CVとは?特徴からCVRを改善する方法までを分かりやすく解説
Webマーケティングでは英語の頭文字を使用した用語が、非常に多く登場します。CVは数ある用語の中でも重要度が高く、正しい知識をふまえた上で、Webマーケティングに取り組むことが求められる存在です。
当記事では、CVの定義や種類、CVRの計算式、高めるための対策を解説します。「CV」や「CVR」に関する理解を深め、適切な現状把握のもとでWebサイト改善を進めたいWeb担当者は、ぜひ参考にしてください。
1.CVとは?
CVとは、Webサイトの運用目的に沿って設定された、最終的な成果のことです。ECサイトであれば新規・既存顧客の購買意欲を高め、商品購入させること・自社製品やサービスの無料資料請求を促すLPでは資料請求を受けることが、CVに該当します。
CVをより多く獲得し、費用対効果の高いWebサイトを追求することが、Web運用担当者に課された重要課題の1つです。CVの獲得目標数値を解決するためにWebマーケティングのPDCAサイクルを回し、費用対効果の高いWebサイトを目指します。
2.CVの種類|それぞれの特徴を分かりやすく解説
CVを細かく分類すると、下記の6種類に分けられます。
- ユニークコンバージョン
- 総コンバージョン
- 直接コンバージョン
- 間接コンバージョン
- クリックスルーコンバージョン
- ビュースルーコンバージョン
上記は、それぞれ異なる概念や特徴を持ち合わせます。Web担当者によって異なる用語を想定することのないように、事前の認識合わせが必要です。
以下では、6種類のCVに関して、各用語の概念と特徴を解説します。
2-1.ユニークコンバージョン
ユニークコンバージョンとは、ユーザーごとの重複を排除し、人単位でCVを計測する指標です。たとえば、洋服のECサイトにアクセスした人がスーツとバッグを購入した場合、ユニークコンバージョンは「1」と計測します。
ユニークコンバージョンは、お試し商品の購入をCVと定めるWebサイトで主に重視される指標です。CVの数そのものよりもCVに到った人の人数を把握したい場合は、ユニークコンバージョンを使用しましょう。
2-2.総コンバージョン
総コンバージョンとは、人単位の重複を考慮しない、純粋なCVの総数を指します。たとえば、先の例(スーツとバッグを購入した例)における総コンバージョンは「2」と計測します。
総コンバージョンは、CVを複数設けるWebサイトにおいても重視される指標です。たとえば、資料請求ボタン・購入ボタンの両方を設置したWebサイトは1人が複数のCVを発生させるケースがあるため、総コンバージョンを採用することがあります。
2-3.直接コンバージョン
直接コンバージョンとは、バナー広告やテキスト広告などからWebサイトにアクセスし、離脱することなくCVに到った数を計測する指標です。
直接コンバージョンは、Web担当者の理想とするルートで成果を出した数を示します。そのため、かけたコストに対する効果を測る際に活用しやすい、重要指標の1つです。
2-4.間接コンバージョン
間接コンバージョンとは、バナー広告やテキスト広告などからWebサイトにアクセスし、一旦離脱した後にCVに到った数を計測する指標です。たとえば「Webサイトにアクセスした後、口コミサイトの評判を確認し、商品を購入した」時、間接コンバージョン「1」と計測します。
間接コンバージョンを意識することで、潜在的なお客さまにも目を向けた広告戦略を練ることが可能です。結果として潜在的なお客さまを顕在化し、売上アップに貢献するケースがあります。
2-5.クリックスルーコンバージョン
クリックスルーコンバージョンとは、広告をクリックしてWebサイトにアクセスし、そのままCVに到った数を計測する指標です。たとえば、下記のような状況では、クリックスルーコンバージョン「1」と計測します。
- 他のWebサイトを閲覧中にテキスト広告が表示され、クリックした
- 訪問したECサイト内でジャケットを購入した
クリックスルーコンバージョンは、人単位でCVを計測する指標です。同じ人から複数のCVが発生しても、「2」や「3」とみなすことはありません。
2-6.ビュースルーコンバージョン
ビュースルーコンバージョンとは、広告を目にしたもののクリックしなかった人がWebサイトを訪問し、CVに到った数を計測する指標です。たとえば、下記のような状況では、ビュースルーコンバージョン「1」と計測します。
- バナー広告が表示されるも、その場ではクリックしなかった
- 翌日もバナー広告が表示され、商品名が気になる
- 商品名を検索してWebサイトを訪問し、商品を購入した
ビュースルーコンバージョンは、広告の間接的なCVへの貢献度合いを示す指標です。
ビュースルーコンバージョンを考慮することにより、バナー広告やテキスト広告の働きを見誤ることなく、正当に評価できます。
3.CVRの計算式と計測方法
特定ページのCVへの貢献度合いを測るために使用する指標は、CVR(コンバージョン率)です。CVRとは、Webサイト訪問者のうち、CVに到った人の割合を示す指標のことを意味します。
CVRの計算式は、下記の通りです。
CVR(%)=CV数÷セッション数×100
たとえば、資料請求を最終的な成果とみなすWebサイトにおいて、1,000のセッションに対し10のCVが発生した場合のCVRは、CVR1%と計算します。
CVRの低いWebサイトはどれほど多くのアクセスを集めても、最終的な成果につながりません。CVRを高めるための改善方法を検討し、より多くの成果につながるWebサイトへのブラッシュアップを図りましょう。
4.CVRを増加させるためには?
CVRを増加させるためには、いくつかの手法が存在します。Webサイトの状況を適切に把握し、しかるべき手法を選択することで、CVRを高めることが可能です。
以下では、CVRを高めるための代表的な手法であるSEOを取り上げ、実践手順を解説します。
4-1.CVRが少ない原因を特定する
CVRが低い場合、大きく分けて2点の原因が考えられます。下記2点のうち、いずれが問題であるかをまずは確認してください。
- CV数(コンバージョン数)が少ない
- セッション数(アクセス数)が少ない
原因によって、SEO対策の進め方が異なります。アクセス解析ツールのレポート結果を参考に原因を分析・特定し、SEO対策の進め方の方針を立てましょう。
4-2.SEO対策をする
SEO対策とは、ねらい通りのキーワードでより多くのアクセスを集めるために実践する、検索エンジン最適化を意味します。CVRが低い原因によって改善方法が異なります。
〈原因別のCVR改善方法〉
CV数が少ない |
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セッション数が少ない |
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適切なSEO対策を実践することは、セッション数やCVを増加させ、CVRの改善を後押しします。結果として、成果の出やすい状態へとWebサイトを改善し、売上アップや資料請求の増加を図ることが可能です。
まとめ
今回は、CVの概要や種類、CVRの計算方法、CVを増加させる方法について解説しました。
CVRを改善するためには、適切な対策によってセッション数やCV数を増やし、最終的な成果につながる可能性を高めることがポイントです。
CVやCVRを意識した計画を立て、Webサイトを運営することは、Web担当者にとって永遠のテーマといえます。Webマーケティングを通じて付加価値の高い魅力的なWebサイトを構築し、企業のビジネスを軌道に乗せるためにも、適切なSEO対策を実行しましょう。