「他の人はこちらも検索」とは|仕組みやSEOへの活用方法も解説
「他の人はこちらも検索」は、Google検索でユーザビリティの向上として導入された機能です。ユーザーが欲しい情報に早く到達できるよう、また検索の精度を高めるために2016年にアメリカで導入されました。「他の人はこちらも検索」は、機能の仕組みや表示キーワードを押さえることでSEO対策に生かせます。
当記事では、「他の人はこちらも検索」とはなにか、仕組みやSEOへの活用方法について解説します。「他の人はこちらも検索」の効果的な活用方法を知りたい人は、ぜひご一読ください。
1.「他の人はこちらも検索(PASF)」とは
「他の人はこちらも検索」は、検索したキーワードにマッチするおすすめのキーワードが、検索結果に自動で表示される機能です。海外では、「people also search for(PASF)」と呼ばれています。
「他の人はこちらも検索」は、Googleの画面に長い間滞在してもらうために導入されました。マイナーなキーワードで検索したり、検索結果画面の2ページ目以降を閲覧したりしている際には表示されないケースもあります。
「他の人はこちらも検索」は、2016年の10月ごろにアメリカで導入された機能です。2017年の1月ごろには、日本でもモバイル検索の新たな機能として導入されました。PCで検索した際にも表示されるようになったのは、2018年の2月ごろからです。
「他の人はこちらも検索」のメリットは、自分の欲しい情報が手に入りやすくなる点です。検索した事柄に関連のあるキーワードを自動的に表示するため、精度の高い検索をスピーディーに行えます。
1-1.どんなときに表示されるのか
「他の人はこちらも検索」が検索結果に表示されるのは、「検索した直後」と「サイトにアクセスしてブラウザバックした後」です。モバイルの場合、最初に検索を行った時点で検索結果に表示されています。PCの場合は検索後の検索結果には表示されません。
「他の人はこちらも検索」を表示させたい場合は、一度検索結果のサイトを訪問し、ブラウザバックして検索結果に戻りましょう。ブラウザバックすることで、PCとモバイルどちらでも「他の人はこちらも検索」が表示されます。
ブラウザバックした後に表示される「他の人はこちらも検索」は、右上のバツ印をクリックすることで無効にできます。はじめから非表示にする方法は用意されていません。
1-2.表示されるキーワードの傾向
「他の人はこちらも検索」に表示されやすいのは、検索時に検索窓に表示されるサジェストキーワードです。「他の人はこちらも検索」はページのコンテンツによって表示されるキーワードが異なります。
表示されるキーワードは、検索した時期や地域によっても変動します。たとえば、病院について検索した場合、東京で検索すれば東京の病院に関する情報が表示されるでしょう。
1-3.類似機能との違い
「他の人はこちらも検索」のほかにも、類似した機能が存在します。類似機能の概要は、以下の通りです。
●オートコンプリート
検索窓にキーワードを入れた際、下のボックスに関連キーワードが表示される機能のことです。
●~に関連する検索キーワード
検索結果に表示される関連キーワードです。「他の人はこちらも検索」よりもキーワードの入れ替えが少なく、安定して同じキーワードが表示されやすいという特徴を持っています。
●他のキーワード
検索結果の一番下に表示されるものです。ユーザーの位置情報はあまり反映されておらず、一般的に検索されることの多いキーワードが掲載されます。
●他の人はこちらも質問(People Also Ask)
検索した内容について、他の多くのユーザーが抱く疑問を質問形式で表示する機能です。質問をクリックすることで、答えがすぐに表示されます。
2.「他の人はこちらも検索」はSEO対策に活かせる
「他の人はこちらも検索」はユーザーとして検索を行うシーンだけでなく、コンテンツを作成する際にも役立つ機能です。「他の人はこちらも検索」をうまく活用すれば、よりユーザーにしっかりとリーチできる、有効なコンテンツ作りを行えるでしょう。
以下からは、SEO対策に「他の人はこちらも検索」が役立つ理由と具体的な活用方法を解説します。
2-1.検索ニーズを知る手がかりになる
「他の人はこちらも検索」には、検索したユーザーのニーズが詰まっています。SEO対策ではユーザーのニーズを把握することが大切です。「他の人はこちらも検索」を確認することでユーザーの求める情報が分かり、有効な施策を行えるようになるでしょう。
キーワード選定を行うときにも役立ちます。ユーザーのニーズが分かっていれば、需要の高い的確なキーワードを選び取れるようになります。検索上位を狙いたいキーワードで検索し、「他の人はこちらも検索」を繰り返しクリックして検索しましょう。ユーザーの具体的なニーズが見えてくるため、結果的に認識のずれがない適切なキーワード選定を行えます。
2-2.網羅性の高いコンテンツを提供できる
「他の人はこちらも検索」でニーズを把握することで、ユーザーが求めている情報を漏れなく提供できる質の高いコンテンツが作れるようになるでしょう。
コンテンツ施策に活用する具体的な方法としては、以下のようなものが挙げられます。
●ユーザーの疑問に寄り添うコンテンツを作成する
「他の人はこちらも検索」には、ユーザーの抱える疑問がそのまま反映されています。当機能に表示された疑問をメインに取り上げたコンテンツを作成することで、ユーザーの疑問を的確かつスピーディーに解決できるようになるでしょう。
●コンテンツをさらに充実させる
コンテンツを作成する途中で、「もう少し情報量が欲しい」と感じたことはないでしょうか。情報量が少なくて困ったときは、「他の人はこちらも検索」をもとに内容を増やすことで、需要が高く内容も充実したコンテンツに仕上げられます。
●既に作成済みのコンテンツをリライトする際の参考にする
コンテンツを作った後に「他の人はこちらも検索」を見れば、既存コンテンツで自身が網羅できていなかった要素が探せます。「他の人はこちらも検索」の内容を追加で盛り込むことで、さらに多くの人々のニーズを満たせる内容に改善できるでしょう。
3.「他の人はこちらも検索」のキーワードを調べる方法
「他の人はこちらも検索」は、シークレットウィンドウで検索することで効率よく的確な情報が得られます。
通常のブラウザで検索した際の検索結果は、ユーザーの検索傾向に合わせてパーソナライズされた結果です。シークレットウィンドウを利用すれば情報がパーソナライズされず、すべてのユーザーに共通する的確な結果が表示されます。
効率よく適格な情報を得るもう1つの方法は、拡張機能を使用するというものです。拡張機能を使用することで、「Webサイトを開いた後にブラウザバックを行う」という手間がなくなり、効率よく情報を集められるでしょう。
拡張機能については、以下で詳しく紹介します。
3-1.拡張機能「Extract People also search phrases in Google」
Extract People also search phrases in Googleは、「他の人はこちらも検索」に表示されるキーワードを自動でまとめて表示してくれるものです。導入して検索をするだけで、検索結果のページ右側に「他の人はこちらも検索」のキーワードが表示されるようになります。
当機能の主なメリットは、以下の通りです。
●多くのキーワードを確認できる
通常の「他の人はこちらも検索」の場合、表示されるキーワードの数は限られています。しかし当拡張機能を利用すれば、より多くのキーワードを一度に取得可能です。
●「他の人はこちらも検索」の内容をコピーできる
表示されたキーワードは、コピーしてスプレッドシートやエクセルに貼り付けることができます。本格的なSEO対策を実施する人にとっては便利な機能だと言えるでしょう。
まとめ
「他の人はこちらも検索」とは、検索したキーワードと関連性の高い検索キーワードが検索画面に表示される機能です。アメリカでは2016年10月ごろに導入され、日本では2017年1月に導入されました。モバイル検索では検索結果に表示されますが、PC検索では検索結果に表示されたサイトをクリックしてからブラウザバックしないと表示されません。
「他の人はこちらも検索」はサジェストキーワードが表示されることが多いため、SEO対策では検索ニーズを知る手がかりになります。「他の人はこちらも検索」でユーザーニーズを把握することで、ユーザーの求めている情報を漏れなく提供できる質の高いコンテンツが作成できるでしょう。