ウェブに関する主な指標とは?LCP・FID・CLSの改善方法

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ウェブに関する主な指標とは?LCP・FID・CLSの改善方法

Googleの検索エンジンは、ユーザーエクスペリエンス(ユーザーの検索体験向上)のために、定期的にアップデートを繰り返しています。
SEOにおいて検索上位を獲得するためには、Googleが推奨するコンテンツの品質やユーザーエクスペリエンスといったガイドラインに沿った施策を行うことが重要となります。

Googleが推奨する新しい概念「ウェブに関する主な指標」は、ユーザーエクスペリエンス向上を目的としたものとなりますが、この指標の評価は検索順位にも影響を及ぼすことが発表されています。

今回は、ウェブに関する主な指標の概要と、ウェブに関する指標を改善する方法について解説します。

1.ウェブに関する主な指標とは?

ウェブに関する主な指標とは、Web Vitals(ウェブバイタル)と呼ばれるユーザーエクスペリエンス(ユーザーの検索体験)の向上を目指すためのガイドラインで使用されている指標のことです。

コンテンツのユーザーエクスペリエンスに重要な要素を指標として評価することで、現状のパフォーマンスの把握や今後の改善に役立てることができます。

ウェブに関する主な指標は、Google Search Console(グーグルサーチコンソール)を用いて分析可能です。
「ウェブに関する主な指標」をサイドメニューから選択すると、デバイス毎に各指標の良好・不良・改善が必要なコンテンツのURLを調べることができます。

1-1.ウェブに関する主な指標は検索順位に影響する

Googleは、2020年6月にウェブマスター向け公式ブログにて、ウェブに関する主な指標を組み込んだ検索順位ランキングを決定する仕組みにすることを予定していることを発表しました。

現在、Googleはこれらの指標を検索の基盤に据える作業を進めており、これらのページ エクスペリエンス指標を組み込んで変更した検索ランキングを公開する予定です。

引用:Google ウェブマスター向け公式ブログ[JA]「より快適なウェブの実現に向けたページ エクスペリエンスの評価」

2020年現在、検索エンジンにウェブに関する主な指標が反映される作業が進められています。

今後SEOにおける競争優位性を発揮するためには、新しく制作するコンテンツだけではなく、既存のコンテンツに対しても適切な改善を加えることが重要です。

2.3つのウェブに関する主な指標(Core Web Vitals)

Googleが新たに追加したユーザーエクスペリエンスの概念がWeb Vitalsとなりますが、その中核を為す要素がCore Web Vitals(ウェブに関する主な指標)です。

Core Web Vitalsは、LCP・FID・CLSの3つの指標から構成されています。
ここでは、それぞれの指標が示す内容と検索エンジンに及ぼす影響について解説します。

2-1.LCP:コンテンツが表示されるまでの時間

LCP(Largest Contentful Paint)とは、コンテンツを構成する最大コンテンツ(メインコンテンツ)が読み込まれるまでの時間に関する指標です。

コンテンツは本文テキスト以外にも画像や動画など様々な要素で構成されていますが、副次的コンテンツを読みこむのに時間がかかってメインコンテンツの読み込みが遅れると、LCPの評価は低下します。

LCPは2.5秒未満が良好な表示速度とされており、この数値を超えると改善の必要性があります。4秒を超えるとかなり遅い評価となります。

LCP(Largest Contentful Paint):ユーザーがURLをリクエストしてから、ビューポートに表示さユーザーがURLをリクエストしてから、ビューポートに表示される最大のコンテンツ要素がレンダリングされるまでの時間。通常、最大の要素となるのは、画像、動画、大きなブロックレベルのテキスト要素です。URLが実際に読み込まれていることが読み手にわかるという点で、この指標は重要です。

引用:Search Consoleヘルプ「ウェブに関する主な指標レポート」

2-2.FID:ユーザーが反応するまでの時間

FID(First Input Delay)とは、初回入力遅延という意味で、ユーザーが行った操作に対してブラウザがレスポンスを返すまでの時間に関する指標です。

ユーザーの操作とは、ボタンやリンクのクリックやページのスクロールなどのアクションのことを指します。これらのレスポンスが悪いとユーザーエクスペリエンスは著しく低下するため、FIDの評価も低くなります。

FIDについては100ミリ秒未満が良好な反応速度とされており、スムーズな操作性を実現することが評価を高めるためのポイントです。

FID(初回入力遅延):ユーザーが最初にページを操作したとき(リンクのクリックやボタンのタップなど)から、ブラウザがその操作に応答するまでの時間です。この測定値は、ユーザーが最初にクリックした任意のインタラクティブ要素から取得されます。この指標は、ページが操作可能になるタイミングを示すものであり、ユーザーがなんらかの操作を行う必要があるページでは重要です。

引用:Search Consoleヘルプ「ウェブに関する主な指標レポート」

2-3.CLS:レイアウトがずれた移動量

CLS(Cumulative Layout Shift)とは、レイアウト移動測定指標のことを指します。簡単に説明すると、コンテンツを表示した際にレイアウトが崩れてズレる大きさのことです。

レイアウトのズレは視認性の低下や誤操作に繋がるため、ユーザーエクスペリエンスの低下を招きます。レイアウトがズレる際の移動量が大きいほどユーザーエクスペリエンスへの影響も大きくなり、CLSの評価も低下します。

CLSは目視で状況を確認できるため、Core Web Vitalsの3つの指標のなかでも把握や改善に取り組みやすい指標です。コンテンツを制作したら、常に確認する習慣を付けておきましょう。

CLS(Cumulative Layout Shift):読み込みフェーズにおけるページレイアウトの移動量を示します。評価スコアの範囲は0~1で、0は移動なし、1は移動量が最大であることを意味します。この指標が重要なのは、ユーザーが操作しようとしたときにページ要素が移動すると、ユーザー エクスペリエンスが低下するためです。

引用:Search Consoleヘルプ「ウェブに関する主な指標レポート」

3.ウェブに関する主な指標を改善する方法

ウェブに関する主な指標が検索順位に影響を与えるならば、各指標で順位低下に繋がるような要因がある場合は改善を行うべきです。

Web Vitalsは新しい概念であるため、今後作成するコンテンツだけでなく、現行のコンテンツについても見直す必要があります。

ここでは、ウェブに関する主な指標を改善するための方法を具体的に解説します。

3-1.各ファイルを整理してページサイズを小さくする

コンテンツを構成する各ファイルのデータ量が多いと、読み込みが遅くなる原因となります。不必要なソースコードやファイルは整理してシンプル化することで、コンテンツを構成するデータの総量を減らすことができます。

特に、コンテンツに頻繁に使用されている画像データは改善の余地が大きいファイルです。サイズや解像度の大きな画像素材をそのまま使用していると、データ量は非常に多くなるため気を付けましょう。

PhotoShopなどの画像処理ソフトでWeb用のサイズにリサイズして、解像度についても画質を落とさない程度にWeb用に最適化すると、データ量を大幅に減らすことができます。また、画像圧縮ソフトの使用でデータ量を半分以上減らすことができる場合もあります。

LCP及びFIDを大きく改善できる可能性があるため、ぜひ見直しを行ってみてください。

3-2.AMPを導入してページ表示の高速化を図る

AMP(Accelerated Mobile Pages)とは、GoogleがTwitterと共同で取り組んでいるモバイルページの表示を高速化する技術及びプロジェクトの名称です。
AMP HTMLに準拠したページを作成することで、モバイルで閲覧したWebページを素早く表示することができます。

AMPを導入すると、検索結果画面からの流入だけではなくWebサイト内の回遊もスムーズとなるため、モバイルユーザーのユーザビリティー向上に大きく期待されている技術です。

モバイル検索ユーザーはPC検索ユーザーを上回る勢いです。AMP導入によりモバイルページの表示を高速化することで、LCP及びFIDの改善を期待できるでしょう。

3-3.コンテンツがずれないようサイズを指定する

CLSは、視覚的に原因が特定しやすい指標です。PC・モバイルといったデバイス毎の表示や、コンテンツを閲覧するブラウザなど複数の環境でプレビューして、原因の特定と対策を行いましょう。

CLSが発生する主な原因と対策は、以下のとおりです。

〇ウェブフォントを使用している

ウェブフォントの使用は、レイアウトにズレが生じる主な原因です。
ウェブフォントは見た目が美しく読みやすいものの、読み込みに時間がかかり、読み込みをしている間は代替のフォールバックフォントが表示されます。

「font-display」を使用してフォントの読み込みを高速化することで、対策することができます。

〇サイズ指定のない画像が使用されている

コンテンツに使用している画像にサイズ指定をしていない場合、ある程度は自動調整されることが一般的ですが、環境により表示にズレが生じる場合があります。

対策としては、使用する画像全てに「width(横幅)」と「height(高さ)」要素を付与したり、CSSアスペクト比率を使用したりして、画像が表示される領域を指定することで回避できます

〇動的コンテンツが埋め込まれている

表示サイズが決まっていない広告枠や通知ボタン、登録ボタンなどの動的コンテンツもレイアウトのズレの原因となります。

過去の事例からある程度の予測はできるため、画像と同じように「width(横幅)」と「height(高さ)」を利用して表示領域を指定することで、レイアウトのズレを防ぐことができます

まとめ

Webマーケティングにおいては、日々進化する検索エンジンの技術動向やGoogleのガイドラインについて、最新の情報を把握しておくことが重要です。

ウェブに関する主な指標は、ユーザーエクスペリエンスに影響を及ぼすだけではありません。指標の評価は検索順位にも影響を及ぼします。
新しい情報を把握していち早く対応することで、競争の厳しいコンテンツの上位表示争いにおいて優位性を発揮し、Webマーケティングの成果に繋げることができます。

コンテンツ制作やSEOに取り組んでいるWeb担当の方は、ウェブに関する主な指標について理解を深め、コンテンツのアセスメントや改善に取り組んでみてください。

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