レジストリとレジストラの違いとは?ドメイン運用の仕組みを解説

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レジストリとレジストラの違いとは?ドメイン運用の仕組みを解説

近年、インターネットが幅広く普及していることで、個人でも企業でも簡単にドメインが取得できるようになっています。ホームページを作るために、ドメインの取得を検討している人も多いでしょう。

ドメインの取得に関係する機関として、レジストリとレジストラがあります。レジストリとレジストラについて知ることは、ドメインの取得・管理を行う上で重要です。

この記事では、レジストリとレジストラの違いを踏まえ、ドメイン運用の仕組みを解説します。ドメインの取得を予定している人は、ぜひ参考にしてください。

1.レジストリとは?

レジストリとは、TLD(トップレベルドメイン)を管理する機関のことです。TLDごとに、かならず1つのレジストリが置かれています。なお、TLDとはドメインを構成する要素の最上位の名称です。ドメインは、下記のように独自ドメインとTLDで構成されています。

「aabb.com」の場合

  • 独自ドメイン:「aabb」
  • TLD:「.com」

上記のドメインのうち、「aabb」に当たる部分が独自ドメインであり、重複を避ければ任意で設定できます。「.com」の部分がTLDで、いくつかの種類があります。

レジストリは、TLDごとに置かれているため、世界中に膨大な数が存在しています。代表的なTLDと対応するレジストリは、下記のとおりです。

【代表的なドメインのレジストリ】

代表的なTLD レジストリ
.comVeriSign Inc.
.net
.infoAfilias Inc.
.bizNeuStar Inc.
.orgPublic Interest Registry
.jp株式会社日本レジストリサービス
.usNeuStar Inc.

いずれのレジストリにおいても、誰もが公正にドメインを利用できるように、個別の都合や背景によらず中立的な管理を行っています。

2.レジストリが担う3つの役割

インターネットは、世界中のあらゆる場所・シチュエーションで、多くの人々に使用されています。人々が安全かつスムーズにドメインを取得・運用できる理由は、レジストリが重要な役割を担っているためです。

ここでは、レジストリが担う3つの役割について詳しく解説します。

2-1.ドメイン名の発行・管理

ユーザーがドメインを取得する際は、TLDに対応する独自ドメインを設定した上で申請します。ドメイン名が既に使われていないかを確認し、ユーザーに発行することが、レジストリの役割です。

また、ドメインには有効期限があります。ドメインの更新や利用停止などの管理も、レジストリの仕事です。

なお、猶予期間の有無や停止したドメインの復活などは、レジストリによって詳細が異なります。

2-2.データベースの管理

ユーザーがドメインを取得する際には、名前や住所、連絡先などの個人情報を入力する必要があります。ドメインを保有するユーザーの情報を、ドメインと結びつけてデータベース上で管理することも、レジストリの役割です。

データベース上に管理されている情報は、「Whois情報」と呼ばれています。専門のサイトを利用することで、誰でもドメインの保有者を確認することが可能です。

2-3.DNSサーバーの管理

レジストリは、DNSサーバーの管理も行っています。DNSサーバーとは、「Domain Name System」の略であり、ドメインとIPアドレスを結びつける機能です。

一般的に、ドメインは「名前」、IPアドレスは「住所」と言われます。

インターネット上でサイトが表示される際は、DNSサーバーに対して、ドメイン(名前)に対応するIPアドレス(住所)が確認される流れです。DNSサーバーによってドメインとIPアドレスの同一性が確立されるため、ユーザーがインターネットでサイトを閲覧する上で重要な役割だと言えます。

なお、レジストリは、一般的にはドメインの販売は行いません。あくまでもドメインを管理する役割であることを覚えておきましょう。

3.レジストリを管理するICANN

レジストリは、ICANNによって管理されています。ICANNは、1998年にアメリカで設立された民間の非営利法人であり、世界中すべてのドメインとIPアドレスを管理している機関です。

ドメインの管理を行う最上位機関でもあり、アメリカ政府などで行われていたドメインやIPアドレスの管理業務を移管する目的で設立されました。ICANNでは、国や人種、歴史的経緯などの例外なく、公正な立場で管理を行うこととなっています。

ICANNの役割は、各レジストリが行っている業務を統括的に管理することです。具体的には、検索されたドメインに対してスムーズにIPアドレスが確認できるように、ルートサーバーの管理を行っています。

ICANNは、人々がインターネットを円滑に利用するために、重要な機関だと言えるでしょう。

4.レジストラとは?

レジストラとは、ユーザーからの登録申請受付や販売などを担当する機関です。各レジストリと契約を結び、業務を行います。

また、レジストリに直接アクセスする権限を持っており、ユーザーから申請されたドメインを販売し、レジストリのデータベース上に登録を行います。ユーザーとレジストリの仲介的な立場の機関だと認識しておくと良いでしょう。

1つのドメインに対して1つのレジストリが置かれている一方で、レジストラは1つのドメインに対して複数の機関が置かれています。また、料金も各レジストラで設定することが可能です。そのため、複数の機関が競合していることで、価格やサービスの妥当性が保たれています。

4-1.ICANN公認レジストラ

レジストラの中には、ICANNによって信頼性が認められた、「ICANN公認レジストラ」があります。

個人情報を多く取り扱うレジストラは、信頼性の高さが重要です。ユーザーがドメインを簡単に取得できるようになっている反面、ずさんな管理で安全性が保証できないレジストラも存在しています。

そのため、高い安全性のもとでドメインを取得・管理したい場合には、ICANN公認レジストラの利用がおすすめです

日本には、下記の代表的なICANN公認レジストラがあります。

【日本にあるICANN公認レジストラの企業例】

  • GMOインターネット株式会社
  • BRドメイン株式会社
  • 株式会社日本レジストリサービス
  • カゴヤ・ジャパン株式会社
  • NHNテコラス株式会社

5.ドメイン登録代行業者のリセラー

リセラーは、レジストラと契約を結んだ上で、ドメイン登録業務を代行して行う業者のことです。ユーザーとレジストラの中間的な立場にある業者だと覚えておきましょう。

リセラーは、レジストリとの直接的な関係はありません。そのため、レジストラのように、レジストリが管理しているデータベースに直接問い合わせることは不可能です。

あくまで、リセラーはユーザーからの申請情報を受け付けて、レジストラに対して申請内容の登録を申請する機関となります。

まとめ

レジストリは、TLD(トップレベルドメイン)を管理する機関のことです。TLDごとに1つのレジストリが置かれており、「ドメイン名の発行・管理」「データベースの管理」「DNSサーバーの管理」の3つの役割を担っています。

レジストリの上位に位置する機関が、ICANNです。国や人種など、特定の条件によらず、中立的な立場で世界中のドメインとIPアドレスを管理しています。

また、ユーザーからの登録申請受付や販売を担当する機関がレジストラです。ユーザーからの申請内容をレジストリに確認し、データベース上に登録する役割を担っています。

レジストリとレジストラは、名称が似ており、混同されやすい用語です。それぞれの違いや役割を明確にした上で、ドメイン取得を進めてください。s

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