レビュースニペットとは?活用するメリットや導入する際の注意点も
Googleはユーザーの検索体験向上のために、日々検索エンジンを進化させています。検索結果画面のリッチ化は、近年顕著に見られる傾向のひとつです。
リッチ化された検索結果のなかでも特に重要性や効果性が高い要素が、「レビュースニペット」です。レビュースニペットをビジネスに活用したい方も多いのではないでしょうか。
今回は、レビュースニペットの概要や種類から、レビュースニペットを活用するメリット、レビュースニペット活用の際の注意点までを解説します。レビュースニペットは、あらゆる製品・サービスの露出や訴求に活用できる技術です。レビュースニペットの活用を検討している方は、ぜひ参考にして下さい。
1.レビュースニペットとは
レビュースニペットとは、Webサイトで扱う製品・サービスに付けられたレビューを集計して、検索結果画面に抜粋して表示させた情報のことです。検索結果画面に表示されるスニペットをリッチ化させる、リッチスニペットの一種となります。
レビュースニペットは集計されたレビューを関連情報と共に星マークで表示するため、ユーザーへの視覚効果や訴求力が高いことが特徴です。実際に、インターネット上ではあらゆる製品・サービスを扱う企業が、積極的にレビュースニペットを活用しています。
今後のWebマーケティング施策は、上位表示対策以外にも検索結果のリッチ化まで意識することが求められています。そのなかでもレビュースニペットは重要度・利用頻度ともに最も高い要素と言えるでしょう。
2.レビュースニペットの種類|構造化データに使用する属性
ビジネスのタイプに合わせたレビュースニペットを選定することで、より高い効果性を発揮することが期待できます。
ここでは、レビュースニペットの種類と、レビュースニペットに使用されている属性について解説します。
〇レビュースニペットの種類
●シンプルレビュー
シンプルレビューは、レビューがメインコンテンツであるサイトで使用されるレビュースニペットです。
レビューサイトやニュースサイトなどで、製品・サービスなどの評価を掲載する場合に用いられます。
●埋込み型レビュー
埋め込み型レビューとは、コンテンツの一部にレビューを埋め込む場合に使用されるレビュースニペットです。通販サイトやローカルビジネスの予約サイトで、レビューを掲載したい場合に使用します。
埋め込み型レビューはコンテンツの一部であり、この場合のメインコンテンツは通販サイトの商品や予約サイトのサービスとなります。
●総合評価
総合評価は、複数のユーザーからのレビューを集計した平均値を掲載する場合に用いられるレビュースニペットです。評価の値は「☆」マークで示されます。
視覚的・心理的な訴求力が高いことから、あらゆる製品・サービスのレビューに幅広く活用されています。
〇レビュースニペットに使用されている属性
属性 | 必須 | 説明 |
---|---|---|
item Reviewed | 必須 | レビュー対象となるアイテムに関する情報 |
author | 必須 | レビューの著者 |
review Body | 推奨 | レビューのテキスト |
date Published | 推奨 | レビュー公開日 |
review Rating | 推奨 | 評価点数 |
review Rating. rating Value | 推奨 | 評価の平均 |
publisher | 推奨 | レビューの発行者 |
〇総合評価に使用されている属性
総合評価は、レビューを数値で集計する特性上、下記のような属性を指定します。ratingCountとreviewCountについては、いずれかの属性が必須となります。
属性 | 必須 | 説明 |
---|---|---|
item Reviewed | 必須 | 総合評価の対象に関する情報 |
rating Count | 必須 | 点数評価した人数 |
review Count | 必須 | レビューを書いた人数 |
rating Value | 必須 | 評価点数 |
3.レビュースニペットを活用するメリット
レビュースニペットは、リッチリザルトテストツールやGoogle Search Consoleなどのツールを活用することで、効果測定や改善施策を容易に行えることがメリットです。
具体的なメリットは、下記のとおりです。
●対象のサイト内で発生しているエラーや警告、マークアップページを表示させることができる
レビュースニペットは、正しくマークアップしないとエラーや警告が発生して、効果性を発揮できない場合があります。リッチリザルトツールを活用すれば、レビュースニペットの構造化データの不具合を検証できるため、見直しや改善に役立てることができます。
●レビュースニペットを設定したページの表示回数やクリック数、クリック率をチェックできる
Google Search Consoleの検索パフォーマンスから、「検索の見え方>レビュースニペット」の順にフィルタリングを行うことで、対象ページのパフォーマンスを確認することができます。
表示回数・クリック数・CTR・クエリなど、Webマーケティングで用いられる各指標を多角的に分析できるため、適切な改善施策を施して今後の運用に繋げることができます。
近年のGoogleの検索エンジンはユーザーの評価を重視する傾向にあるため、レビュースニペットはSEOにも影響があると言われています。そのため、ツールを活用してレビュースニペットを最適化することで、間接的なSEO効果も期待することができます。
4.レビュースニペットを活用する際の注意点
レビュースニペットを活用する際には、いくつかの注意点があります。ガイドラインに違反したレビュースニペットを実装すると、ユーザーを混乱させたりペナルティを受けてしまったりする原因となります。
ここでは、レビュースニペットを活用する際の注意点を3つ解説します。レビュースニペットを適切に活用するためにも、ぜひ確認して下さい。
4-1.外部サイトのレビューを利用しない
レビュースニペットに利用するレビューは、自社が独自に収集したものである必要があります。外部サイトのレビューを利用することは、ガイドラインで禁止されています。
例えば、口コミ投稿サイトやレビューサイトなどに投稿された自社に対するレビューなどは、外部サイトに該当するため利用してはなりません。
レビュースニペットを作成する際は、必ず自社サイト上で収集したレビューで作成しましょう。
4-2.複数の製品・サービスのレビューをまとめない
レビュースニペットに使用するレビューは、個々の製品・サービスに対する評価を集計したものである必要があります。
複数の製品・サービスをまとめて集計したレビューや、製品・サービスを提供するWebサイトに対するレビューを使用することはガイドラインで禁止されています。検索ユーザーが入力したキーワードでヒットした製品・サービスについて、正しく評価できなくなるためです。
レビュースニペットは、必ず製品・サービスごとに集計したレビューを使用しましょう。
4-3.ホームページにレビュースニペットを利用しない
レビュースニペットを見てWebサイトを訪れるユーザーは、遷移先にレビューが掲載されていることを期待してクリックします。そのため、ホームページ(トップページ)などのレビューが掲載されていないページに、レビュースニペットをマークアップすることは禁止されています。
レビュースニペットは、レビューページを抜粋して表示することが本来の役割です。ユーザーの検索体験を損なうような使い方は控えましょう。
5.リッチスニペットのガイドライン違反とみなされた場合
Googleの検索エンジンに対する施策は多々ありますが、どれも原則としてGoogleのガイドラインを遵守することが前提となっています。レビュースニペットについても例外ではありません。
ガイドラインに違反するレビュースニペットの活用を行った場合は、故意である場合もそうでない場合も何かしらのペナルティを受ける可能性があります。リッチスニペットが表示されなくなったり、Googleから警告が届いたりといった例も確認されています。
レビュースニペットを活用する場合は、ガイドライン遵守を意識して実装するだけでなく、知らずにガイドラインに抵触していないかも必ずチェックするようにしましょう。
まとめ
レビュースニペットは、視覚的・心理的な訴求力が高く、リッチスニペットのなかでもビジネスの成長に大きく貢献してくれる技術です。第三者のレビューを集計することから、高評価を得ることができれば、ユーザーに安心感を与えて信頼性を高めることができるメリットもあります。
これからレビュースニペットを活用する方は、その特性を最大限発揮するためにも、ガイドラインを遵守した適切な運用を行うことが重要です。もちろん、ユーザーからの高評価を獲得するために、満足度の高い製品・サービスを提供することは大前提となります。
レビュースニペットの活用を検討している方は、ぜひ今回の情報も参考に正しい知識を身に付けて、ビジネスの成長に役立てて下さい。