ドアウェイページとは|誘導ページの具体例と効果を解説
ドアウェイページはGoogleのガイドラインに違反するページの1つです。
Webサイト内にドアウェイページと判定されるページが存在する場合、検索エンジンの結果画面に表示されず、Webサイトへの訪問数が減少するリスクがあります。
この記事では、ドアウェイページの概要や具体例、対処方法について解説しています。
また、ドアウェイアップデートによる影響やドアウェイページの判別方法も紹介するため、Webサイトを運営するSEO担当者はぜひ参考にしてください。
1.ドアウェイページとは
ドアウェイページとは、アクセスしたユーザーを別のページに誘導したり、資料請求などをさせたりすることだけを目的にしたページです。
ドアウェイページは「ドアページ」や「誘導ページ」とも呼ばれます。
ドアウェイページは、検索エンジンがWebサイトを評価する際にページの文章を重視していた1990年代後半に登場しました。
アクセスを集めたいキーワードを羅列し、検索結果の上位に表示させることがドアウェイページの主な手法です。
検索エンジンのアルゴリズムが高度化するにつれてドアウェイページは一度廃れました。
しかし、ブログなどで簡易なページが作れるようになったことで、ドアウェイページに再び取り組む人も現れています。
ドアウェイページはGoogleのガイドラインに違反するSEO手法です。
Googleはドアウェイページを検索エンジンの利便性を損ねるページとして見なしています。
GoogleがWebサイトを評価する際の要素は「ユーザーが検索したキーワードに対する関連性の高さ」と「ユーザーにとっての有用性」です。
ドアウェイページはユーザーに独自の価値を提供しないため、Googleが求める要素を満たしていません。
そのため、ユーザーにとって価値のないコンテンツや、ドアウェイページだと見なされたWebサイトはインデックスが削除されます。
2.ドアウェイページの具体例
自分のWebサイトがドアウェイページと判断されてしまわないためにも、ドアウェイページの具体例を理解することが大切です。
Googleのウェブマスター向け公式ブログで公開されているドアウェイページの具体例は次の2つです。
- ①品質が低いコンテンツに特定のWebサイトへのリンクが書かれただけのページ
- ②地域名以外の文章がほとんど同じ内容の誘導ページ
2-1.低品質なコンテンツに特定Webサイトのリンクだけがあるページ
ページ独自のオリジナルコンテンツがなく、書かれている文章量やWebサイト内のページ数が少ない場合は、Googleから低品質と見なされます。
品質が低い複数のページに、特定のWebサイトにアクセスさせるためのリンクだけが書かれているパターンが、ドアウェイページの一例です。
誘導先のページへ直接リンクを張らず、中間ページをはさんでユーザーを誘導している場合も、ドアウェイページとして見なされます。
また、アクセスを集めたい本体サイトへの被リンクを増やす目的で作られた複数のページ群はサテライトサイトと呼ばれます。
サテライトサイトもドアウェイページに該当するため注意しましょう。
さらに、アフィリエイトサイトへの誘導だけを目的としている情報量が少ないページも、ドアウェイページの対象です。
CMSなど、テンプレートを利用して複数のページが作れるツールを使う場合、アフィリエイトリンクがメインコンテンツとならないように注意しましょう。
2-2.地域名以外の文章がほとんど同じ内容の誘導ページ
複数のページにおいて、地域名キーワード以外の文章がほとんど同じ内容となっている場合も、ドアウェイページと見なされます。
タイトルや見出しなどの一部のキーワードを入れ替えれば大量に作ることが可能であるため、1990年~2000年代によく見られました。
また、地域別にドメイン名を取得して複数のWebサイトが作られる場合もあります。
Webサイト作成時点でドアウェイページを作る意図がなくても、結果的にドアウェイページと見なされるケースに注意が必要です。
例えば各地域に支店を持つ企業のWebサイトでは、支店ごとの詳細ページがあれば、地域名や店舗名以外の要素が重複することがあります。
ドアウェイページと判定されないためには、各ページに独自のコンテンツを記載するなどの対応が重要です。
各支店で扱っている商品・サービスに関する情報や、各支店に勤めるスタッフからのメッセージなどがあれば、地域名以外の部分で独自のコンテンツが作れます。
3.ドアウェイアップデートがSEOに与える影響
ドアウェイアップデートがSEOに与える影響は「ドアウェイページと見なされたページはGoogleからの評価が下がり、検索結果画面での表示順位が落ちる」という点です。
Googleの検索エンジンは、アルゴリズムに基づいて様々なWebサイトを評価しています。検索エンジンのアルゴリズムは、Googleからの評価が高いページほど、キーワードが検索された時に上位表示される仕組みです。
ドアウェイページと見なされたWebサイトは、表示順位が落ちるだけでなく、Googleの検索エンジンに表示されなくなる危険性があります。
検索順位が落ちたり、検索結果画面から排除されたりすることは、ページへのアクセス数が大幅に減少する要因です。
Googleは検索エンジンのアルゴリズムを定期的に更新しています。
2015年3月には「ドアウェイページアップデート」が行われ、ドアウェイページの対象となるページの定義や、違反した場合のペナルティがアップデートされました。
ドアウェイアップデートによってSEOに対する悪影響を受けないためには、ユーザーにとって有益なコンテンツを作る必要があります。
特定のキーワードで検索したユーザーに対して、より詳しい情報を提供したり、悩みや疑問を解決したりするために、十分な情報を含めてページを作りましょう。
4.ドアウェイページの判別方法
Googleにドアウェイページと判断されないためには、定期的にコンテンツを確認することが大切です。
以下では、運営するWebサイトにドアウェイページが含まれているかを判別する方法について解説します。
ドアウェイページを判別する具体的なポイントは次の通りです。
- ユーザーにとって不可欠なページか確認する
- 独自の価値がない、お金儲けのみを目的としたページになっていないか確認する
- ページのテーマとSEOを行うキーワードが一致しているか確認する
- SEO目的で別ページのコンテンツをコピーしていないか確認する
- Webサイト内で孤立しているページがないか確認する
- ユーザビリティを高める目的のリンクがあるか確認する
特に、コンテンツの内容とSEOのキーワードを一致させることに注意しましょう。
例えば「顔周りのダイエット情報」を記載しているコンテンツにもかかわらず、タイトルを「全部位に効くダイエット法」などとした場合、ペナルティを受ける恐れがあります。
また、ドアウェイページと判別されないために、Webサイト内には適切な内部リンク・外部リンクを張り、ユーザーの利便性を高めることも大切です。
まとめ
特定のWebサイトに誘導することだけを目的に作られたドアウェイページは、検索エンジンの利便性を損なうことから、Googleが定めるガイドラインに違反します。
ドアウェイページは検索結果画面から削除されるため、早急な対策が必要です。
また、広いエリアで多店舗展開をしている企業のWebサイトなどは、意図せずドアウェイページが作られているケースがあります。
今回紹介したドアウェイページの判別方法を参考に、自分のWebサイトがドアウェイページに該当していないかを確認してみてください。