3つの頭文字を取ってNAPと呼ばれています。

  • Name(名前)
  • Address(住所)
  • Phone number(電話番号)

サイテーションの効果を最大化するためには、サイテーションに該当するサイトやSNSのNAPが一致していることが重要と考えられています。

GoogleマイビジネスのNAPは正確に記述を行い、「Name」に該当するWebサイト名は、正しく言及されるようにシンプルでわかりやすい名称にしましょう。既にアップロードされている自社サイトの表記を統一することも重要です。

また、外部サイトやSNSで言及されているNAPが間違っている場合は、さりげなく修正をお願いしてWeb上のNAPの一貫性を図ることも効果的です。

4-2.認知度向上施策を行う

サイテーションを獲得するためには、サイトオーナー・ブロガー・SNSユーザーに認知してもらう必要があるため、自社の認知度を向上させることが重要な施策となります。

認知度を向上させる施策としては、以下の2つが挙げられます。

○様々なメディアに取り上げてもらう

インターネット上のバナー広告・動画広告・アフィリエイト広告や、TVCM、新聞広告・雑誌広告など、様々なメディアへの露出を行うことで、不特定多数の幅広い人々に自社・自店舗を認知してもらうことができます。

予算に合わせて積極的に露出を行うことで、サイトやSNSで言及される機会を増やすこともできます。

○SNSに力を入れる

SNSは情報拡散力に優れているというメリットがあるため、サイテーションを獲得したい場合は、自社・自店舗SNSを積極的に運用するべきです。

面白い情報や有益な情報を多数投稿することで、SNSユーザーが自社・自店舗について言及してくれる機会を増やすことができます。

まとめ

サイテーションは、SNS利用者数の増加や検索エンジンが信頼性・認知度を重視する傾向から、今後のSEOやMEOに与える影響も大きいと考えられています。

SEO・MEOで優位性を発揮してビジネスの成長に役立てたい方は、より多くの上質なサイテーションを獲得できるように施策に取り組むことが、今後ますます重要となるでしょう。

サイテーションの概念は注目され始めたばかりであるため、素早く取り組むことで先行者利益が期待できます。Web担当者の方は、ぜひサイテーションについての理解を深め、施策に取り組んで下さい。

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