YouTube広告とは｜利用するメリットや出稿の流れを解説
Web広告の運用経験があっても、動画マーケティングは初めてでやり方が分からないという方も多いのではないでしょうか。YouTube広告は種類によって配信形式や準備すべき動画が異なるため、各広告の特徴を把握することが重要です。
当記事では、YouTube広告の概要や種類、YouTube広告を利用するメリット、YouTube広告に出稿する流れについて解説します。YouTube広告を活用して自社のブランディングや集客を行いたい方は、ぜひ参考にしてください。
1.YouTube広告とは？
YouTube広告とは、動画配信サイトのYouTube上に動画や画像を使った広告を配信できるサービスです。
YouTube広告に出稿すると、自社の商品やサービスを宣伝するための動画やバナー画像などを、YouTubeを利用中のユーザーに表示できます。YouTube広告から自社サイトにリンクを貼れば、アクセスを集めることが可能です。
YouTube広告で発生する広告費は、広告の種類によって異なります。再生された時間や、動画の視聴回数などに応じた広告費の支払いが必要です。
動画市場は、スマートフォンの普及やインターネット環境の改善によって拡大しています。そのため、YouTube広告を活用すれば、従来のオンライン広告とは異なる方法で、より多くの見込み顧客を獲得することが可能です。
2.YouTube広告の種類
YouTube広告には、掲載される場所や配信時間、スキップの可否などが異なる複数の種類が存在します。そのため、YouTube広告に出稿する際は、広告を利用する目的にあわせて適切な種類を選ぶことが重要です。
ここでは、YouTube広告の主な種類について、表示形式や課金形式などの特徴を紹介します。
2-1.インストリーム広告
インストリーム広告は、ユーザーが動画再生を開始する際や、動画の再生中に表示されるタイプの動画広告です。開始から5秒後にスキップできるインストリーム広告と、すべて再生されるまでスキップできないインストリーム広告の2種類があります。
インストリーム広告は多くの動画視聴者の目に触れる点が特徴です。インストリーム広告は、30秒間以上または最後まで再生された場合や、広告がクリックされた場合に広告費が発生します。
2-2.バンパー広告
バンパー広告は、ユーザーが動画を再生する前後や、再生中に表示されるタイプの動画広告です。バンパー広告で使用できる動画の長さは6秒間以内で、スキップされない仕様となっています。
バンパー広告の広告費は、1,000回表示されるたびに発生する仕組みです。予め定められた表示単価と広告の表示回数によって、バンパー広告の広告費が決まります。
2-3.ディスカバリー広告
ディスカバリー広告は、YouTubeの検索結果画面や、関連動画ページなどに表示される動画広告です。通常の関連動画と同様にサムネイルと動画タイトルが表示され、ユーザーによってクリックされた場合に動画が再生されます。
ディスカバリー広告の広告費は、動画が再生された回数によって決まる仕組みです。ディスカバリー広告を表示する対象キーワードは広告主が設定できます。
2-4.アウトストリーム広告
アウトストリーム広告は、YouTube以外のパートナーサイトや、スマートフォンのアプリ上に表示される動画広告です。アウトストリーム広告を使用すれば、YouTubeユーザー以外にも幅広く宣伝ができます。
アウトストリーム広告の広告費は、1,000回表示されるたびに発生する仕組みです。ただし、アウトストリーム広告は半分以上の面積が2秒以上再生された場合のみ、表示としてカウントされます。
2-5.マストヘッド広告
マストヘッド広告は、YouTubeの最上部に表示される動画広告です。マストヘッド広告の再生時間は最長30秒間で、ミュートアイコンがクリックされると音声が再生されます。
マストヘッド広告の広告費は、日別に決められた固定単価か、広告の表示回数によって決まる仕組みです。マストヘッド広告に出稿する際は予約が必要となります。
3.YouTube広告を利用するメリット3選
YouTube広告を利用する主なメリットは次の3つです。
○コストパフォーマンスの高さ
ユーザーによってスキップできるタイプのYouTube広告は、自社の商品やサービスに興味があるユーザーだけに視聴させられます。YouTube広告がスキップされた場合は広告費が発生しないため、費用対効果が高くなる傾向です。
○効果的な広告配信（セグメント機能）
YouTube広告には、広告を表示するユーザーを絞り込むセグメント機能があります。ユーザーの興味・関心や所在地、使用言語、検索に使用したキーワードなどを指定すれば、自社の狙うターゲット層にYouTube広告を配信することが可能です。
このほか、セグメント機能を利用すると、YouTube広告の配信時間帯や曜日なども指定できます。広告を配信したい対象ユーザーのライフスタイルや属性にあわせて、最適なセグメント設定を行いましょう。
○ユーザー数の多さ
YouTubeの公式サイトによると、世界中で毎月20億人以上のユーザーがYouTubeを利用しています。また、登録者数が100万人を超えているチャンネルの数は増加傾向です。
YouTube広告を利用すれば、YouTubeで動画を視聴している数多くのユーザーを対象に、自社の商品やサービスが宣伝できます。
4.YouTube広告に出稿する流れ
YouTube広告に出稿する際は、広告として配信する動画と、Google広告のアカウントによる設定作業が必要です。
ここでは、YouTube広告を開始するまでの基本的な流れについて解説します。
（1）広告用動画の作成
YouTube広告の種類にあわせて、適切な長さおよびサイズの広告用動画を作成しましょう。インストリーム広告を使用する場合、動画の長さは12秒間以上3分間未満です。バンパー広告は6秒間以内の動画が使用できます。
パソコンを使用しているユーザーがメインターゲットの場合、動画サイズは16：9の横長が適当です。スマートフォンを使用しているユーザーがメインターゲットの場合は、縦横比が9:16の縦長動画を作成しましょう。
YouTube広告用のプロモーション動画を作ったら、アカウントの取得後にYouTubeチャンネルを開設し、動画をアップロードしてください。
（2）Google広告でのキャンペーン作成
YouTube広告は、Google広告の管理画面から配信設定ができます。Google広告のアカウントにログインし、YouTube広告用の新規キャンペーンを作成しましょう。キャンペーンタイプで「ブランド認知度とリーチ」の「動画」を選択すると、YouTube広告用のキャンペーンが作れます。
キャンペーンが作成できたら、入札単価や配信地域、広告の配信期間などを入力してください。動画広告の作成画面で、YouTube広告用にアップロードした動画のURLと、広告のリンク先ページを指定すれば、設定は完了です。
「保存して次へ」のボタンをクリックすると広告の審査が始まり、承認されればYouTube広告が配信されます。
5.YouTube広告に出稿する際の注意点
YouTube広告に出稿する際の主な注意点は次の3つです。
●最初の5秒間に力を入れる
YouTube広告は最初の5秒間でユーザーの興味を引くことが重要となります。最初の5秒間でターゲットユーザーの興味が引けなければ広告をスキップされてしまうため、動画の冒頭部分を工夫しましょう。
インパクトの強い映像を使用したり、ターゲットユーザーに対するメッセージを簡潔に伝えたりすることが、動画編集のポイントです。
●広告を見た後の導線を用意しておく
YouTube広告を視聴したユーザーを自社サイトに誘導するため、導線を用意しておきましょう。広告動画の端などにURLを設置すれば、興味を持ったユーザーからアクセスしてもらうことが可能です。
●スキップできないストレスを考慮する
YouTube広告をスキップできないことは、本編の動画を視聴したいユーザーにとってストレスとなります。企業イメージを損ねないため、ターゲットとするユーザー層の選定や訴求内容を吟味しましょう。
まとめ
YouTube広告は、動画配信サイトのYouTubeに配信される、動画や画像を使った広告です。YouTube広告にはさまざまな種類があり、掲載される場所や動画の長さなどが異なります。
YouTube広告を利用すれば、高いコストパフォーマンスで自社の宣伝を行うことが可能です。ただし、種類によってはスキップできない広告もあるため、視聴者のストレスも考慮して動画を作成する必要があります。
動画を利用してより多くのユーザーに自社の商品・サービスを宣伝したい方は、YouTube広告の利用を検討してみてはいかがでしょうか。
