SEOに効果的なタグページを作るポイント|ページを作成する必要性
SEO対策の中で見落とされがちな項目の1つとして、「タグページ」への対策が挙げられます。WordPressなどでは、記事などのページを分類する際に「タグ」を設定すると、タグページが自動的に作成されます。自動で作成されたページへの対応はSEO対策のリストからも漏れやすく、作られたままの状態で放置されていることも少なくありません。
タグやタグページの設定はSEO対策のキーになります。そこで今回は、タグページの概要と必要性を解説したのち、効果的なタグページを作るポイントと注意点をご紹介します。
1.タグページとは|タグとカテゴリーの違い
「タグページ」とは、特定の「キーワードタグ」で紐づけられた記事をまとめ、一覧として表示するページです。
たとえば、「誕生日プレゼント」について書かれたWebサイトに「ランキング」というタグがあった場合、すべてのページから「ランキング」タグのあるページを「タグページ」として表示します。
「カテゴリー」は、Webサイトの内容を分類する場合に使用します。大きく分類する際は「カテゴリー」、細かく分類する際に「タグ」を使います。
たとえば、「プレゼント」をテーマとしたWebサイトであれば、カテゴリーでは「男性向けのプレゼント」「女性向けのプレゼント」「同僚へのプレゼント」といった、大まかな項目で区分します。一方、ダグは「財布」「ネクタイ」「ケーキ」といった品名、「子供」「母」「祖父」といった贈る相手など、細かい項目で分類します。
2.SEO対策としてタグページの作成は必要?
タグはカテゴリーよりも細かく分類されるため、ユーザーが求める情報をピンポイントで提供することが可能です。では、タグページの作成はSEO対策として有効なのでしょうか。
以下では、SEO対策におけるタグページの必要性について解説します。タグページを作成するべきかお悩みの人はぜひチェックしてください。
2-1.上位表示されているページの多くがタグを設置している
結論から言えば、タグそのものにSEO対策としての効果はありません。タグページも、自動的に該当ページのタイトルと本文の一部は表示されますが、一覧にSEO効果を持たせることができません。一方で、効果がないと言われながらも、実際に上位表示されているページの多くはタグを設置しています。
タグページを設置しているWebサイトが上位に表示される理由として、ユーザーが目的の記事を探しやすいことが考えられます。タグページは、単なる記事の寄せ集めではなく、ユーザーが得たい情報に誘導するための起点です。
また、タグが設定されていれば、調べたいものの正確な名称が分からない場合でも、タグを起点として情報にたどり着くことができます。
2-2.正しくタグを設定することで検索エンジンから評価されやすくなる
検索エンジンからの評価を得るためには、「ユーザビリティが高いWebサイト」として認められる必要があります。正しくタグを設定することで、検索エンジンから評価されやすくなります。
検索エンジンからの評価をより高めるためには、タグの種類を多くしすぎないことがポイントです。タグの種類が増えると、同じタグに属するページの数が少なくなります。
また、財布について詳しく調べるために「財布」のタグを選んだものの、タグページに記事が1つしかない場合、ユーザーは目的が達成されないためページから離れてしまいます。タグページに掲載される記事が少ないと、検索エンジンに「情報量のない低品質なページ」と判断される要因となりかねません。
一方で、タグページからのリンクが的確で情報が豊富に掲載されている場合は、ユーザーの離脱率を抑え、滞在率を高めることが可能です。検索エンジンからも「情報量が多く、ユーザビリティも高くて高品質なページ」として判断されるでしょう。
3.タグページを作るときのポイント5つ
タグページを作るときは、下記のポイントを押さえることで、SEO効果をより高めることができます。
- 他ページのタイトルとの重複を避ける
- タグの数は1記事あたり3つ程度に留める
- 関連情報を含むなどオリジナルのテキストを加える
- ブログの場合はどのカテゴリーにも使えるタグを作る
- タグページと記事を紐づける際は記事内容と関連性のあるものを選ぶ
以下では、5つのポイントについて詳しく説明します。
3-1.他ページのタイトルとの重複を避ける
タグページのタイトルは他のページと同様に、titleタグ(<title>○○○</title>)内に記述されます。タイトル名が重複していると、検索エンジンが同じページだと誤認し、評価を迷わせる要因となるため注意しましょう。
また、片方のページの評価が低かった場合、もう片方の評価も低くなる可能性があります。極端に言えば、片方の評価が100で、もう片方の評価が0だった場合、両ページの評価はそれぞれ50になります。
3-2.タグの数は1記事あたり3つ程度に留める
かつては、SEO対策として「タグは多いほうがいい」と言われていた時代がありました。しかし最近では、タグを使いすぎると関連性の高い記事が埋もれることから、タグは1記事あたり3つ程度にとどめるのが一般的です。
むやみにタグを設定せず、関連性の高いタグだけを設定することでSEO対策の効果を感じられるでしょう。
3-3.関連情報を含むなどオリジナルのテキストを加える
タグページは、タグを設定すれば自動的に作成されます。そのため、何も手を加えなければ、記事のタイトルと本文の抜粋だけの構成となります。
ここにひと手間加えることで、Webサイトからの離脱を防ぐことが可能です。たとえば、他の記事ページへの遷移を促すような情報や関連情報など、オリジナルのテキストを追加するとよいでしょう。
3-4.ブログの場合はどのカテゴリーにも使えるタグを作る
頻繁な更新が求められるブログの場合、どのカテゴリーにも使える汎用性の高いタグを作っておくと、直感的に使えて便利です。たとえば、「人気」というタグを作っておけば、「男性に人気の財布特集」という記事にも、「約5年待ちのチョコレートを試食!」といった記事にも使えます。
記事を追加するたびにタグを考えていると、タグの数が限りなく増え、どのタグが最も適しているのかを決めるのに時間を要します。さらに、タグページに表示される記事の数が減り、SEO対策の効果を低下させる要因にもなりかねません。
SEO効果のアップはもちろん、タグ作成の時間の短縮もなるため、ブログを運営している人はタグの名称にも気を配りましょう。
3-5.タグページと記事を紐づける際は記事内容と関連性のあるものを選ぶ
タグページに表示される記事の数はある程度必要ですが、関連するタグがないからといって、全く関係のないテーマの記事を紐付けるのはNGです。タグページに多くの記事を掲載しても、ユーザーにとって必要のない情報ばかり掲載していると、離脱の原因になります。
ユーザーの「もっと知りたい」という要求を叶えるのが、タグの役割の1つです。ユーザーが求める情報が優先的に表示されるように、関連性の高い記事だけをタグページに紐付けましょう。
どの記事が関連性の高い記事なのか分からない場合は、GoogleアナリティクスなどでWebサイト内のページ遷移を確認します。タグページを起点に、多くのユーザーが遷移したページは「関連性が高い」、遷移のないページは「関連性が低い」と判断できます。
4.【SEO観点】タグページを作るときの注意点
タグページを作る際は、「noindexタグ」を外しましょう。WordPressでSEO対策用のプラグインをインストールしている場合は、「タグをnoindexにする」という項目のチェックを外します。
「noindexタグ」は、HTMLの中に記述するメタタグのことで、検索エンジンにインデックス(データベースに分類・記録)させないために設置するものです。
Webサイトを作成した直後で掲載記事が少ない場合は、「noindexタグ」を設置していると検索エンジンからの低評価を防げます。一方、Webサイトの内容が充実した段階では、むしろタグページを最大限に活用し、検索結果での上位表示を目指したほうが得策です。
まとめ
「タグページ」は、ユーザーが求めている情報の存在を知らせる重要な案内役であり、SEO対策のキーにもなるページです。正しくタグを設定することでユーザーと検索エンジン双方からの高評価につながり、結果としてWebサイトが上位表示されやすくなります。
タグページを作るときは、「noindexタグ」を外すことがポイントです。掲載記事が多い場合、noindexタグを設定していると検索エンジンから低評価を受ける恐れがあります。まずは、タグページを一つひとつ確認し、ユーザーが使いやすい構成になっているか、分析するところから始めましょう。