SEOの内部対策とは?今すぐ実施すべき7つの施策
SEO(検索エンジン最適化)の内部対策は実施コストがかからず、無料で試すことができるマーケティング手法です。しかし、SEOの内部対策にはさまざまな手法があるため、「何から手をつければよいか」「そもそも内部対策とは何か」といった部分でつまずく人も見られます。
この記事は、SEOの内部対策の基礎知識を解説する内容です。Webサイトやブログの検索順位を上げたいWeb担当者や、集客力を高める施策を模索しているWebマーケティング担当者は、ぜひ参考にしてください。
1.SEOの内部対策とは?
内部対策とは、Webサイトのテキストやタグ、構造などを対象に実施するSEO対策です。主に「クローラーの巡回を促すこと」「検索エンジンを対象としてWebサイトの情報を適切に伝えること」の2点を目的に実施します。
SEOの内部対策は、外部対策(外部SEO対策)・コンテンツSEOと併せて実践することにより、検索結果の上位表示を実現し、Webサイトの集客力を高めることが可能です。
1-1.SEOの内部対策が重要な理由
Googleなどの検索エンジンは、クローラーの巡回によって収集した情報をデータベースに登録し、Webサイトの質を評価することで、検索結果の掲載順位を決定するメカニズムです。競合サイトと比較して優良な情報を提供しているWebサイトでも、SEOの内部対策を怠ると、上位表示されない恐れがあります。
SEOの内部対策は、「自社の運営するWebサイトは優良な情報を提供するサイトである」と検索エンジンに伝えるために必要な施策です。検索結果の上位表示を実現し、より多くの人に作成したコンテンツを見てもらうためにも、適切な内部対策を実践しましょう。
2.【SEOの内部対策その1】クローラーの巡回を増やす
クローラーの巡回を促すことは、検索エンジンに対してWebサイトの存在を伝え、データベースへの登録を受けるために必要な対策です。XMLサイトマップを設定・送信したりWebサイトの構造をシンプルに変更したりすることで、Webサイトの存在を検索エンジンにアピールしましょう。
以下では、クローラーの巡回を促す内部対策の具体的な手法を解説します。
2-1.XMLサイトマップを設定・送信する
XMLサイトマップとは、Webサイトの構造やコンテンツをクローラーに伝えるために作成するファイルです。自動作成ツールやプラグインを活用してXMLサイトマップを作成し、サーバー上にアップロードしてください。その後、Google Search Console(サーチコンソール)の「クロール>サイトマップ」から、XMLサイトマップの存在を伝えます。
ページ数の多いWebサイト・外部サイトからのリンクの少ないWebサイトはとくに、XMLサイトマップを設定・送信することが大切です。新規ページを作成したり商品情報やサービス紹介ページを更新したりした場合は、XMLサイトマップにも反映し、再送信してください。
2-2.すべて2クリック以内でアクセスできる構造にする
Webサイトの階層構造がシンプルであるほどクローラーの巡回を促進しやすく、末端ページを含め、隈なくデータベースに登録される可能性が高いといえます。具体的には、トップページから2クリック以内でアクセスできる階層構造(最高で3階層以内の構造)に修正を進めてください。
■3階層以内の構造のWebサイトの具体例
トップページ>カテゴリーページ>個別ページ
カテゴリーページの名称にキーワードを使用することも、有効なSEO対策の1つです。たとえば、レディース服通販サイトの場合は、「ワンピース」や「トップス」などをカテゴリーページの名称に使用することで、SEO効果を狙うことができます。
2-3.各ページにパンくずリストを設置する
パンくずリストとは、Webサイトの上部や下部に設置する内部リンクを意味します。Webサイト内のすべてのページにパンくずリストを設置し、以下のような情報を検索エンジンに伝えましょう。
■パンくずリストの役割
- 現在のページはWebサイト内のどこに位置するか
- Webサイトにおいて重要性の高いページはどれか
- Webサイトのメインコンテンツは何か
- Webサイトの全体構造はどのようなものか
パンくずリストを有効に機能させるためには、Webサイトの階層構造(ディレクトリ構造)を反映することが大切です。階層構造の見直しとともにパンくずリストの書き方を検討し、SEOの内部対策を進めてください。
2-4.ナビゲーションや内部リンクはテキストにする
SEOの内部対策では、画像リンクを極力避け、テキストに置き換える方法が推奨されます。画像で作成されたナビゲーションはテキストに置き換え、CSSで装飾しましょう。Webサイトのページとページをつなぐ内部リンクについても同様です。画像リンクはテキストリンクに置き換えて、検索エンジンのWebサイトの理解を後押ししましょう。
画像リンクをテキストリンクに置き換える際は、以下の注意点を守ることも大切なポイントです。
■画像リンクをテキストリンクに置き換える際の注意点
- リンク先の内容と関連性が高く、具体的な内容を記述する
- リンク先の内容を踏まえ、キーワードを含める
「詳細はこちら」といった文字にリンクを張ることは、適切とはいえません。キーワードを含めたリンクで関連性の高いページ同士を結び、検索エンジンに情報伝達してください。
3.【SEOの内部対策その2】サイト情報を適切に伝える
Webサイトの情報を適切に伝えることは、検索エンジンの適正評価を助けるために必要な施策です。意識的に施策を実践することにより、価値あるコンテンツが適正に評価され、上位表示される可能性が高まります。
具体的には、以下のような内部対策を実践し、検索エンジンの適正評価を促しましょう。
3-1.タイトルはキーワードを入れてh1で設定する
Webページのタイトルにはキーワードを盛り込み、h1タグを設定しましょう。h1タグとは、原則的に1ページに1個のルールで設定する最も重要な見出しタグです。以下のように記載し、h1タグを設定します。
■h1タグの設定例
<h1>Webページのタイトル</h1>
上記における「Webページのタイトル」は、検索結果に表示されるページタイトル(title要素の内容)やサイトタイトルとは異なります。Webページの内容を如実に示すタイトルを設定し、検索エンジンや検索ユーザー対して、「何について記載されたWebページであるか」を伝えてください。
3-2.h2やh3などの見出しタグを構造化する
SEOの内部対策では、h2やh3などの見出しタグを適切に使用し、Webページの構造を整理することが求められます。h2以降の見出しタグを入れ子のように設置し、文章構造の分かりやすさを高めましょう。
以下のような見出しタグの使い方は、SEO対策上でネガティブに働くリスクがあります。
■間違った見出しタグの使い方
- 長い説明文に見出しタグを設定する
- 見た目を整えるため、見出しタグを設定する
- 過剰な数の見出しタグを設定する
見出しタグはあくまでも、文章の構造を分かりやすく伝える役割を担います。必要以上の数を設定したり見た目を整えるために使用したりすることは避け、最適化を進めてください。
3-3.画像はファイル名・alt属性を設定する
画像には適切なファイル名を設定し、alt属性を付けましょう。alt属性とは、リンク切れなどによって画像が表示されない場合の代替テキストを指定する属性を意味します。GoogleのSEOスターターガイドによると、画像リンクではalt属性に設定した内容がアンカーテキスト同様の役割を担うため、適切な設定が必要です。
画像ファイル名の付け方では、「img01.jpg」など曖昧な記述を避けてください。より具体的かつ、画像ファイルの内容を端的に説明する名称へ修正しましょう。画像ファイルを多く使用するWebサイトでは、名前の付け方をあらかじめ決め、ルールに沿って運用する方法もおすすめです。
まとめ
SEOの内部対策の概要と今すぐ実践すべき7つの施策など、検索結果の上位表示を実現するためのノウハウを解説しました。SEOの内部対策では、XMLサイトマップを送信したり見出しタグの設定方法を改善したりすることでクローラーの巡回を促し、ページ評価を高めることが大切です。
Webページごとの内部対策を万全することは、検索エンジン経由のトラフィック(Webページの表示数やユーザー数)を増やすための基本といえます。Webサイトの構成・画像ファイル名の付け方を今一度見直し、パンくずリストの設置や見出しタグの構造化を進めることで、理想の成果の出るWebサイトを目指してください。