【2024年3月】Googleコアアップデートの全知識を公開

SEO

March_2024_core_update

2024年3月のGoogleコアアップデートの影響は、今まで検索順位上位を独占していたメディアが圏外に飛ばされたり、スパムポリシーによりインデックスが大量削除されたりといった、メディアの存亡に関わるような大きな変動をもたらしています。

今回は、Web担当/SEO担当者向けに「March 2024 core update」に関する分析結果と対応策を解説します。

また、今後コンテンツを作成するうえで大切にすべきポイントも解説しているので、ぜひ参考にしてください。

1.Googleコアアップデートとは?

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Googleコアアップデートとは、Googleが時代の流れに沿った最適な検索アルゴリズムにするために行うアップデートのことです。

頻度としては年に2〜3回実施され、「Google Search Status Dashboard」にて事前告知もされています。

最新のアップデートは「March 2024 core update 」と呼ばれており、2024年の3月6日から実施され4月19日にアップデートが完了しました。

1-1.近年のアップデートの振り返り

Googleコアアップデートは昨年の下半期だけでも3回(8月、10月、11月)実施されており、今回のアップデートは約4ヶ月ぶりとなります。

簡単に近年のアップデート内容を振り返りましょう。

  • August 2023 core update(2023年8月)
    クエリタイプ別での調整があり、コンテンツの中身に焦点。 UGC系のコンテンツが評価され、変動はそれほど大きくなかった印象。
  • September 2023 helpful content update(2023年9月)
    コアアップデートに続く流れで ユーザー目線でコンテンツ品質の低いサイトを排除。
  • October 2023 spam update(2023年10月)
    クローキング、ハッキング、自動生成、スクレイピングをターゲット。
  • October 2023 core update(2023年10月)
    ヘルプフルコンテンツアップデートのアルゴリズムが強まった印象。 UGCコンテンツ、テーマ性、専門性、商品画像の充実などが評価。
  • November 2023 core update(2023年11月)
    前回のコアアップデートに追随する形。

2.2024年3月のGoogleコアアップデート内容

March_2024_core_update.pdf

参照:https://developers.google.com/search/blog/2024/03/core-update-spam-policies?hl=ja

今回のアップデートは、Googleコアアップデートとスパムアップデートが同時期に展開されたので通常よりも大きな変更となっています。

大まかにいうと、コアアップデートにより複数のコアシステムに変更され順位変動が大きくなり、スパムアップデートにより低品質コンテンツ(AIによる大量生産記事、期限切れのドメインの不正利用等)が40%削減される、といった内容です。

ここからは今回のコアアップデート・スパムアップデートそれぞれについて、詳細から解決法まで解説します。

2-1.全体としては ドメイン評価が大きい

 

上の画像は、SNS広告の大手コンテンツサイトのセッション推移を表したものです。

Googleのアルゴリズムは、これまでもドメインによる評価を上げる傾向がありましたが、最新のアップデートでその傾向がさらに増加しました

例えば、これまで「リスティング広告 仕組み」のような関連性が高いキーワードで主に評価されていたドメインが、今回のサービスとは少し離れた「サテライトサイト」「IPO」といったトピックでも順位が向上できるようになりました。

サブディレクトリ貸しと思われるサイトの推移

March_2024_core_update.pdf

ジャンル(上):クレジットカード
ジャンル(下):カードローン

いずれのサブディレクトリ貸しのサイトも、アップデート開始のタイミングでは一時的に評価が向上しました。つまり、本アップデートに関してドメインの評価は有用であることがわかります。

しかし、後述するスパムポリシー適用のタイミングで両サイトとも大きく下落してしまいました。

2-2.ドメイン評価だけで最上位の獲得は難しい

アップデートで評価を大きく上げたドメインでも最上位は別サイトとなっているケースを確認しました

例えば、先ほどご紹介した大手SNS広告サイトは、「サテライトサイト」でアップデート後に順位を上げましたが、1位は専門ジャンルの弊社サイトになっています。

これより、1位獲得のためにはドメインだけでなくコンテンツの内容も重要だとわかります。

2-3.ページ単位でコンテンツの有用性が判定される

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ジャンル(上):美容サイト
ジャンル(下):医療サイト

画像からわかるように評価されているドメイン内でも、ページによって流入数の増減に違いがあり、ページ単位でコンテンツの有用性を判定している可能性が高いです。

つまりは、 コンテンツ作成において重要なのはドメイン評価だけでなく、ユーザーにとっていかに有用なコンテンツを作成するかも重要ということになります。

2-4.ニーズに明確に答えるコンテンツが評価される

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「ユーザーのニーズに明確に応えられているか」という点が、評価に影響しているという仮説のもと、とある大手辞書系サイトの評価傾向を確認しました。

「哲学」というキーワードで調査した結果、大手辞書系サイトはアップデート後に評価が向上し、強調スニペットで表示されていました。「哲学の意味が知りたい」というキーワードから類推されたというニーズに、明確に応えていたことが評価を上げた要因だと思われます。

その他のサイトは、キーワードから類推されるニーズのうち、上記で充足されないコンテンツを含むサイト が評価された印象を受けました。

3.2024年3月Googleコアアップデートの対策法まとめ

March_2024_core_update.pdf

今回のGoogleコアアップデートの内容と対処法をまとめると次のとおり。

今回のコアアップデートは全体としてドメイン評価が高くなりましたが、ドメインが強いからといって上位を独占できるとは限らないことがわかりました。ドメインパワーが負けていても専門性が高い記事が勝つこともあるし、ドメインの強さにかまけて低品質な記事でも公開すれば上がるといった単純な構造ではありません。

ユーザーニーズをしっかり把握して、それを満たせるようなコンテンツを提供することを心がけましょう。

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4.スパムアップデートの内容

次に、コアアップデートと同時期に実施されたスパムアップデートの解説をしていきます。

4-1.サブディレ貸しサイトが下落

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サブディレ貸しとは、大手企業や有名メディアなどが自社の強力なサイトを第三者に貸して運用・運営させるビジネスモデルのこと。

上記画像は、サブディレ貸しと思われる金融ジャンルサイトのセッションの推移です。

前回のコアアップデートでも大きく下落していますが、今回のコアアップデート・スパムアップデート両方でさらに下落していることがわかります。

4-2.コアアプデで上がったサイトも対象

March_2024_core_update.pdf

上記画像は、サブディレクトリ貸しと思われるAGAジャンルのサイトのセッションの推移です。

コアアップデートによって大きく順位を上げたサイトでもスパムポリシー適応後に大きく下落しています。

4-3.低品質コンテンツはインデックスごとに削除

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海外のコンテンツサイトによく見られた事例ですが、低品質とみなされたサイトはインデックスごと削除されてしまいました。つまり完全にページが飛んだ、ということになります。低品質とみなされたサイトの多くは、類似したコンテンツを大量生産していた傾向にありました

今後のコンテンツ作成の際は、同じフォーマットのコンテンツでも類似とみなされないよう重複部分をなくしていく作業が重要になると推測しています。

4-4.AIによつ大量生産コンテンツにも対処

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上記画像はAIによる大量生産されたコンテンツが目立った辞書系ジャンルのサイトです。こちらも類似コンテンツと同じようにインデックスの削除が実施されました。

AIは部分的に活用したり、提案を参考にする程度には問題ないとされていますが、完全にAIが生成した記事を大量生産しているサイトは軒並み下落、またはインデックスが削除されているところが確認されています。

作業効率向上に役立つAIですが、活用方法には十分な注意が必要です。

5.スパムアップデートの対策法まとめ

March_2024_core_update.pdf

今回のGoogleコアアップデートの内容と対処法をまとめると次のとおり。

ペナルティ対象として目立ったのが、AIによる大量生産やディレクトリ貸しといった、本来の検索エンジンで大切とされている「ユーザーに正しく有益な情報を届ける」という目的から乖離した行為です。

コンテンツを作成する際は、効率化のためAIを多用する検索エンジンに評価してもらうためではなく「どうしたらユーザーに価値をもたらせるか」という点を重視するよう心がけましょう。

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まとめ

今回のアップデートで、生成AIやサブディレクトリの台頭のインデックスの削除や掲載順位の大幅下落。逆にE-E-A-Tを満たした、サービス親和性のあるドメインからのコンテンツ作成は掲載順位が上昇しました。

これらの傾向からGoogleは、「ユーザーが求める情報に最適にアクセスできるようになる」ことを目指していることがわかります。

検索エンジンだけを意識したようなディレクトリ貸しや、AIによる大量生産といった施索はかなり風当たりが厳しくなっているので、気をつけてコンテンツ作成を行いましょう。

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