meta refresh(メタリフレッシュ)とは?設定方法からデメリットまで
Webサイト移転やコンテンツの整理などでWebページのURLが変更された場合、各ページのリダイレクト設定が必要となります。「meta refresh」は、WebページのHTMLに記述するだけでユーザーを転送できる、手軽なリダイレクト設定方法です。
今回は、meta refreshの概要と設定方法を、メリット・デメリットも交えて解説します。Webページのリダイレクトにmeta refreshの利用を考えている人は、ぜひ参考にしてください。
1.meta refresh(メタリフレッシュ)とは?
meta refresh(メタリフレッシュ)とは、Webページへ訪問したユーザーを設定したURLにリダイレクト処理するために記載する、metaタグの一種です。リダイレクトを設定すると、Webサイトの移転やWebページのアドレス変更が行われた際に、ユーザーを正しいURLへ強制的に移動させることができます。
meta refreshのリダイレクトでは、ユーザーが転送されるまでに経過する秒数を任意で指定できることが特徴です。そのため、転送元のページにリダイレクトが行われる旨を記載してユーザーに周知することもできます。
ユーザーのリダイレクト方法には、meta refresh以外にも「.htaccessファイルを使う」「JavaScriptを使う」といった方法が挙げられます。
2.meta refreshを利用したリダイレクトの設定方法
meta refreshの記述を間違えるとタグの指示が無視されるため、確認しながら行うことが大切です。ここでは、meta refreshを記述する場所・書き方・動作をチェックする方法について解説します。
サンプルコードも掲載するため、meta refreshを設定する際の参考にしてください。
2-1.記述場所
meta refreshは、HTMLタグの中でもmetaタグに分類されます。metaタグの記述場所はhead要素内と決まっており、body要素の中に記述してもタグの指示は実行されません。
そのため、meta refreshタグはHTMLコード上部に位置する、headタグで囲まれた場所への記述が必要です。<head>と</head>の間であれば、どこに記述しても問題ありません。自分で把握・確認しやすい場所を選びましょう。
2-2.記述方法
meta refreshは、Webページのhead要素内に既存ページへの滞留秒数と遷移先を指定して記述します。下記は、meta refreshタグのサンプルコードです。
〇サンプル
<meta http-equiv="refresh" content="秒数; URL=リンク先のURL">
リダイレクトにかける秒数は、「content="」の後に半角数字で指定し、「;」で区切ります。通常のリダイレクトは0秒で転送されます。ただし、転送元のページに読んでほしいコメントを記載する場合は、ユーザーが読み切れるように調整することが大切です。
移動先のアドレスをリンク先のURLに正しく記述すれば終了となります。リダイレクト先のURLを相対パスで指定することも可能です。
何らかの理由で自動的に転送されなかった場合に備えて、転送元のページに転送先のURLを記載するか、リンクを設置するとよいでしょう。
2-3.チェック方法
head要素内にmeta refreshを記述したら、設定が正しく実行されるかチェックします。
まずは、meta refreshを設定したWebページのURLを、ブラウザのアドレスバーに直接入力しましょう。転送先に設定したWebページにそのままリダイレクトされれば、meta refreshの設定はひとまず成功です。
次に、Google Chromeのデベロッパーツールを使用して、二重チェックを行いましょう。デベロッパーツールでの確認手順は、下記のとおりです。
(1) | Google Chromeを開いた状態で、「F12キー」を押下する (Macの場合は「⌘+Option+I」) |
---|---|
(2) | 最上段の「Network」をクリックする |
(3) | 2段目の「Preserve log」にチェックを入れる |
(4) | ブラウザのアドレスバーに、meta refreshを設定したWebページのURLを入力する |
(5) | 6段目の「Status(5段目)」に表示されている数字をチェックする |
6段目のログに、「404」「400または500」などのエラーコードが表示されていなければ問題ありません。
3.meta refreshを利用するメリット・デメリット
meta refreshの設置方法を理解したところで、meta refreshならではのメリットとデメリットとして、下記の点を理解しておきましょう。
- メリット:記述が簡単
- デメリット:SEO対策としては不利
ここでは、meta refreshを利用するメリット・デメリットについて解説します。
3-1.【メリット】記述が簡単
ユーザーのリダイレクトにmeta refreshを利用するメリットは、下記のとおりです。
〇HTMLだけで設定できる
meta refreshは、WebページのHTMLに直接記述するだけで動作するため、Webサーバーのディレクトリなどを変更する必要がありません。初心者向けのリダイレクト手段といえます。
〇ソースコードの設定・変更が簡単
タグの記述自体もサンプルコードをコピペして、リダイレクトの秒数と転送先のURLを変更するのみです。HTMLを編集できれば、専門的な知識がなくともタグを挿入できます。
急いでリダイレクトをしなければならない場合でも手軽に設定できることは、meta refreshのメリットといえるでしょう。
3-2.【デメリット】SEO対策としては不利
ユーザーのリダイレクトにmeta refreshを利用するデメリットは、以下のとおりです。
〇リダイレクト元からSEO評価を引き継げない恐れがある
meta refreshは、通常のリダイレクトとは異なり「301」のステータスコードを送りません。そのため、Googleなどの検索エンジンが転送前後のWebページを「完全な別物」と判断してしまい、Webページの検索順位が大幅に下落する恐れもあります。
〇Googleからは推奨されていない方法である
一部のブラウザではサポートされていないケースもあり、Googleではmeta refreshによるリダイレクトを推奨していません。リダイレクトを行う際は、「301リダイレクト」の使用が推奨されています。
〇アクセシビリティが下がる可能性がある
リダイレクト元への滞留時間を設定できることは、meta refreshの特徴です。しかし、転送までのタイムラグ発生はユーザーにストレスを与え、離脱率を増やす原因となります。
meta refreshは、SEO対策の指標となるGoogleからも推奨されていない方法です。ユーザーにとってもデメリットがある方法のため、可能であれば別の方法を利用しましょう。
4.SEOの観点でリダイレクトする場合は「.htaccess」を推奨!
Webページにリダイレクトを設定する方法は、下記の4つが代表的です。
- .htaccessによるリダイレクト
- PHPによるリダイレクト
- JavaScriptによるリダイレクト
- meta refreshによるリダイレクト
上記の中で、SEOの観点からもリダイレクトに推奨される方法は、.htaccessによるリダイレクトとなります。.htaccessではリダイレクトを必要とする状況ごとに個別の対応が可能です。また、Webサイト内のリダイレクトを一元管理することもできます。
他の方法でもリダイレクト自体はできますが、1ページごとの設定が必要など、あまり好ましい方法ではありません。SEOの観点からも推奨されていないため、.htaccessファイルが利用できなかった場合の代替手段程度に考えましょう。
まとめ
meta refreshは、WebページURLが変更となった際、手軽にリダイレクトを設定できる方法です。記述が簡単で、プログラムやHTMLの専門的な知識がなくても設定できる反面、SEO評価が引き継げないなどデメリットも大きい方法です。
Googleから推奨されていないこともあり、meta refreshは利用を避けたほうがよいでしょう。SEO効果への影響を考えても、リダイレクトの際は.htaccessの利用をおすすめします。